立ったら書きたい。
電車男(古いな)に似た境遇だわ。
ちょうど10年前のことなので日記ぐらいの気持ちで書こうかなぁ、と思った。
当時ワイは柔道をやっていて、毎日誰かを倒すことしか考えていなかった。
大学も柔道で有名なところで、特定可能だろうが、篠原の出身校でもある。
その日はめちゃくちゃ暑かった。
ちょうど関西大会みたいなのが終わって、夕暮れ時、打ち上げ居酒屋に向かう所だった。
ワイは学部が違ったので(体育学部だと寮に住まなきゃならん)
一度下宿に戻って自転車を取りに行った。
その時に「助けてー!誰か助けてー!」という女性の叫び声と、
「テメェ!ふぁあdlkfぁj!」という何を言ってるかわからない男の声がした。
なんやなんや、事故か何か?と、ワイが叫び声のする交差点へ行ってみると
そこには白いタンクトップを着た小汚いおっさんと、
大型犬をリードにつけた現在の嫁(当時大学生)がいた。
大型犬(シェパード、名前はロッキー)はガウガウ吠えていて、おっさんはそれに負けないくらい
関西弁で何かを捲し立てていた。
「その犬コロが俺の脚を噛んだやろ!賠償せぇや!」と、そこではっきりおっさんの言っていることがわかった。
嫁は「噛んでへんやろ!すれ違っただけやん!」と反論していた。
状況は飲み込めたけど、ワイはどうしたもんか迷った。普通なら女性の方を助けるものなんだろうけど、
ロッキーがシェパードでマジにデカくて強そうだから、助けは必要ないんじゃないかと思ったんだ。
だけどそのおっさんが嫁の顔を叩いた。誰か知らん女の子だけど、暴力をふるうおっさんに怒りが湧いた。
「おい、女性に手を上げて恥ずかしいと思わへんのか!」
と、言いたいところだったのだけど、何せ頭に血が上ってしまい
「テメェ!ハゲ!なにさらしとんのじゃボケェ!」と、怒鳴ってしまった。
おっさんが嫁を叩く手が止まり、ワイの方に向いた。
「何や!関係ないやつがでて・・・」とおっさんは絶句した。
当時のワイは体重が100kgぐらいで、筋骨隆々だった。(今はデブのおっさん)
両耳が湧いて、鼻の骨が折れている。
そして黒いスラックスに白いポロシャツを着ているやつは柔道部の証だった。
ワイはめちゃくちゃ弱かったけど、オリンピック級のやつらがゴロゴロいるので有名だったから
そーいうやつには喧嘩を売っちゃいけないというのが暗黙のルールだった。
ワイはそれをかさに着て、強く出られたって訳。
おっさんはちょっと口調が弱くなったが、すぐに元気になった。
「俺に何かできるんか!?黒帯は手を出したらアカンのやろが!」と開き直る。
確かにその通りで、捕まるとかより柔道ができなくなるのが怖かった。
途端にワイも弱気になってきた。
そこで嫁が「この人、ロッキーが噛んだって嘘ついてはるんです!」とワイに言い出し、
「噛んだやろが!」「噛んでへん!」「噛んだやろが!」「噛んでへん!」の言い合いになった。
関西人ってめんどくせぇとワイは思って、「とりあえず警察行きましょ」と二人をなだめた。
するとおっさんは「警察なんか行かんでも、証拠ならあるわ!」と言って、
急にジーパンを脱ぎだした。普通に往来の中だったんだけど。
「ここ見てみい!」と指を指したところは、蚊に刺された様な痕があった。
「これ虫刺されちゃいます?」とワイが言うと、「アホ!痛々しいやろが!」と怒鳴り散らした。
あ、この人、頬に傷がある人だと遅蒔きながらワイは気付いた。
紋々が無いからと言って、そーいう人じゃない訳では無かった。
嫁は「何とかしてくださいー、ロッキーは噛んでへんし、このおっさん変やし」
おっさんは「警察に言ってみい!わかっとるやろな!」と怒鳴るし
ワイはめんどくさくなり、携帯電話で110を押した。
おっさんは青ざめてワイの携帯電話を奪おうとしたけど、ヘッドロックして守った。
警察に「これこれこーゆう訳なんで、駅前に来てくれ」と言うと、2分も経たない内に警官が来てくれた。
テンプレでもあるが、リアルに
警官「なんや?」
おっさん「なんや!?」
警察「なんやとはなんや!?」
おっさん「なんやなんや!!」
警察「なんやー!!」
というやり取りを一通りして、事情聴取を求められた。
嫁とおっさんは支離滅裂だったので、ワイが事情を話すと、
「民事不介入なのでわかりません」と警官は言った。マジでそう言うんだ・・・と思った。
「でもこの女の子が暴力振るわれていたんですけど」
「ワイは犬に噛まれたんやで!」
「ワンワン!」
「ちょっとー民事不介入ってどないですかー」
喧騒の中、若い警官はかなり頭を悩ませ、うーん・・・と唸った後、
「僕はどないすればええんですか?」と真顔でワイに聞いてきた。
ワイの頭の中は真っ白になった。
書いといて存在を忘れてた・・・。
続き書きまーす。
来てくれた若い警官じゃ埒が明かず、ワイは交番まで連れて行ってもらう事にした。
交番は近くだったので、「じゃ、歩いていきますか!」と若い警官は笑った。
ワイの警察嫌いはコイツから始まっている。
道中、嫁がしきりにワイの名前を聞いてきた。
「柔道部ですよね?名前何て言わはるんですか?」
でもワイは、おっさんに名前を知られたくなかったのでごまかしたかった。
ちょうどその日は7月19日だったし、ナイキのポロシャツを着ていたので
「ナイキって言います」と答えた。
「あぁ、内木さん!よろしくお願いします!」
「なぁにがナイキじゃぁボケェ!」
「まぁ、落ち着いてください」
「ワンワン!」
めちゃくちゃよくわからんパーティで交番へ向かう。
交番につくと、ベテランっぽい感じの警官が新聞を読んでいた。
若い警官が「いやー、これこれ、こういう訳でして」と事情を説明する。
その間、ワイ以下、嫁、おっさん、ロッキーは炎天下の中、外で待たされた。
嫁「ナイキさん、本当にロッキーは噛んでへんのです!」
おっさん「この痕見てみぃ!めちゃくちゃ重傷やろが!」
ワイ「もう警察にまかせましょうよ・・・」
なぜ外で待たされるのか意味も分からず、ただただ時間が過ぎて行った。
ベテランっぽい警官が外に出てきて
「いやー、何とも言えませんわ。とりあえずあなたはお医者さんに行ってください」
と、言いだした。
おっさんはニヤーっと笑って「ホラな!民事不介入やねん!慰謝料もらうで!」
嫁は「ロッキーは噛んでへん!」の一点張り
ワイは「とりあえず女の子が叩かれたのを見たのに、なぜ暴行で検挙できんの?」
と、やっぱり警官に詰め寄ったけど、警官は
「見てないから、わからない」と言い出した。警官ってダメだな、ホント。
そこで嫁、はじめて携帯電話を取り出す。
嫁「埒が明かへん!菊田(仮名)呼ぶわ!」
おっさん「菊田も成田も呼んでみいや!俺は医者に行って、保険料もらうさかい!」
ワイ「えぇー、ワイどうすればええのん?」
いつの間にかワイに懐いていたロッキーが、腹を出して寝だした。
嫁「菊田!早よ〇〇駅に来て!なんか変なのに噛まれてん!」
おっさん「噛まれたのは俺じゃ!保険料請求するさかい、早よ住所と名前教えんかい!」
ワイ「おっさん、まだそんなこと言うんか!」
ロッキー「ゴロゴロー、グゥー」
警官「わからんなぁ、わからんなぁ・・・」
またいがみ合っている内に、交番のすぐ眼の間にガン黒のクラウンマジェスタが停まった。
??「これは幸子(仮名)様、どうなさったんですか?何かトラブルでも?」
髪の毛がロマンスグレーで、真夏日なのにピシっとスーツを着たおっさんが降りてきた。
嫁「菊田!このおっさん、ロッキーが噛んだ言うんよ!噛んでへんのに!!」
