好きな女の子と童貞のまま同棲する事になったんだが色々カオスだった
act.1 「素晴らしく楽しい日々の始まり」
act.2 「夏だねえ」
act.3 「秋の三連休」
act.4 「秋には色々あった」
act.5 「クリスマスパーチーをしませう!」
act.6 「嫌な予感」
act.7 「残り僅かな日々」
てす
PCの調子が悪い
先ほどの酉はテストです
とりあえず、まだ終わりまで書けてませんが、一旦本日の第一部として
投下します。続きはまた書き終わり次第にのせます
中途半端で申し訳ないが、ちょっと気分転換?がてら投下させてください
嫌な雰囲気の毎日が続く…
ある日、俺のバイト中にイモトから電話があった。
「何時に終わるの?」
そう聞かれたので俺が終わる時間を言うと「じゃあ、待ってるから」そう言われ俺達は待ち合わせた。
「ご飯…食べてる?」
イモトにそう聞かれ俺は自分で飯を余り食べていない事に気がついた。
「食べなよ、ご飯は」
イモトの言葉に頷いた俺。
沈みかけの夕日がイモトの顔を紅く染めていた。
まだ寒くは有ったが風が少し柔らかい。
春になるんだ。もうすぐ、この町に来て一年なんだ…
「ナオトはどうするの?」
イモトの言葉に少しまたか、と思う。質問の意味は分かってる。
だけど…
「まあ、適当に住む所を見つけるしかないな」
そう言って誤魔化す俺。
だが、イモトは誤魔化せない。
「違う!マリコの事!」
相変わらずグイグイ来るね。俺は何も答えなかった。
「…マリコ…このままじゃ…」
イモトの言葉に俺は段々イライラして来た。
何故、皆俺に言うんだよ。俺に言うなよ…
「…どうしようもないでしょ」
俺は夕焼けを見ながら精一杯冷静に言った。
「はあ???」
だが、イモトは冷静には答えない。
思い切りの非難を俺に向けた返事だった。
「どうしようもないって…アンタ、このまま放っとくの??」
俺は押している自転車の速度を少し速める。
「ねえ???聞いてんの???」
イモトが俺の袖を掴むと同時に俺はイモトの手を振り払った。
「うるせえなあ!!!」
俺は何かが弾けた洋に声を荒げる。イモトは少したじろいだ。
俺はすぐにしまった、と思い声のトーンを落とした。
この期に及んでも冷静に振舞おうとする俺。
「どうしようも…ないだろ?俺はマリコの病気を治せない…
楽しにしてたぞ⊂(^(工)^)⊃
そう呟くとイモトは俺を睨む。
「違う!治せなんか言ってないでしょ!」
イモトは興奮したままの声だった。クールになれよ…そうイモトに言いたかった。
「マリコも固いじゃないか…結婚の意志が…」
「はあ???そんなん嘘に決まってるでしょ???アンタ馬鹿なの???」
その一言に俺はムッとするが冷静に話を続ける。
「じゃあ?どうするんだ?お前に何か名案でも有るの?」
「はあ??」
「マリコは金持ちで力もある男と結婚する。ネックなのはマリコの病気だけ…逆に俺達は金も力もない。そして、永遠にマリコを囲ってなんかいられない。いつかマリコも結婚しなきゃいけない。じゃあ、どっちにしろ病気を治さないといけない…結局マリコは今のままの方が手っ取り早いと思うけどな…」
俺の言葉にイモトは黙った。
俺は逆にイライラして来た。
黙んなよ。言い返せよ。この状況を打ち破る方法を示せよ…
その気持ちが俺の中にあった。
でも、現実問題無理。何度も言う様に俺には何の力も金もない。
無責任にマリコを傍に置いておける訳がない。
「いずれ…マリコの病気が治ったらさ…多分、今の男と一緒に居ている方がさ…」
俺はイモトから顔を逸らして夕日を見る。
イモトに俺の表情を見られたくなかったからだ。
「多分…幸せなんだよ…」
俺はそう言って下唇を噛み締めた。
何故か涙が零れそうになり、それを止めるのが精一杯だった…
「…ねーだろ…」
イモトがそう呟く。
「え?」
俺は振り返りイモトを見た。
「幸せな訳がねーーだろ!!!!!」
イモトの叫ぶ声が俺に届く。
