今日早退したはずの園子の靴を玄関で見つけ蘭は困惑した
蘭「体長悪いから早退するって言ってたのに・・・」
蘭「園子ー!来てるのー?」
そう呼びかけながら自分の部屋に向かう
部屋の前まで来て中から話し声がするのに気づく
園子「・・・やっぱり・・・やめましょ?ね?」
コナン「でも園子ねーちゃんいっつも最初だけだよねぇ・・・嫌がるの」
蘭「なんだやっぱり来てたんだ・・・でも・・・何してるんだろ」
しかし蘭はただならぬ空気を感じ扉を開ける事ができなかった
園子「そんな!そんなこと・・・」
コナン「いいんだよw拒否するポーズしないと問題だもんねぇ」
言うとコナンは蝶ネクタイを外し、上着を脱ぎ捨てた
蘭「なに・・・なんで・・・」
そういう経験が無いとは言え蘭も高校生
中の二人が何をしているのかは簡単に想像できた
園子「それって・・・や・・・やだぁ」
コナンが取り出した物は目隠しと手錠、そして卑猥に動く棒状の物体だった
コナン「でもあんまり抵抗しないんだねぇw」
園子「そ・・・そんなこと・・・」
事実、園子はどこかで期待していた
コナン「じゃあじっとしててね~」
園子に手錠をかけ、目隠しをして・・・そこでコナンは言った
コナン「いいぞ、元太、光彦、出て来いよ」
クローゼットの扉が開き、中からコナンの同級生でもある元太と光彦が顔を出した
光彦「い・・・いいんですかね?コナン君」
元太「お・・・おい!本当にいいのかよぉ」
コナン「いいんだって!本当は園子ねぇちゃんだって喜んでるんだから」
園子「こ・・・コナン君・・・?う・・・嘘でしょ?」
中から聞こえる声は明らかに普段からは想像もつかないものだった
蘭はパニックを起こしそうな自分を必死でおさえていた
蘭「嘘・・・でしょ・・・なんとかしないと・・・」
それを持ったまま台所に行き、ホースをガスの元栓に繋ぐ
ガスが漏れないようにガムテープでしっかり固定する
蘭「よし・・・これでいい」
ガスの元栓をめいっぱいひねり、自室に向かう
そしてドアの隙間からそのホースを差し込む
ガスはゆっくりとではあるが着実に部屋内に充満していく
コナン「やっぱり園子ねぇちゃんの身体はエッチだなぁ」
光彦「うわぁ!こ・・・こんなに濡れてますよ」
普段のコナンなら部屋に立ちこもるガスの匂いに気づいていただろう
だが今のコナンは性欲によって普段の能力を発揮できないでいた
異変に気づいたのは意外にも元太だった
元太「す・・・すげぇ・・・ん?クンクン・・・」
光彦「・・・どうしたんですか?元太君?」
元太「なんか・・・変な匂い・・・しねぇか?」
コナン「園子ねぇちゃんの股間からじゃないのか?」
園子「い・・・いやぁあ!」
元太「・・・そうなのかなぁ・・・?」
次の瞬間、蘭は持ってきたマッチに火をつけると
ガスの充満した部屋に投げ入れた
外にいた蘭にも熱風がかかる
園子「いぎゃああああああああああああああ!!!!!!!」
元太「おぶゆいいああああああおおがあああ!!!」
光彦「きゃぁああああああぶばあぁあああぁあ!!!!」
中からはこの世のものとは思えないほどの悲鳴がする
蘭「そ!園子!!大丈夫!?どうしたの!!??」
蘭はまだ炎のくすぶる部屋に飛び込んだ
これも園子の身を案じての咄嗟の行動だった
友情だけがいまの蘭を動かしていた
蘭は混乱していた
さっきまでコナン君に犯されそうになっていた友人が黒こげになっていたのだ
そこでふと気づいた
蘭「こ・・・コナン君は・・・」
蘭が周りを見回したその時
サッカーボールが蘭の頭部に勢いよく当たり、蘭の意識は刈り取られた
コナン「元太が気付かなかったら俺も黒こげだったな」
その光景はまるで地獄だった
肉が炭化した3人の死体、巨大なたんこぶを作り横たわる蘭
そしてなぜか全裸の自分
コナン「・・・・・・・・・・・黒の組織か!!!」
コナンの推理力は元に戻っていた
恐ろしい程の速さで脳みそが回転し導き出された答えがそれだった
コナン「一人じゃやべぇ!灰原に連絡しねぇと!!」
コナン「こいつがなかったらきっと大変な事になってたぜ!」
コナン「蘭・・・仇は討ってやるからな・・・」