菊田さん「おや、ロッキーちゃん(女の子だった)が噛んだ?医者には行ったのですか?」
嫁「だから噛んでへんねん!噛んだゆうて、要は金寄越せ言うてんねん!」
おっさん「おう、あんたがこのジャリの保護者かぁ!?この犬コロが俺の脚を噛んだぞ!」
菊田さん「それはそれは、それで、お医者様の診断を受けましたか?」
おっさん「これから行くんじゃボケェ!」
菊田さんという人はどうやら嫁の保護者?らしき人なのだけど、なんか普通の人と雰囲気は違った。
菊田さん「ところで、こちらの方は?」
と、ワイに尋ねる。
嫁「内木さん言わはるんよ。このおっさんに頭どつかれた時に助けてくれてん」
ワイ「あ、ど、どうも」
菊田さん「どつかれた!!!???」
菊田さん「おうごらぁ!幸子様の頭どついたって、どういうことやんねんごらぁぁぁぁあああ!」
菊田さんはすごく温厚そうな人だったんだけど、急に激昂しておっさんに掴みかかった。
おっさん、その豹変にさすがにビビる。
おっさん「ど、どついてへん!こっちは噛まれてんねんぞ!ちょっと小突いただけや!」
菊田さん「それをどついた言うんじゃぼけごらぁぁああああ!!!」
おっさん、さすがに警官に助けを求めるような目を配る。
警官は溜息をついて交番に戻って行った。どうなってるだろう、平和ってものは。
嫁「菊田!ちょっと人の前やから、やめぇや!恥ずかしいやろ!」
菊田さん「幸子様、どつかれた言うんはホンマですか!?」
嫁「それも後で話すから、とりあえずおっさん離してやりや!ちょっと恥ずかしいやろ!」
創作ならもっとマシな文書けよ
続きはやく
>>25
>>26
創作じゃなくて実話なんだな。
実話の方が、文章にするの難しい。ありのままをわかりやすく伝えるって難しいじゃない。
菊田さんはおっさんにメンチ切った後に、やっと手を放した。
おっさんは喉元を抑えていて、なんか落ち込んでた。
嫁「とりあえず、こういう事があって、たぶんこのおっさんは金が欲しいんやろ」
菊田さん「そうだったんですね・・・それでは、私の方で話をつけます」
おっさん「なんやねんお前ら、マジで追い込むぞ・・・」
菊田さん「追い込む?」
おっさん「わからへんのか?俺が本気になったら、お前らただじゃすまんねんぞ」
ロッキーが目覚めて、ワイの手をペロペロしてきた。可愛かった。
菊田さん「ほう、ただじゃすまないというのは、どない言う事ですか?」
おっさん「追い込む言うたらわかるやろ!お前ただの素人か!?」
菊田さん「まぁ・・・いいでしょう。お金の話や、噛まれた話は私が継ぎます。幸子様、よろしいですか?」
嫁「菊田、よろしゅうな」
菊田さん「わかりました、では、えぇと、内木さま。よろしければ幸子様をお送り願いますか?」
ワイ「ロッキーかわいいな!」
おっさんは携帯電話で何やら「●●組がー、ワシのシマが-」とかなんとか話していて
こっちをけん制しようとしていた。
菊田さんは全く意に介さない様子で、おっさんをクラウンに乗せて医者へ行くと言って、おっさんと病院へ行った。
ワイ「えぇと、大丈夫かな、菊田さんは」
嫁「大丈夫、菊田は弁護士みたいなもんです」
ワイ「あぁ、弁護士さんだったんですねー」
嫁「それより、内木さん。ありがとうございました。私の家、すぐ近くなんですけど、送ってもらえます?」
ワイ「(めんどくさいけど)いいですよ」
と言う訳で、ワイは飲み会があるにもかかわらず、嫁を送る破目になった。
家は駅からすぐ近くだと言うのだが、ロッキーが歩きたい方向があるらしく、それに沿う事にした。
今思えば、嫁は少しワイと話しがしたかったんだろうな。
ワイとしては、飲み会があったけど、ロッキーが可愛かったからまぁいいやと思った。
嫁「内木さん、柔道やってはるんですか?」
ワイ「そうですねー。大学の部活でやってますけど、僕は弱くて弱くて」
嫁「そんなこと、言わんといてくださいよ。助けてくれたのに、弱いとか」
ワイ「いやぁ、大体、僕の耳とか鼻とか見たら、寄ってこないんですけど、あのおっさんは強情でしたねぇ」
嫁「まぁ、後始末は菊田が追い込むから大丈夫ですよ」
ワイ「そういえば、追い込む、ってどういう意味なんですか?」
嫁「えぇと、菊田は弁護士みたいなもんですから、まぁルールみたいなんで縛るみたいな・・・」
ワイ「はぁ、そういうもんですか」
ロッキー「ワンワン!」
それから嫁は自分の事を話し出した。
高校までは普通に通っていたが(高校名を聞くと、超が付く進学校だった)
家業みたいなのを継ぐことが決まっていたので、大学はめんどくさくて行かなかった。
内木さんみたいに、何か一つのこと(柔道)を一生懸命やるのは羨ましい。
私も大学に通うかなぁ・・・。などという事だった。
ワイ「大学に通う言うても、何かやりたいことあるんですか?」
嫁「高校の時、日本史が好きだったから・・・。それとか研究できたらいいなぁ思いますけど」
ワイ「じゃあ、うちの大学、偏差値低いけど考古学強いからどうですか?」
嫁「内木さんの後輩になっちゃいますね!」
ワイ「ロッキーはどう思う?」
ロッキー「ワンワン」
ワイ「ほら、良いやんけぇ!言うとりますよ」
嫁「言うてへんわwww」
ちょっとおもしろかった。
で、嫁の家に着いた。市内で一番デカいマンションだった。
嫁「内木さん、上がっていかれませんか?」
ワイ「いやぁ、ちょっと飲み会があるんで・・・。それに何か悪いですわ」
嫁「そっかぁ、残念やわぁ・・・。それじゃあ、ちゃんとお礼したいんで、電話番号教えてください」
ワイはデカいマンションに住んでるということで、お礼とやらにちょっと期待してしまい(ゲスだね)
快く電話番号を教えた。なんか焼肉食い放題とかごちそうしてくれたらラッキーだなぁ、的な感じで。
嫁「絶対、ぜーったい、連絡しますから、あの、暇な日とかありますか?」
ワイ「えぇと、水曜日は講義も少ないし、部活も休みですね」
嫁「わかりました、じゃあ来週の水曜日くらいに連絡します」
ワイ「まぁ、気にせんといてください。じゃあね、ロッキー!」
ロッキー「ワンワン!」
嫁「ちょっとww私はwww」
ワイは炎天下の中歩いたのもあって、早く飲み会に行きたかった。
飲み会の居酒屋へ行って、遅刻したのを先輩に叱られる。
ワイ「いや、ちょっと女の子を助けてたんです!」
先輩「そんな訳あるかwwwシバくぞwwww」
ワイは両腕に腕ひしぎ十字固めをくらって、ひじが死んだ。生きてたけど。
まぁ、その日は特に何もなく居酒屋で騒いで、家帰って寝た。
次の日、一限目から講義があったり、購買のカレーが美味しかったり
まぁ通常通りの大学生活を過ごしていた。
飲み会の次の日だったので部活も休みだったし、難波(大阪の繁華街な)まで
遊びに行こうかなぁーとか思いながら、結局は行かなかったり、
ダラダラと過ごした。
そんな日の夕方、早速、嫁から電話がきた。
嫁「あの・・・母が夕食作り過ぎちゃって、その・・・家に男がいないんで、食べに来ませんか?」
ワイ「行きます!」
ワイは今もそうだが、食べるということに目が無かった。
昨日の通り、デカいマンションまで行く。
だけど自動ドアが開かない。
ワイ「故障かなぁ?」と思って、嫁に電話する。
嫁「あ、こっちから操作しないと開かないんです!今開けますね!」
ワイははじめてセキュリティのスゴいマンションをみた。ウシジマくんみたいだなぁ、と思った。
マンションの一階は、すぐにエレベーターホールになっていた。
嫁の部屋は最上階だというので、一番上の10階を押して乗る。