「はあ?病気の原因になった男と一緒に居て幸せな訳がねーだろ!!!馬鹿じゃねーの???そんな事もアンタわかんないの??」
「じゃあ…何度も言う様に…名案を示せって」
「知らねえええよおお!!!!」
俺の言葉を遮る様にイモトが声を被せる。
「名案なんか知らねえよ!!!そんなもん有ったらとっくに言ってるわ!!!知らねえけど…」
イモトは叫びを止めて俺を睨んだ。
そして、その目には涙があった…
「アンタしか救えねえだろおおがああ!!!!!!」俺の心臓がドクンと鳴った気がし
イモトはそれだけ言うと自転車に乗り走って行ってしまったのであった…
イモトの言う通りだな…
そうだ、俺は知ってたんだ。俺しか救う事が出来ないって事を…
でも…凄く怖いんだよ…
俺は自転車を漕いだ。全力で走った。そして泣いていた。
この期に及んでも行動の決意が出来ない自分に歯がゆさを感じながら…
俺は一人縁側に座り夜の庭を見つめる。
最近ヒロさんが帰って来ない日が多い。その日もヒロさんは帰って来ていなかった。
夜風が寒く感じるが窓を閉めるのも億劫に感じそのまま開けていた。
「…寒いでしょ」
そう言って係長が窓を閉めてくれた。俺は何も言わずに窓の外を見続ける。
係長は俺の隣に「どっこいしょ」と言いながら座った。
俺は一人にしていて欲しかったんだが…そう思うが動くのも億劫であった。
しばらく黙って二人で庭を見つめる。
その内に係長が呟いた。
「…もうすぐ、あの木にも花が咲くんですね」
そうだ。あの大きな桜にもうすぐ花が咲く。マリコと出会った頃に見た満開の桜が…
「私は…昔から後悔の多い人し生でした…」
俺は係長を見た。
「あそこで、あの女の子に告白しておけば良かったとか、あの文化祭の時に主役に立候補すれば良かったとか、あの部活を辞めるんじゃなかった…とかね」
そう言って係長は腹を揺らし軽く笑う。
「でも、私は臆病でね…何事もやる前から諦めていたんです…」
係長は俺を見る。
「ナオトさんの様に…凄く臆病だったんです」
俺は係長から目を逸らした。
バレていた。俺の性格なんかバレていたんだ。
「でもね、後悔ってね読んで字の如し…後からしか分からないんですよ。その時は分からない…その時は傷つかなくて良かった…それしか思わない…逃げて良かった…そう思うだけなんです」
係長は俺を見続ける。俺は係長を見る事が出来ない。
「でもね、そんな私でも一度だけ立ち向かった事があるんです…前の会社がね…不正をしてましてね。最初は私もそれを見て見ぬ振りで通そうと思ってたんです」
俺は係長を見た。
「でも、何故かその時は逃げたら駄目だって思いました。ずっと今まで後悔しっぱなしだったので後悔をしたくなかった」
係長はメガネをあげる。
「だから…戦いました。そしてね…」
俺は係長を見上げていた…
「まあ、リストラされて家族にも逃げられ、家も失ったんですけどね…」
えー…何それ…悲惨じゃん…
係長が下を向いていた。
「でも!」「え?」
俺は係長の力強い声に聞き返した。
「不思議とね…後悔だけはしてないんですよ…何故か今でも自分は正しい事をしたってそう思える…だって」
係長は俺を見つめる。
「皆さんに会えたから…!」
係長は笑う。俺も何故か笑った。
「ナオトさん…貴方は昔の私です…だから、過去に戻ったとして、貴方に言いたい…」
係長は立ち上がる…
「さっさと動け!!!言い訳なんか後にしろ!!!そんなもんどうでも良い!!!今は…」
係長が俺に怒鳴っていた…
「今は好きな女を…守れ!!!!!」
俺は下を向いた。そして握り拳を固める。
「…と、昔の私に言いました…さて、これで現在の歴史が変わるんですよ…さてさて、私はどうなるんでしょうかね…」
係長はそう言って自分の部屋に戻ったのであった…
眠れない。俺は眠れなかった。
俺は小学生の頃からそこそこに勉強が出来た。
そしてスポーツもそこそこに出来た。