気絶した蘭にそっとキスをすると
コナンは窓から飛び出し、灰原の元へと向かった
コナン「へっくしょ!!」
コナン「あー・・・とっさに蝶ネクタイだけつけてきたけど・・・やっぱ寒かったな」
ペタペタとコナンの足音が響く
服着ろwwwwwwwwwwwwwww
しかし返事はない、どうやら灰原は留守にしているようだ
コナン「ったく!肝心な時にいねーなぁ!・・・・・・いや待てよ・・・」
コナン「俺の元に組織が来てる以上・・・灰原も無事とは限らない!!」
コナン「博士もいないようだし・・・おかしいぜ!!」
コナンはそのまま窓を割り家の中に入った
全ては黒の組織の手がかりを掴む為に他ならなかった
コナン「誰もいない・・・荒らされた様子もない・・・くそ!証拠は隠滅されたあとか!!」
警戒しながら家の中を探索する
タンスを物色しながらもコナンは警戒を緩めない
これもコナンが名探偵だったからと言えよう
コナン「何か手がかりがあるかもしれない・・・この下着は履いておこう」
コナンは下着を身につけると捜索を続けた
コナン「温かい・・・気がする!!きっとまだそう遠くには行ってない!!」
コナン「追いかけなきゃ!!」
そう言ってコナンは駈け出した
どこがだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
阿笠「なんじゃこりゃあ!?どどどど泥棒か!?」
買い物から帰宅した二人は慌てて部屋を確認する
阿笠「幸い盗まれた物はないようじゃが・・・」
灰原「私の下着がいくつかなくなってる・・・」
阿笠「な!なんじゃってー!!??けけけけ警察に連絡せんと!」
阿笠が警察に連絡している頃
コナンはその警察署に向かっていた
もっとやれwww
コナン「あるのは・・・変声機と・・・麻酔銃・・・灰原の下着か・・・」
コナン「だけどきっと警察なら何か手がかりがあるに違いない!日本の警視庁は有能だからな!」
コナン「しゃーねー・・・悪ぃーなオッチャン!名前を借りるぜ!」
そう言ってコナンは正面玄関に向かう
警察官「ちょ・・・ちょ!君!な・・・何だ君は!」
コナンを見つけ警察官が止めようとする
そこでコナンはすかさず超ネクタイ型変声機を使用した
コナン「はっはっはっは!私です!毛利ですよ!!警部はいますかな?」
コナンの声はすっかり小五郎と同じになっていた
無理があるwwwwwww
警察官「いや・・・僕?なんでそんな恰好・・・」
コナン「え!?いやいや!私ゃ毛利ですよ!!ほら!あの眠りの小五郎!!」
警察官「・・・・・・ちょっと一緒に来てくれるかな?」
コナン「!!!???」
咄嗟に背中を向け逃げ出すコナン
コナン「な!なんでだ!?まさか!!警察にまで組織の手が!?」
警察官「あ!!待って!!待て!!おい!」
後ろから警察官の声がするがコナンは振り向きもせず走った
あてもなく彷徨うコナン
しかし一人、信用できる人物がいたのを思い出す
コナン「そうだ・・・アイツなら・・・」
コナン「でもその前に道具がいるな・・・家に戻ってスケボーを取ってこよう」
爆発のあったあの家に戻る為にコナンは踵を返した
どうやら家の前には警察官や救急隊がごった返しているようだった
そして蘭は巨大なたんこぶを痛そうにさすりながら警察官と話していた
警察官「そうですか・・・ではこれはその少年が・・・?」
蘭「ええ・・・でも!コナン君はそんな事する子じゃないんです!!」
警察官「しかし・・・3人もの死者が・・・」
蘭「でもまさか・・・コナン君がこんな事・・・」
会話はあまり聞き取れなかったが恐らく黒の組織について話しているのだろう
コナンは思い切って近づいた
コナン「あれれー?蘭ねぇちゃんどうしたのー?」
警察官「なんて格好だ!いかにもって感じの格好しやがって!!」
コナン「!?」
それは全くの晴天に霹靂であった
この警察官はこの爆発までもがコナンの犯行だと思っているのだ
コナン「くっそ!バーロー!!組織に魂を売りやがって!!」
そう叫んでコナンは腕時計型麻酔銃を構える
悲しそうな目をした蘭の表情がコナンを一瞬躊躇させる