で、10階に着いたらすぐに嫁が居た。
嫁「内木さん、来てくれたんですね。ありがとうございます、家、こっちです」
ワイは促されるままに着いて行った。すると、またエレベーターがあった。
嫁「家は11階なんです」
嫁はエレベーターのパネルの所に指紋認証を押して、なんか暗証番号も押してそんでもって乗り込んだ。
ワイは内心、「もしかしてヤバい金持ちなんじゃねぇか・・・」と思った。
ヤバいくらい金持ちだった。
というのも、11階に部屋があるのではなく、11階が全て嫁の家だったのだ。
10階までは1つの階に10部屋くらいあるのが、全て一つに繋がっている。
玄関がチョコレートの板みたいな感じで、ワイはション便もらしそうになった。
玄関に入ると、錦絵?っていうのか、昇り竜の畳3枚くらいのカーペットが敷いてあって
そこからザーっと廊下が続いていた。廊下の先からロッキーが走ってくるほどだった。
嫁「私、母と二人暮らしなんです。気ぃ使わんでくださいね」
ワイ「お、おうふ・・・」
あらあらあら、まぁまぁまぁまぁ・・・。
と言う声が遠くから聞こえてきて、だんだん近づいてきた。
嫁の母上様だった。
割烹着!?を着ており、髪の毛はくるんとまとめて結っていた。
母上様「どうぞどうぞ、お入りなさってつかさい。娘が大変お世話になってと申しておりまして」
ワイ「いえいえ、僕は結局はその場に立っていただけですから、何もしとりませんよ」
嫁「でもワイさんが居なかったらあれより酷い暴力受けてたかも知れないし、助かったんですよ」
そうかなー?と思いながら、勧められるがままに台所へと案内された。
母上様「いやー、料理、作り過ぎてしもてん・・・」
母上様、そう言いながら颯爽と「握りずし」を握っていらっしゃる。
作り過ぎたと言っている傍から、どんどん量産して行っている。
まるでワイが来ることは予測しておったような・・・なんだかちょっと怖ぃ・・
母上様「ワイさーん、コハダ好きですやろか?」
ワイ「大好きデース!!!!」
コハダが握られているのであれば、ワイは邪推など止しておいた。
大きめの(大理石?)の堅そうな机の上に、握りずしがポンポンと量産される。
ワイは夢中で食べた。というか、わんこそばみたいになっていた。
ワイが一貫食べると、既に握ってあった寿司が目の前に来る。
コハダ食べてたら、マグロ、その次、サバ、ちょっとウニ挟んでイクラみたいな。
ワイは回転ずししか行ったことが無いから、好きなものを食べたい派だったんだけど
こうやって流れて食べられるというのも、コース料理のような感覚でおもしろかった。
さすがに30貫くらい食べてギブアップした。それまでひたすら無言で鮨を喰っていた。
母上様「あのー、お食事の後はおはぎを作っておりますけれど」
ワイ「食べます!」
酒に弱いワイは、甘いものが大好きだったのだ。
結局、おはぎを都合10個くらい食べてから、やっと、解放された感じになった。
母上様は料理の片づけがあるから、とふと台所へ行ってしまわれた。
ワイは嫁に誘われるがままに、嫁の部屋へ入った。
ワイには歳の近い妹がおって、漫画を借りによく入っていたものだったが、
全く違った。
もうね、質素&質素&質素。
金持ちは余計な部分に金を遣わない、というのは本当なんだね。
シンプルな学習机と、簡素なベッドと、あと本棚はすごかったなぁー。
本棚だけ小さい図書館?レベルで本が詰まっていた。
あとは取り立てて、本棚の上にちょっとぬいぐるみが置いてあるくらいで
質素な部屋だった。
嫁「どうぞおかけになってください」
ワイ「ありがとうごぜーます」
ワイは座布団に正座した。柔道やってる関係で、自然と正座になるのだ。
職業病みたいなもん。
嫁「あの、寛いでくれはると思てたんですけど、その、胡坐とか」
ワイ「あぁ、違うんです。ワイ、正座の方がしっかりするんです」
嫁「そうですか・・・」
突然、嫁がすすり泣き出した。
嫁「怖かった・・・、ホンマは怖かったんです。あの時に泣きたいくらい怖かったんです」
ワイ「泣けばよかったんですよ。そしたらワイ、直ぐに駆けつけられましたもん」
嫁「でもロッキーはホンマに噛んでないし、それを噛んでるいうから、なんか泣いたら負けた気がして
何にもできなかった。菊田呼ぶことも頭回らなかった。ワイさんが来てくれたから、落ちつけたんです」
グスッ、グスッ・・・。
えぇーん、これワイの、ワイのせいなん?
えぇー女性泣かせたって小学校の頃いらいやん・・・。
マジでどうすんのやろ、ワイ。
えー・・・。
ワイは右手強く握った。そして大胸筋にドンドンぶつけた。
ワイ「フーン!フーン!フーン!!!!」
嫁「????」
ワイ「泣いてる時は、そう、プロテインだね!」
嫁「アカンwwww食べた寿司戻すwwww」
実はワイは、2歳下に妹がおってな。
そいつもまーヤンチャな子でな、アホボケカスーと言い合った仲だったんだけど
ワイが大学に入る頃に交通事故でトラックに轢かれてアボーンしちゃったんよ。
で、ワイの中では年下の女の子が泣いているってのが許せなくて。
この娘を泣かせたおっさんにものすごい嫌悪感が酷くなって、
なんでもっと迅速に的確に助けてあげられなかったんだろ、って後悔してきた。
だからせめて、この場は笑ってもらうことでなんとかつなげた。
続き書きたいんだけど、最近ちょっと仕事で疲れていて・・・
すまんご。
2、3日中に書き溜めてから連投するね。
ちょっとだけ更新。
プロテインだね!が少しウケたので、ワイも安心した。
でも(‐m‐)「ちょっと待てよ、今いい雰囲気なんか?」
と、童貞臭いワイはテンパった。 そもそも女の子の部屋に入るなんて妹を抜かしたら小学生以来だ。
その時にちょうど携帯が鳴って、先輩からの呼び出しがあった。
ワイは正直「助かった」と思った。これ以上、女の子とどう話せばいいかわからなかったからだ。
ちなみにその先輩は「とんよし(有名な大盛りかつ丼屋)に行くから来い」とのことだった。
食べ盛りのさすがのワイもこれ以上食べられなかったが、先輩は神様なので断れずに帰ることにした。
「もう帰りはるんですか?」
嫁の言葉に後ろ髪を引かれたけれど、先輩命令は赤紙以上の効力がある。
「先輩には何があっても逆らえんのです。今日はお寿司ありがとうございました」
ワイは母上様にも挨拶して、とんよしを目指した。
とんよしでは既に先輩2人が待っていて、「おう、お前のために特大2つ用意しといたぞ」
と、(基本的に先輩は後輩に奢る風習なのだが)全く嬉しくない言葉を頂いた。
少し泣きそうになりながら、何とか全部食べた。
その後、しばらくは嫁から連絡は無かった。
ワイといえば柔道の練習に汗を流し、エアコンの効いた講義室で寝て、
たまに休みがあれば学部の友人と飲みに歩いたりなど、まぁ、大学生活をやっていた。
ところが、少し事件が起こる。
柔道部のワイは本来なら寮に住むのだが、体育学部生(柔道専攻というものすらある)ではなく、
別の学部だったので、一般的な安アパートに住んでいた。
ある日、ワイが部活から帰宅すると室内に窓ガラスの破片が散乱しており、
レンガ(?)が部屋の真ん中に落ちていた。
レンガには赤い文字で「コロス」と書かれた紙が巻きつかれていた。
正直、包丁持った強盗が押し入ってきても何の問題もなく対処できる自信があったので
「窓ガラスの弁償代っていくらなのかなー」くらいの心配しかなかった。
学部の友人に電話で伝えると「警察!さっさと警察!警察!」と教えてくれた。
ワイはめんどくさいながらも(以前の事があって警察不信になっていた)