一人っ子なもので親は俺を甘やかしていた。そして何でも一通り出来る俺を凄く可愛がっていたんだ。
だからかどうかは知らないが俺は人一倍プライドの高い人間に出来上がってしまった。
だから何でもそこそこ出来るが人に何かを負けそうになると、そこで全てを辞めてしまう。
小学生の頃の少年野球もピッチャー争いに負けそうになると、そこから努力もせずに少年野球を辞めてしまった。
中学の時のバスケも同じだった。だから高校は何も部活に入る事はなかった。
最初から…負ける事が嫌だったからそれなら何もしないって決めたんだ
プライドが高いせいか、クラスメイトも見下していた。
コイツは馬鹿だ、とか、何でコイツはこんな事も出来ないんだ、とかね。
そうやって見下す俺を本気で友達になる奴も居なかった。
高校はそこそこの進学校に進んだ。
中学までは上位の成績を収めていた俺は高校で頭打ちになる。
だって、近隣から勉強が出来る奴が集まるんだから。
今までろくに努力もせずにやってきた俺はすぐに順位を下げて行く。そして、そこでも努力をせずにただ傍観する。
一生懸命がんばって、そして…負けてしまう事が怖かったからだ。
結局俺は全てをそうやって生きていた。
だから、大学受験を失敗すると全てを諦め、逃げ、この町に流れ着いたんだ。
俺は専門学校の奴を馬鹿にしていた。
こんな吹き溜まりに来る奴は馬鹿だって思ってた
でも、今なら分かる。
馬鹿は一番の馬鹿は俺だ。
何もせず、最初から諦めて、そして今…
好きな女を諦めようとしていた…
生まれて初めての幸せな時間を諦めようとしていた…
そして、生まれて初めての仲間を諦めようとしていた…
馬鹿は…馬鹿は俺じゃないか。
一番の臆病で馬鹿は…俺以外に居ないじゃないか…!
翌朝、俺は外に原付の音が聞こえると玄関に向かう。
ヒロさんが朝に一度帰って来る事を知っていたからだ。
俺は一睡もしていなかった。眠れなかった。
色んな事を考え、そして寝る事によってそのテンションを下げたくなかったんだ。
そうだ、テンションを下げない。今の俺は正常に物事を考える事が出来ない。
どうせ馬鹿なら…徹底的に馬鹿になるんだ!
玄関に立ちヒロさんが入って来るのを待った。
エンジン音が止まり玄関にヒロさんの影が見える。そしてゆっくり引き戸が開くとヒロさんが入ってきた。
ヒロさんは俺を見て驚く。
「…どうした…?」
俺は一旦目を閉じ、一呼吸をして、そして…言った。
「俺は…マリコが…好きです…!」
その言葉にヒロさんが俺を見る。
「だから… 救いたい…いや…」
俺は首を振った。何を格好をつけている。
違うだろ…!
「俺は…マリコを手に入れたい!!!」
その言葉でヒロさんの寝不足の目が開いた。
「だから…お願いします…」
俺はヒロさんの前に跪く。もうなりふり構っていられない。
俺はマリコを手に入れたいんだ。
「俺を、助けてください!!マリコを手に入れるために…俺を助けてください!!!お願いします!!!」
そう言ってヒロさんに頭を下げた…
ヒロさんは「ふっ」といつもの様に笑うと呟いた。
「…何が起きたか知らんが…」
俺は顔を上げた。
「なかなか、良い男じゃないの…よし!!!分かった!!!作戦会議をするぞ!!係長を起こせ!!!イモトを呼べ!!!」
ヒロさんが笑いながら叫んだ。
「はい!!!」
俺は係長を起こしに行く…
俺の生まれて初めての本気が伝わったのだ…!
一応、第一部はここまでです
とりあえず飯を食って、続きを書きます
んじゃ一旦これで!
それにしてもイモトも係長もヒロさんもイケメン過ぎる。
続き待ってるぞー!
バンプの宇宙飛行士への手紙だね!
「今もいつか過去になって 取り戻せなくなるから
それが未来の 今のうちに ちゃんと取り戻しておきたいから」
俺も人に気使い過ぎて壊れたせいで、人の痛みわ分かるが相手の為にあーしてやろうこーしてやろうってのはできなくなっちまったなぁ..
単純に1が羨ましいわ
特に夏ええな
夜が楽しみ