コナン「くっそぉぉぉぉ!!」
コナンは麻酔銃を乱射した
蘭「いやぁあああぁあああ!!!」
痛みと麻酔の効果で蘭は車道に飛び出した
コナン「馬鹿っ!!危ねぇ!!!」
次の瞬間、蘭は宙を舞った
突然車道に出たために到着したパトカーにはねられたのだ
コナン「黒の組織めぇええええぇえええ!!!!!!」
警察官「貴様動くなー!!!!」
コナン「まさか・・・そこまで・・・組織は力を持っちまったのか・・・」
警察官「・・・手をあげて・・・そこを動くんじゃないぞ」
コナンは手を上げ・・・るフリをしてそのまま警察官に麻酔銃を撃ち込む
警察官「きさ・・・・ふにゃぁ」
コナン「くそっ!だが俺は諦めない!!正義を貫いてみせるっ!」
警察官の目を盗みコナンはスケボーを手にする
耳と頭から血を流している蘭を踏み台にしコナンは飛び出した
コナンはスケボーに乗り大地を蹴った
それを遠目で見ていた人物がいた
灰原「博士・・・」
阿笠「どうやら・・・大変な事になったみたいじゃのぉ」
灰原「下着を盗んだのも彼だったのね」
阿笠「そうみたいじゃのぉ・・・」
灰原「・・・・・・博士は?」
阿笠「わしか?わしゃあ2枚だけじゃよ」
灰原「・・・・・・」
ここでもう一つの事件が起ころうとしていた
それとも博士も灰原の下着を盗んだのか
俺は博士を信じてる
その発想はなかった
故に彼の推理は概ね正しい
だがそんな彼にも誤算があった
それは
コナン「寒ぃー!!!!!!雪まで降ってきやがった!!!」
今が冬だということであった
コナン「今どのへんだろう・・・」
ガチガチを震えながらコナンは前を向く
スケボーの電池はとっくの昔に切れていた
コナン「眠くなってきた・・・」
故に彼の推理は概ね正しい
だがそんな彼にも誤算があった
それは
コナン「寒い寒い寒い寒い・・・」
大阪が遠いという事であった
コナン「もう寒い通り越して痛い・・・」
コナンがめんどくさくなって諦めかけたその瞬間
後方からクラクションの音がした
コナン「?」
阿笠「おーい!新一ぃ!!乗るんじゃー!!」
阿笠「事情は見てたぞい!諸事情でワシも向こうにおれなくなったんで送ってやるわい!」
コナン「無事だったのかよー!心配したんだぜー!!」
コナンは阿笠の車に乗り込んだ
後部座席には頭から血を流し、口にはガムテープを貼られた灰原が倒れていた
コナン「博士・・・?」
阿笠「哀君なら心配ないぞい、ちょっとお仕置きをしただけじゃ」
コナン「そうなのか?灰原?」
灰原は怯えた目をしながら頷いた
それはまるで自分に言い聞かせるようでもあった
コナン「そうかい?」
阿笠「わしの作った発明品もあるからの、使ってもいいけど録画は忘れんでくれよ」
コナン「バーローw当たり前だろ」
灰原「!!!???」
コナン「灰原・・・おめぇ可愛いよな」
静かな車内にピチャピチャという音だけが響く
灰原は声を出さないように必死に耐えている
コナン「無理するなよ」
阿笠「そうじゃよそうじゃよw」
灰原「無理なんか・・・・ん・・・・」
灰原「・・・・・・」
コナン「名タン偵股間だからなwww」
阿笠「うまいこと言うのぉwww舌だけにタンとはのぉwwww」
灰原「一体・・・どうしちゃったの?」
コナン「?」
灰原「何か・・・おかしいと思わないの?」
コナン「?」
コナンは首をかしげると再び灰原の股間に顔をうずめた
灰原「ん・・・く・・・ぅ」
だwwwまwwwwれwwwwwww
警察官「それが・・・」
小五郎「気にしないでいい・・・隠さず教えてくれ」
警察官「・・・はい」
帰宅した小五郎を襲ったのは激しい怒りと絶望であった
警察官「コナンという少年が爆破の犯人と思われます・・・」
警察官「そして娘さんを殺したのも・・・」
小五郎は黙ってそれを聞いていた
警察官「さらに・・・その・・・警官を眠らせて逃亡・・・」
警察官「警官が眠ってる間に・・・その・・・阿笠という科学者が・・・その」
小五郎「・・・博士が・・・どうした?」
警察官「娘さんの死体を・・・犯して逃亡しました・・・」
それを聞いて小五郎はテーブルを蹴飛ばした
!!!????