110を押して、警察に連絡した。
たっぷり1時間以上かけて警察は来てくれた。遅ぇ。
警察「あー、自演じゃないですよねぇ?」
最初から警察は喧嘩腰だった。腕がらみで折ってやりたかったが我慢した。
ワイ「家帰ってきたら、こんな状態だったんですよ」
警察「大家さんはいます?」
ワイ「あー、一階に住んでますけど」
警察「じゃあ呼んできてください」
いや、お前が呼びに行けよ、事件みたいなんだからさ。と思いつつ大家さんを呼んだ。
大家さんは少し歳を召されているので、
警察から事情を説明されても「???」状態だったが、レンガに書かれた「コロス」の文字を見て
「こりゃ脅迫やないですか!」と気づいた。
あ、そっか脅迫か。
ワイもやっと理解した。あぁ、ワイを殺したいほど憎んどるやつがおるんや、と。
警察も「何かお心当たりありませんか?」と聞くが、ワイは後輩イジメが大嫌いでやったことはないし
先輩からもどちらかと言えば可愛がられている方だと思って居たので、全く思いつかなかった。
以前、難波のゲームセンターに遊びに行った時に、ギルティギアでフルボッコにした相手が
帰り際に「てめぇ!リアルじゃ弱いんだろ!?」と急に激昂して、ナイフを取り出してきたので
腕がらみで肘を追って、送り袖締めで落として、覚醒したところをまた落としての繰り返しをした後に
鼻を陥没するまで殴り、逃走したことはあったけれど、まぁ別に恨まれちゃいないよなぁ、と思った。
大家さんは「ワイくん、怖いやろ。ガラスはわしに任しとき!くれぐれも部屋を出るなんて言わんでくれ!」
と、さりげなくこっちも脅迫してきた。
まぁワイとしても引っ越しするのはめんどうだし、今度部屋にいる時に投げ入れられたら真っ先に追いかけて
フルボッコにする予定だったので、住み続けることにした。
ただその夜は蚊が入ってきて本当に辛かった。ブンブン眠れない。
蚊に三角締めしてやりてぇ、と思ったのは人生で初めてだった。
翌日、すぐにガラスは修理してもらえて助かった。
気分よく大学へ行って涼しい講義室の後ろで携帯をポチポチしていたら
嫁からメールが来た。
「大切なお話があるので、直接会ってお話がしたいです」
次の日はちょうど部活が休みだったから、居酒屋に誘った。
嫁は「居酒屋って行ったこと無いので楽しみ!」と嬉しい返信をしてくれた。
学生は1000円で飲み放題ができる良心的な店に嫁を呼び、2人で浅漬けなんかを頼みながらビールを飲んだ。
嫁はフルコースでワインしか飲んだことがないからビールって美味しい!と言い出した。
金持ちすげぇな。
でもよく考えたらその時まだ嫁は19歳か。完全に違法だったなぁ・・・。10年だから時効にして欲しい。
そんで大切な話というのは、菊田さんのことだった。
嫁「内木さん、実は菊田が追い込みした時にケツモチがわかったんですよ」
ワイ「ケツモチってなんですか?」
嫁「あ、えっと・・・そうですね、保護者みたいなもんです」
ワイ「そう、その保護者がどないしたんですか?」
嫁「完全にイカれた兄ちゃんです。ヤクザさんの用心棒みたいなことやってる人です」
ワイ「はー、そうですか。それがどうかしたんですか?」
嫁「たぶん、あのおっさんはイカれた兄ちゃん(名前はKにしておく)に内木さんをシメるように頼んだと思います」
ワイ「あー、そういやレンガ投げ込んだのってそのKさんって人かなぁ?」
嫁「レンガ投げ込まれたぁ???」
ワイは事情を話すと「間違いなくKの仕業だ」と嫁が言った。
Kはヤクザの用心棒と言っても、ホントに何をするかわからんようなやつで
未成年であることを良いことに、殺人以外、通り魔や婦女暴行などなんでもするような卑怯な男だという。
何度も少年鑑別所に入っているお墨付きのワルだそうだ。
なんだかジョジョ4部のアンジェロみたいだなぁと思った。
嫁「そのKって、必ず嫌がらせをしてから実行するんです」
ワイ「じゃあレンガで窓ガラス割って、ワイが引っ越しする度にやってくると?」
嫁「間違いなくそうです。内木さん、どうしますか?ウチの若いのつけますか?」
ワイ「え、嫁さんって弟さんがいるんですか?」
嫁「あ、若いのって、その親戚の兄ちゃんみたいな・・・そんな感じで」
さすがにワイも分かってきた。嫁の家はヤの就く職業(?)なのだと。
でも白を切り通して、知らないふりをし続けた。
ワイとしては柔道部の弱小部員ながらも、腐っても格闘家という自負があったので
そんなKが襲ってきても返り討ちにする自信があった。
ワイ「いやぁ、親戚のお兄さんに悪いし、構わんですよ」
嫁「でも私は内木さんのことが心配なんです!」
ワイ「あぁ、それはそうと、嫁さん結構飲み過ぎじゃないですか?」
嫁はビールをジョッキで6杯くらい飲んでいた。
言われたから気付いたのか、みるみる嫁の顔が蒼くなる。
座席を立ち、急いでトイレへ向かった。オエーという声は聞こえていないふりをした。
wktk
続きまだかなー
また忘れてたwww
いまバイクの繁忙期でなぁー。あ、ワイはバイクの販売店のサラリーマンなんやけど。
続き書くでー。
とりあえずヘベレケによった嫁をなんとかマンションまで送り届けた。
嫁「とりあえずオゲーKには気を付けとってください」
ワイ「まぁ、嫌がらせとかあんまし気にしないんで」
嫁「そういうオゲーことやオゲーないでオゲー」
ワイ「ポカリ飲んで寝てくださいwww」
嫁はビールの味を知ったが、同時に泥酔という初めての経験をしたようだった。
家に帰ってから何となく腕立て伏せをした。
ワイはアホだから身体を動かすとなんとかなる、という変な根性論を持っていた。
「Kねぇ・・・。未成年って、俺何してたっけ。たぶんうんこち〇こって連呼してたと思う」
考えても考えても哲学的な事ばかりが浮かんできて、自分が哲学者としての顔が恐ろしかった。
それから2週間くらいかな? 特に何もなかった。
普段通りに大講義室で寝て、部活で汗流して、友達と滝行したりするくらいの生活。
ワイは自分で自分から嫁には連絡しないようにしていた。
なんていうか、また面倒事に巻き込んではいけないような感じがして、連絡するのは躊躇していた。
っていうか、泥酔した嫁がめんどくさかったのでまた飲むってのは勘弁してほしかった。
ベンチプレス100kg拳上できても、50kgの人間を運ぶってスゲー疲れるのな。
そしてその後、ワイは詐欺に出会った。
友人がヴァルキリー・プロファイル~シルメリア~でどうしてもイセリア・クイーンが倒せない
と、マジで泣きながら家に押しかけて来たある晩。
「とりあえずディランのレベル上げとけよ。あいつ最強だから」
「レオーネ姉さん以外使わねぇ」
「だから勝てねぇんだよ!」
と、和気藹々と会話をしていると、玄関のチャイムが鳴った。
出ると郵便局員の方が立っていて、ダンボール片手に
「あの・・・着払いなんですけど・・・」と申し訳なさそうに呟いた。
「いくらですか?」
「1500円です」
「はいはい」
と、着払いされる荷物なんて頼んだ覚えは無かったんだけど、払って受け取った。
で、受け取ったはいいんだけど、送り出し先が「最高裁判所」からだった。
ちょうどその頃、裁判員制度が成立された頃だったので、ワイは
「もしかしてワイが裁判員に!でもなんで着払いなんやろ」とドキドキした。
箱を開けると
箱を開けると、使用済み(?)の女性用タイツが一組と、8mmテープが入っていた。
友人「お!あれか、なんかのAV企画に応募したのか?」
ワイ「オナホで充分やんけ、AVなんて・・・」
・・・ん?
ワイ「マジでなんなんこれ?」
ワイはようやっと詐欺だと気付いた。
仮にも最高裁判所から着払いで、しかも女性用タイツなんて送られるはずがない。
警察の証拠品が間違って家に着くはずもない。
ワイ「これ詐欺やんけ!」
友人「詐欺てwwwそらAV企画を当てにしたらアカンやろwww」
友人はまだワイがAV女優使用済みタイツを注文したのだと思っていた。
ワイは友人のメモリーカードからそっとセラフィックゲートのデータを削除した。
次の日、「また警察に頼らなアカンのか・・・」と、ワイはダンボールを持って
交番を尋ねた。
警察「・・・また君?アホなの?バカなの?」
ワイ「そうです、ワイがアホの内木です」
マジでこんな感じのやり取りをして警察に詐欺として届けた。
そんでさらに次の日
市の警察本部から、証拠として指紋取りたいからちょっと来て、と電話がきて
自転車を飛ばして警察署へ行った。
なぜか取調室に通される。
取調室は、もちろん初めて入ったが、なんというかプチ刑務所みたいな感じだった。
分厚い鉄の扉で、窓はあるけど鉄格子がハマッていて、どうやっても脱出できそうにもない感じの部屋だ。
警察「犯人と内木さんの指紋を区別したいので、内木さんの指紋を取りたいんです」
ワイ「あぁ、そういうことですか。そら協力しまっせ」
ここで驚いたのが、指紋の取り方だ。
ワイは「両手の十本の拇印をハンコ取るだけ」だと思って居たのだが、メチャクチャ複雑だった。
例えば、指を回しながら捺印したり、手首から中指に沿って捺印したり、手の平だけ捺印したり
それだけで軽く1時間くらいは経過した。
そして次は犯人の似顔絵の作成に移った。
と言っても、ワイはその郵便局員の顔はチラっとしか見ていなかった。
「あぁ、郵便屋さんやなー」くらいしか思わなかったので、ほとんど意識していなかった。
辛うじて覚えていたのは、やせ型っぽくて眼鏡かけてて何か若い感じで・・・。
これぐらいしか覚えておらず、結局似顔絵は完全に長州力が眼鏡かけたみたいになった。
警察「ご協力ありがとうございましたー、また何かあったら電話しますー」
ワイ「こちらこそー」
とチャリで帰ったらとっぷりと日が暮れていて、一日無駄にした感が酷かった。
家に着く手前の交差点で携帯電話が鳴った。嫁だった。
嫁「内木さん、最近は変わったこと無いですかー?」
ワイ「あー、友だちのゲームのデータ消して軽く殴り合いになったくらいで・・・」
嫁「そら内木さん悪いわwww」
ワイ「まぁそれぐらいと、後は詐欺に遭っていま警察行ったぐらいですー」
嫁「ハァアアアアアアア!?!!?それ先に言いましょうよおおおお!!???」
嫁「ちょっと相談したいんで、今すぐ飲みに行きましょう!」
嫁は完全にビールの魔力に憑りつかれた様だった。
ワイ「えぇ、それはちょっと・・・」
ワイは完全にめんどくさかった。
嫁「こっちでケツ持ち、じゃなかった、奢りますから!」
ワイ「じゃあ行きます」
ワイは奢られることに目が無かった。
また例の学生にやさしい居酒屋で会議が始まった。
嫁「それ絶対Kですって!しかも1500円ってチンケですやん!」
ワイ「まぁ1500円あったらプロテイン、買えないかぁ」
嫁「買えないんかい!でもなんぼ少額でも盗られたもんは盗られたんですよ!」
ワイ「えー、しやかてめんどうでー」
嫁「めんどうも剣道もないです!もー内木さんノンキ過ぎやないですか!」
ワイ「嫁さんは飲みすぎやないですか?」
嫁「そんなことあらへオロロロロロロロロロ」
また担いで帰ることになった。
家に帰って今度はスクワットをした。
スクワットをすると救われるような気がする。
なぜなら、どんな戦争もスクワットで救われるからだ。
みんながスクワットをしていたらどうだろうか。
敵兵A「俺、昨日スクワットして足が筋肉痛でさー」
敵兵B「俺も俺も!だから今日はテロやめようぜ!」
敵兵C「あぁ!スクワットしようぜ!」
こんな世界になるはずだから、スクワットは世界を救うと思っている。
スクワットしている最中に考えたことは、嫁が妹に段々似ている様な錯覚を覚えてきた、
ということだった。
顔は似ても似つかない。
妹は別にブサイクでもないし、兄の自分から見ても可愛い方だったと思うが
トラックであぼーんした時は顔がグシャグシャでどうしようもなかった。
でも性格はなんだか似ている様な気がして、嫁が妹の様に思えるようになってきた。
そう言えば生前に一度だけ妹と飲んだことがある。
もちろん妹は高校生だったので完全に違法だけど、なかなかの酒豪で楽しかった。
そう思うと、なんだかやりきれない気持ちになって、スクワットが進むのだった。
次の日
友人「うおおおおおおおい!イセリア・クイーンに勝ったどおおおい!」
ワイ「朝からウルセウス。で、どうやって勝ったの?」
友人「40時間かけてアーリィ姉さんをレベル99にして、グングニル持たせてフェイントスキル持たせた」
ワイ「バカスwww」
というしょーもない話を大学でしている内に友人が「最近は格ゲーが旬!」だと言い出した。
ワイは格ゲーなんて小学生でやってたスト2くらいしか知らなかったのだが、最近のは進化している
というので、友人と日本橋(大阪のアキバみたいなもん)に格ゲーの旅に出ることにした。
片道大体1時間くらい。
その間にも友人はいかにアーリィ姉さんが美しいかを語っていた。
レオーネは止めたんだね(ニッコリ)だった。
日本橋・・・ワイはフツーにゲームをする程度の人間でオタクとは無縁なのだが
濃い街だった。
日本橋は難波(大阪のオサレ&繁華街)のすぐ隣にあるのだが、ある道路を境に
急にオタク感がアップする。
チェックのワイシャツにチノパンを履いて、パンパンのリュックサックに頭にバンダナ巻いて
指ぬきグローブをしている人を幾人か見かけた。
まるでテレビの中からできたようで、ワイは崇高な気持ちになった。
こっちは雪駄に短パンにTシャツだったからな。なんか負けた気がした。
いや、勝つつもりもなかったんだけどさ。
友人は「ここいいぜ!」というなんだか日陰にあるゲームセンターを案内してくれた。
中に入るとメダル式のパチンコ台が軒を連ねており、座っている人々もかなり殺伐としていた。
ワイ「さっきのなんかメイド服着てた女の子がいるゲーセン良かったんだけど」
友人「あー、ああいうのは通じゃない。玄人はこっちなんだよ」
なにが玄人だろうか。童貞のくせに。
友人「いま流行ってるのはこれ!」
とワイに詳解してくれたのは、ギルティギアであった。
友人「もう家庭版も発売されててさ、これ結構音楽とか熱いのよ」
ワイ「あぁーキャラデザも昔と違って洗練されとるな-。お、可愛い魔女っ娘おるやんけ」
友人「あー、魔女っ娘じゃねぇんだけど、まぁお前それな、イノでやってみ?」
ワイ「イノちゃんていうの?気に入ったわー、このキャラでやるわ」
友人「とりあえず俺の対戦みて勉強してみ?」
ヘブンオアヘール!