コナン「確かにな・・・黒の組織は・・・」
灰原「違うわ・・・アナタがよ」
コナン「バーローwこんな時に言う冗談かよw」
灰原「じょう・・・だん・・・?」
コナン「でも・・・少し気が紛れたよ・・・ありがとうな灰原」
阿笠「いい話じゃのぉ」
灰原「何が・・・何が起こってるの・・・」
小五郎「ふざけやがって!!!」
警察官「まずいですよ!毛利さんは警察じゃないんですよ!?権限なんて・・・」
小五郎「黙れ!次に俺に意見すると殺すぞ!!」
警察官「しかし・・・」
パンっという破裂音がし、警官の胸元にジワジワと赤いシミが広がった
まだ先端に熱の残る銃をベルトに挟むと小五郎はパトカーに乗り込んだ
小五郎「もう俺は探偵じゃない」
そうつぶやくとアクセルを目いっぱい踏み込んだ
もう日は暮れ、夜が訪れようとしている街を後にした
阿笠「もうそろそろじゃぞい」
コナン「いやー長かったなぁ!灰原の股間もすっかり乾いちゃったよ!」
阿笠「がははははは」
灰原「・・・・・・」
ほんとだww
でも、爆破で3人殺してね?
それは蘭がやったことだ
麻酔銃の証拠がなければ
下着盗んだ窃盗
犯されてるけどな!
だれうまwwwwwwww
服部平次の家に着くとコナンは返事も待たずに上がり込んだ
服部「な・・・なんや工藤!なんやその格好は!!いきなりどないしてん!」
コナン「いいから!協力してくれよ!!緊急なんだ!!」
服部「・・・なんやねんな・・・まぁ暇やからええけど・・・」
コナン「単刀直入に言おう・・・黒の組織が動き始めた!」
服部「なんやて・・・!?」
コナン「奴等は警察にまで部下を送り込んでる!なんとかしないと」
服部「なんとか言うても・・・どないすんねん?」
コナン「とにかく一緒に来てくれ!!灰原もいるんだ!!」
服部を連れて車に戻ると
阿笠が灰原を殴りながら自慰にふけっていた
灰原「ん・・・ぐう・・・!!」
それを見た服部が大声をあげる
服部「な・・・!何しとんねんオッサン!!!!!気でも違っとんのか!!!」
コナン「何言ってんだ?」
服部「な・・・お前・・・ホンマに工藤か・・・!?」
コナン「あったりまえだろwバーロー」
服部は困惑したが目の前の事態を見過ごす事はできなかった
服部「やめんかいオッサン!!!何してんねん!!!」
阿笠「いてて・・・どうしたんじゃ!?服部君!」
死亡フラグか掘られフラグのどっちかが立ったように感じるw
服部「大丈夫か?ちょっと待っててくれな」
そう言うと服部は阿笠とコナンを車から降ろした
服部「どういう事やねん?説明してもらおか?灰原が何かしたんか?」
阿笠「な・・・何を言っとるんじゃ?そんなわけなかろう」
コナン「なんでここで灰原が出てくんだよw」
服部「そうか・・・よー分かったわ」
服部は動揺を隠したまま車に乗り込んだ
そしてコナン達が乗り込む前にエンジンをかけ、車を発進させた
服部「これくらいできんでどうすんねん」
後方でコナンと阿笠が叫んでいるのがバックミラーで確認できた
服部「んで?どないなっとんねん?」
灰原「わからないの・・・ただ・・・皆が暴力的で・・・狂ってるとしか・・・」
服部「黒の組織は?」
灰原「今回のことには恐らく・・・関与していないわ」
服部「せやろな・・・目ぇがおかしかったからなぁ・・・」
灰原「あなたの彼女・・・」
服部「ん?」
灰原「急いで!保護しないと何されるか・・・!!」
服部「!!!」
服部はハンドルを切ると遠山和葉の元に向かった
阿笠「録画開始っと・・・」
和葉「あ・・・あんたらおかしいんとちゃう!?こんな事して・・・!」
逆さに吊るされた和葉の声は震えていた
コナン「おかしいのはおねぇちゃんの方じゃないかなぁ?」
阿笠「いやーしかしスケボーの電池パックを持ってきてて良かったのぉ」
和葉「こ・・・こんなん平次が知ったら・・・」
コナン「だーかーらー!その平次兄ちゃんを説得してほしいんだよー」
阿笠「とりあえず脱がすかの」
コナン「そうだね」
阿笠が和葉の下着に手をかけた瞬間
強い衝撃と共に醜く太った身体が壁までふっ飛んだ
和葉「平次ぃ!!」
服部「待っとれよ・・・今下ろしたるさかいな」