友人ポチョムキン 対戦者カイ
ドガドガオボキオキ!
デストローイ!
友人「まぁ、こんな感じで一撃必殺とかでやられることもあるんだけどね」
ワイ「おいお前負けてんじゃねぇか」
次はワイの番。
で、どうやら対戦者も違う人になったっぽい。モニタ越しだからよくわからんかった。
ワイ「イノちゃんいてこませー」
対戦者「ポチョムキン」
なんやこのポチョムキンの人気率は。
ワイ「とりあえず技とかわかんねぇからタコ入力するでー」
ガチャガチャ!
デストローイ!
ワイ「うっそ、ワイ勝ったん?」
続く2回戦目もワイのタコ入力の成果が如実に表れ、解消だった。
ところが対戦者は諦めない。
100円を連チャンする音が聞こえた。
友人「あー、目付けられたなwwwまぁ、ボコれよwww」
ワイ「しやかてワイはこれ初心者なんやけどなぁ・・・」
10勝目を挙げたところで、ワイはめんどうになった。
全て挑発ボタン連打でわざと負けた。
1000円も金を遣わしてしもうて申し訳ないなぁ・・・
なんて思って居ると
「てめぇなめてんのかこのジャリー!!!!!」
と、甲高く威勢の良い声がワイの背後から聞こえた。
振り返ると明らかに制服を着崩し、髪はギンギンの真っキンキン。
ピアス数十個、シルバーアクセジャラジャラの悪ガキ高校生が居た。
悪ガキくん「おいジャリ!てめぇ画面で強くてもリアルなら弱いんだろ!!??」
ワイ「うーん、強くは無いですねぇ」
悪がきくん「ナマ言ってるわこいつ・・・。店の裏ぁしょっぱい駐車場だからよ、来いや」
ワイ「えー、なんか自販機でジュースとか買ってくれるんスカ?」
悪がきくん「腹立つなー、ホンマに」
友人はいつの間にか視界から消えていた。
ワイ「お兄さん、かなり気合入ってるけど友達ときたの?」
悪がきくん「おまえビビんねーなー。普通この時点で金渡すよ?」
ワイ「金渡す理由がわからんけど、友達ときたの?」
悪がきくん「来てねぇよ!俺はつるむとかめんどくせぇんだよ!」
ワイは「あ、勝ったなと思った。」
タイマンで普通の高校生に負ける確率ほぼ0
2対1で普通の高校生に負ける確率10%以下
3対1で負ける確率70%越え
人数が2人から3人に増えればワイは袋叩きに会うのがオチだった。
だけど2人までなら、ほぼ確実に勝つ。
コーラを一気飲みしてゲップが出るくらい確実に勝つてる。
裏の駐車場に出て
ワイ「ねぇー、伊藤園の純粋サイダー勝ってよー」と言った。
悪がき「てめぇマジで頭おかしいな」
悪がき君は制服の内ポケットから小さいナイフを取り出した。
あちゃちゃちゃちゃ、ちゃ。
ナイフ持たれたどうしようもない。
怪我が怖いとかじゃなく、間違ってこの少年がワイに致命傷を与えてしまったら
この高校生(?)は社会に復帰できなくなる。
そのためにはよくわからんけど、金を差し出した方が円満な解決だ。
ワイ「わかったわかった。いま帰りの電車第残したいから2000円でいい?」
悪がき君の何に気が障ったのか、悪がき君は急に目が坐ってきて
ワイの方にナイフの先端を向けて走ってきた
弱小部員でも、ワイは腐っても格闘家だ。
闘わないことに越したことはない。
だけど相手は武器を持っている。それもナイフだ。下手な所を刺されたり切られたりすれば痛いじゃすまない。死ぬ可能性だってある。
それを向けて走ってくる。
ワイは退学の二文字がふと脳裏をかすめたが、武器を持ってしまった愚を思い知らせなくちゃならないと思って
本気の本気を出した。
ナイフの適当な扱い方をしらない人間は、基本的に斬ろうとする。
しかし「明確に殺すつもりはない」場合が多いので、肩や腕、脚など、痛みを与えるだけの部分を切ろうとする。
ナイフを持つ方も殺人者にはなりたくないのだ。
刺すと言う行為はなかなかやらない。刺してしまうと自分が思った以上のダメージを相手に与えかねないので
ナイフを刺そうとする方も怖いのだ。
だから基本的に腕を前に出しておけば、その辺りを切ろうと大ぶりに振ってくる。
ここで恐れてはいけないのは、ナイフの刃の部分はせいぜいが10cm程度であって、
その根元にはナイフしか握っていない無防備な手首がある。
ワイは悪がき君の大ぶりを躱して、無防備な右手首を握った。
せいぜい10cmの危険領域から逃げるには、後ろに引くのではなく、前に出る事。
これによってナイフの振り幅はかなり小さくなる。
そして「刺そう」という気は鼻から無いので、小競り合いで済む。
ワイは左手で無防備な悪がき君のナイフをもった右手の手首を握った。
ワイの握力は80kgある。まぁ、ほどけない。
そしてワイはその手をグイッと引っ張ってやる。
そうすると人間は面白いもので、ナイフに頼っているため、ナイフを奪われないようにと必死で
左手や蹴りでの攻撃ができない。
ワイが腕を引っ張ったものだから、悪がき君も負けじと腕を引っ張る。
その途端にワイは腕を押してやる。崩し、と呼ばれる技法やな。
これによってナイフは悪がき君の胴体よりも後ろへ運ばれる。
胴の後ろ側へ流れたナイフは詰まってしまって行き場を失う。
そこでワイは残った右手で覆いかぶさり、肩から腕を通して右手首をさらに掴む。
そうすると「腕がらみ」という柔術の技になる。
完全に肘と肩を極められ、痛みによってナイフは手からこぼれる。
そしてそのままワイは相手を頭から転がして完全にバックを取った。
「痛い痛い!すんません!調子に乗ってました!すんません!」
悪がき君が何か言っているが、ワイは許さない。
ケンカではなく人を殺すことができる道具を持って相対したのだ。慈悲は無い。
「ナイフはこれから使ったらアカンよ。ケンカは昔からゲンコツだかんね」
ワイはそう言って、悪がき君の肩と肘を折った。
ふぅー、今日はここまで。
この後も、実はこの悪がきくんからKに関する情報を聞いたり
直接Kと対決したり
嫁は泥酔したりと、かなり続きます。
読んでくれている人は気長に読んでほしいなー。
続きゆっくり待ってるからなー
>>102
読んでくれてるのねー、励みになるわ―。
あれから10年経つと言うのに、一向に私は子供です。
人間は本当に痛いと意味のある言葉がでてこなくなる
だいたいは「ぐぐぐううう」とか「げぇええええ」とか、呻き声になる。
悪がきくんも例に漏れず「うおうぅぅぅうう」といった呻き声を出して転がっていた。
ワイはいかに正当防衛であろうと、ナイフで刺されそうになったといえど、そこは武道家だから
筋は通さなければならないと思った。
救急車を呼んで、鞄に入っていたノートの切れ端に自分の携帯番号を書いて
その悪がき君に渡した。
「喧嘩したくなったらまたくればいいよ、ただし次はゲンコツで勝負な
あと警察に俺がやったって言ってもいいよ。骨折って悪かったな、早く治せよ」
ワイは「もう退学かー、おかんになんて言えばええんやろ」と思いながらその場を去った。
人気のない駐車場からゲームセンターに戻ると友人が立っていた。
「・・・で、どうだったの?なんかされた?」
まるで兎である。
「んー、まぁナイフで襲われたけど骨折っておいた。退学かもしれねーな」
「あー、あーうーん、そっか。ごめんな」
「なにが?」
「俺逃げて」
「いや、お前守り切れる自信は無かったから、いいよ。飯奢れよ」
「あいっす!」
この後ワイは友人のオススメするメイド喫茶へ行って、あんまり美味しくないナポリタンを食べた。
んで、何かモヤモヤしたものを抱えたまま家に帰った。
次の日
携帯電話の着信音で目が覚めた。
「あー、警察かー。傷害でタイーホかなぁー、でも正当防衛だから拘留はされねぇよなぁー」
などとボヤッとした頭のままで電話に出ると
昨日の悪がき君からの電話だった。
以降、悪がき君だとイメージが悪くなるからWくんにしておこう。
W「昨日はすみませんでした。いま、病院から帰ってきました」
ワイ「大丈夫だったの?で、ちゃんと警察行った?」
W「行ってないッス」
ワイ「えー、なんで行かなかったの!?」
W「階段から転んだってことにしました」
ワイ「どうしてまた。痛かったでしょ?」
W「自分、兄さんの弟子になりたいッス」
ワイ「え、やだ」
W「どうして!?え?なんで?」
ワイ「人に教えられるほど上手じゃないから」
W「上手じゃないって、十分強いじゃないですか!」
ワイ「あの時はあの時だし、それに君、人の骨を折るとかそーいう次元の強さ目指してるんだったら、余計に怒るよ。次は右手じゃなくて両方の腕折るからね」
W「あの、どうして俺、強くなりたいんです」
ワイ「だからー、強くなりたいんだったら先ずハートから強くなって!」
W「なんすか?滝とかに打たれるんスか?」
ワイ「あー、もうめんどくさいからさー、まー、いいや、今どこ?」
W「吹田市の○○病院ってとこです」
ワイ「その近くにミスドとかタリーズとかある?スターバックス以外」
W「あります、ミスドあります」
ワイ「じゃあそこで待ってて、直接話してあげるから」
電話を切ってからワイは驚いた
あの悪がきんちょの高校生(?)、改心しとるやないけ!!!
いや待てよ、改心したフリして集団で襲ってくるとかかな?
まぁ、それでもいいか、それだけのことやったし。
ワイは腹を決めてまた片道1時間電車に揺られた。
指定されたミスドに行くと、上下黒に金色の刺繍が入ったジャージを着た危うそうな成年が可愛くDポップを食べながらカフェオレを飲んでいた。
W「兄さん、お待ちしておりました!」
ワイ「その兄さんていうの止めてよ、別に内木って名前があるんだし」
W「いやいや、兄さんですって。兄さんて呼ばせてください」
ワイ「まぁええけど。ほんで、ほんまにどうしたの?強くなりたいとか言ってたけど」
W「いや、あのー、その言いにくいんですけど。俺、パシられてるんです」
ワイ「あー、先輩後輩ならそんなんあるんちゃうの?」
W「ちゃうんです。グループで一番ランク低くて、んでパシり専門なんです」
ワイ「友達同士でってこと?そんなんイジメやんけ」
W「だからなんです!俺悪くなりたくて、高校でデビューしたんですけど、上手くいかなくて」
ワイ「んで、悪いグループの中で偉くなりたいと」
W「そうなんです、見返してやりたいんです」
ワイ「じゃあダメ」
W「えーなんで!?」
ワイ「誰かを倒したいとか、偉くなりたいとか、そんな理由で武道はやるもんじゃない」
W「じゃあ兄さんはなんでそんな強いんですか?」
ワイ「ん?んー、親父を殺すために鍛えてた」
W「充分ダメですやん」
ワイ「いや、もうガンで死んでおらんねんけどな。俺が殺したかった」
W「そ、それは何か申し訳ないこと聞いてすんません」
ワイ「それはええねんけど。本当に強い人間ってね、ごまんといるのよこの世の中に」
W「はい、それは兄さんでわかりました」
ワイ「まだまだ、俺なんて柔道部じゃ下から数えて2番目くらいだよ」
W「ホンマですか!?」
ワイ「ホンマもホンマ、マジやで。でな、本当に強い人間はそんなくだらないことを気にしない」
W「くだらないことって?」
ワイ「君のイジメのことや。本当に強い人間はイジメなんて「気にすらしない」イジメは許さないけどな。」
ワイ「本当の武道家はね、「こいつなんていつでも殺せるんだから優しくしてやろう」って思ってるんだよ。
だから何されても豪快に笑ってるの。何言われても、何されても、最後には殺した方が勝ちでしょ?」
W「それはなんか恐ろしいですね」
ワイ「でな、君の場合はパシらされるのが嫌だから鍛えたいって言うてるけどな、それはナンボ鍛えても変わらんで。
一片言うてみ、「ワイはお前らにパシらされるなんてごめんじゃボケェ!」って」
W「いやですよ、ぶん殴られますよ」
ワイ「殴られたら笑えばええねん、蹴られたらキスしてやったらええねん」
W「なんですかそれ、ちょっとキモいですよ」
ワイ「喩えや喩え、何されても気にしない。「だっていつでも殺せるんだから」って気持ちがあるから」
W「兄さんの話難しいです」
ワイ「おう、ワイも話してる途中でよくわからんくなった」
W「兄さん!?」
ワイ「とにかく、だね。自分を変えたいってのはわかった。でも暴力で変わろうとしちゃダメ。
肉体を鍛えて、精神を安定させて、それで自分に何があっても平気なように変わらないと」
W「あ、今のわかりやすかったッス」
ワイ「最初からそういや良かった・・・。で、どうする?ワイは弟子を取るほど強くもないし偉くも無いから、
そうだな、町道場で稽古やってみる?辛いけど、楽しいのも少しだけだけど、変われると思うよ」
W「はい、変わりたいッス!」
ワイ「おーっし、じゃあ知り合いの道場で新入生を入れてもらえるように頼むわ!」
W「ありがとうございます!」
そんな訳で裏も何もなく、Wくんはフツーに改心して町道場で柔道をすることになりました。
>>113
ありがとう!やっとバイクの繁忙期が終わって今落ち着いてるから、少し書けるで。
待ってる
>>114
後々関係してくるんだけど、Wを出したっていうより、事実を時系列的に話しているだけだから、
Wは出てくるものでした。Wくんは今、大学を卒業して大学院に入るそうです。
あっと、ここで気付いたのだけれど
よく考えれば肘肩骨折して次の日に会える訳ないよね。
よくよく思い返せば1週間くらい間があったように思える。
10年前のことだから、その辺はおおざっぱでごめんね。
Wくんは恰好だけ見れば近づきたくないヤンキーだったのだが、話してみるとちゃんと敬語も使えるし、
話していて「あ、この子は素直でええ子なんやなー」と思える子だった。
ワイは奈良にある中学校の体育館で柔道を教える道場を紹介した。
ワイ「S先生、こいつ鍛えよって下さい。しょーもない悪がきを変えたいそうなんです」
W「は、はい!自分、変わりたいッス!」
S先生「おー、そうかそうか、いいなぁ!変わりたい!良い言葉だぁあっはっはっは!」
ワイ「ほらな、先生笑てはるやろ?」
W「えぇ、すごく豪快な感じですね」
S先生「ところでWくん、君は今肘と肩かな?怪我をしているみたいだけど、どうしたの?」
W「えっと、その階段で転んで・・・」
S先生「嘘は良くないな、イジメられたのかい。それとも街の喧嘩かい?」
ワイ「Wくん、素直に言ってええで」