コナン「あ、やっと来た」
阿笠「やれやれ・・・失礼な奴じゃのう」
阿笠がむくりと身体を起こした瞬間
パンと言う音が響き
再び阿笠はその巨体を沈めた
服部「!!??」
コナン「!!」
振り返ると白煙立ち上る拳銃を構えた小五郎がそこに立っていた
導入部で逝ったからなw
平次「毛利のおっさん・・・」
コナン「おっちゃん・・・」
突然の出来事にその場は緊張に包まれた
時間は静止しているようだった
灰原「これは・・・そうか・・・そうだったのね・・・」
灰原「こんな物の為に・・・蘭さんも・・・園子さんも・・・みんなも・・・」
灰原「止めなくちゃ・・・」
車の中にいた灰原は痛む身体をひきずりながら彼らの元へ向かった
小五郎「黙れよ小僧・・・もう俺ぁ躊躇しねーぞ」
コナン「おっちゃん!何をいきなり・・・」
乾いた破裂音がコナンを襲い、コナンの右足から真っ赤な血の花が咲いた
小五郎「今まで可愛がって世話してやった恩を忘れやがって・・・」
コナン「おっちゃんまで・・・組織に・・・」
小五郎の銃がゆっくりとコナンに照準を合わせる
引き金を引けばコナンの脳漿は床にまき散らかされるだろう
灰原「ま・・・待って!!」
灰原「いいえ!みんな聞いて!毛利さんもコナン君も!!」
そう言うと灰原は数枚の紙を取り出した
灰原「おかしいと思ったのは・・・こっち・・・大阪では誰も狂っていなかったから」
小五郎「狂う?俺ぁ狂ってなんか・・・」
灰原「お願いです・・・今だけ・・・聞いてください」
小五郎「・・・・・・・・・」
灰原「そして私も狂っていなかった・・・」
皆が黙って灰原の言葉に耳を傾けていた
灰原「もう一人、狂っていなかった人がいます・・・」
服部が和葉を下ろしながら尋ねる
灰原「・・・阿笠・・・博士です・・・」
コナン「そりゃそうだろう」
服部「アホぬかせ!!最も狂っとったやないか!!!」
小五郎「あいつは!!蘭の死体を犯したんだぞ!!!!!!!!!!」
躊躇いがちに灰原は口を開いた
灰原「ですから・・・それが・・・狂ってなかったんです・・・」
灰原「その常軌を逸した人間性・・・それが・・・博士の本当の姿だったんです」
服部「・・・」
和葉「・・・」
小五郎「・・・」
灰原「彼は考えました、どうすればこの本当の自分を抑えずに行動できるか」
灰原「自分が異常なのは・・・彼自身にも分かっていたんです」
灰原「だから彼はこう思ったんです・・・みんなが異常になれば・・・自分も目立たないと」
静寂だった・・・そこには灰原しかいないかのような
服部「その発想が・・・異常者のそれやな・・・」
灰原「はい・・・私もそう思います」
灰原は握っていた紙を皆に見せた
灰原「ダッシュボードの中にありました・・・幻覚剤、覚せい剤、その他の薬を霧状に散布する装置です」
灰原「そして恐らく自分の家の中にはその効果が及ばないようになっていると思います・・・」
服部「それが灰原がまともやった理由やな・・・」
灰原「ええ・・・」
コナンは理解が及ばないのかヘラヘラと笑っていた
服部「薬が切れたらあいつも元に戻るんか?」
灰原「おそらくは・・・」
小五郎「そんな奴の為に・・・蘭が・・・」
和葉「なぁ・・・なんで・・・なんで・・・」
和葉「なんであの撃たれた人の死体があれへんの!!!???」
服部「この匂いは!!!!!アカン!!!!!!みんな逃げろ!!!!!」
それはコナンには少し懐かしく思われた
今日同じ匂いを嗅いだばっかりだったからだ
小五郎「阿笠ぁああああ!!!!!!!!!」
服部「アホか!!!!!!!!撃つな!!!!!!!!!!!!」
轟音と砂煙、そして煌々と光る炎を背に阿笠は笑った
阿笠「痛い・・・痛いよぉ・・・でも・・・生きてる・・・」
阿笠「ふははは・・・これで元通りだ!もうワシを縛るものは何もない!!」
阿笠「僕は自由だ!!あはははははははは!!!」
笑いながら歩く阿笠の後ろから聞きなれた乾いた破裂音が聞こえた
阿笠「あえ・・・?」
彼は本当の自由を手に入れた
おしまい
いいオチでしたwwwwww
乙乙
ひさびさに良スレだった!
おもしろかったよ