W「あ、はい・・・。その、実は内木兄さんと喧嘩してナイフ出したら折られました」
S先生「何やっとんのんじゃこのボケェ!!!!!」
ワイは数瞬意識が飛んだ。気付いてからS先生にぶん殴られたのがわかった。
ワイ「・・・すんません」
S先生「お前なぁ、まぁお前ならわかっとると思うが、柔道は人を傷つけるもんじゃない」
ワイ「はい、存じております」
S先生「どうしてそこまでやった」
ワイ「怖かったからです。ナイフで刺されるのかと思うと、怖くて怖くてたまらなかったからです」
S先生「そうだなぁ・・・刃物は怖いよなぁ。それでも傷つけずに制圧するのが柔道やろが!」
ワイ「・・・はい」
ワイは深く深く反省した。
前レスでは淡々とWくんのナイフを躱して颯爽と骨を折ったかのような描写をしたが
本当はナイフを出された時は怖くて仕方が無かった。
だから必要以上に痛めつけてしまった。Wくんには勝っても自分の恐怖心には負けていた。
S先生「おーっし、理由はわかった。先ずWくんは怪我を治してから来なさい」
W「入会してもいいんですか!?」
S先生「もちろん、変わりたい奴は大好きやで!ただし厳しいけどなあっはっはっは!」
S先生「あー、それと内木」
ワイ「はい」
S先生「形はどうあれ、お前、人を更生させようって手助けしたんだ。よくやったな」
ワイ「ありがとうございます」
S先生「だけど、怪我をさせてしまった非は重い。道場100周走って帰れ」
ワイ「はい!」
こうしてWくんは無事に町道場に通いだすことになり、更生の道を辿り始めた。
その後、投げ出して以前のWに戻るか、イジメを気にしない強いWくんになるのか。
それはWくんの今後の成長しだいだろうと、ワイは走りながら何か胸がジンとしたのであった。
そこから3ヶ月ほど、そう季節が夏から秋に変わり、金木犀の香りが鼻をくすぐる季節になるまで
特に何もなかった。
ワイは大会に参加するのに部活で忙しかったし、嫁は嫁で特に連絡をよこさなかったし、
Wくんはきっと道場で頑張っているのだろうと陰ながらエールを送っていた。
そんな日々が続き、そろそろ長袖を着ようかなー、と思って居た10月の半ばあたり。
大学から家に帰るとまたレンガが投げ込まれていた。
今度は赤い文字で「コロス」の他に「ニゲルナ」とも書かれていた。
また警察を呼ぶ羽目になって心はレイニーブルーになった。
警察「またお宅?何か変なのと交流持ってないだろうね?」
ワイ「変なのはお前の髪型だろ(ボソッ」
警察「何か言いましたか?」
ワイ「いえ、ちょっとお巡りさんの髪の毛がさすらっているので」
警察は「チッ」と舌打ちをしたが、ワイは全く気にしなかった。
また大家さんが窓ガラスを無料で治してくれたので助かった。
流石に今度はおかしいなぁ、と思った。
「コロス」はまぁ、わかる。「ニゲルナ」とは一体なんだろうか。
逃げるも何も、ワイはここにずっと住んでおるし、酒に酔った帰りでも後ろからズブッとナイフで刺せばいい話ではないだろうか。
ニゲルナ、ということはワイはKから見て逃げているように思われている。
もしくはKに何かあってワイに手が出せない状態になっている。
んんん
英検5級のワイにはそれが限界だったが、何か虫の知らせか、嫁に電話してみた。
嫁「あ、内木さんお久しぶりです。最近連絡しなくて申し訳ありません」
ワイ「いえいえ、お変わりは無いですか?」
嫁「今、Kを追いこんでるところなんですよ」
ワイ「え!?」
嫁「家の若いしゅ・・・親戚に頼んでKが通っている学校とか家とかを張って、身動きできないようにしています」
ワイ「あー、それでかー」
嫁「どうかされはったんですか?」
ワイ「いやまたレンガが放り込まれとって、今度はコロスの他にニゲルナって書いてあったから」
嫁「Kまたやったんですか!?」
ワイ「要するにあれね、嫁さんの所の親戚の人が探偵か何かでKを張ってるから、Kは僕に手を出せない
だから「ニゲルナ」だったんだなぁーと」
嫁「緊急会議しますか!?」
嫁のビール飲みたい欲が満々だった。
ワイ「いや、今日は止めておきます。明日早いんで。じゃあ」
嫁「あ、ちょっと!」
途中でガチャ切りしてしまったが、ホントに嫁は飲むとめんどうなのでめんどうだった。
V字腹筋をしながら考える。
どうして写真のピースは指でするのだろうか。
もっと体全体で表すV字腹筋であれば、世界は平和になるだろう。
そう、スクワットとV字腹筋は世界を救うメシアなのだ。
ヘーシラナカッター
コツコツ書きに来てね!
>>127
>>128
>>129
今更ながら読んでくれてる人いるのは助かるわ―。
ありがとうね。
V字腹筋とかスクワットは本気でそう思ってるよ。みんなもやってみてよ。
心が平和になるからさ。
今度からわかりやすいようにコテハン(?)を入れてみました。
続き書きます。
ワイはガラス代が無料なので構わなかったが、こうも立て続けにレンガを投げ込まれると
なんだかレンガがかわいそうになってきた。
レンガは窓ガラスを割る物では無く、建物を建てるために生まれた物なのじゃ。
これはアカンのじゃ、Kは使い方を間違えてるのじゃ。
こらしめるのじゃ、と独り言をつぶやいていた。
ただ、こらしめるのじゃ、とかなんとか言いつつも嫁の親戚(たぶん若いヤーさん)達が
Kを追いこんでると言うので、別にワイがどうこうするもんじゃないんじゃないかなー
などと思い、その日は擦り上げ式の腕立て伏せをすることにした。
擦り上げ式の腕立て伏せは柔道ではよく補強で使われるもので、
腰を引く動作(防御)と胸を上げる動作(攻撃)の筋力が養われる。
何よりもただの腕立て伏せよりも大地に感謝する時間が多い。
みんなも擦り上げ式の腕立て伏せをやるとよい。ガイアがワイに囁けと申しておる。
そういやKってまだ未成年だって言ってたなー、と思い返し
ここは同じ(元)悪がき君だったWくんに聞いてみようかなぁ-と思った。
Wくんがちゃんと柔道を続けているのかも気になったし、何よりも
パシり(イジメ?)からちゃんと脱却できたのかも気になったのだ。
あとワイが折った肘とか腕とか大丈夫かなぁー?とも思ったのじゃ。
夜の10時くらいで申し訳なかったが、Wくんに電話をかけた。
マジで3秒くらいで出て気持ち悪か・・・早いなぁーと思った。
Wくん「兄さん!お久しぶりです!」
ワイ「お、おう。調子はどない?」
Wくん「柔道ってスゲーっすね!まだ前方回転受け身とかムズイですけど楽しいです!」
そうそう、初心者は先ず前方回転受け身で挫折する。
でも楽しいって言ってくれてワイは嬉しかった。
何より前方回転受け身はワイがバイクでハネられた時に命を助けてくれた受け身だ。
ぜひみんなも前方回転受け身をマスターして欲しい。たぶん銃撃されても死なない。
ワイ「それは重畳やな。ところでWくん、いきなり本題なんやけどKって知ってる?」
Wくん「え・・・KってどのKやろ・・・。兄さんが言うから悪い意味なんですか?」
ワイ「うん、何か悪ガキのてっぺんみたいな方のK」
Wくん「あー・・・。もしかしてあのKさんかなぁ・・・。」
ワイ「お、なんや?知っとるの?」
Wくん「知ってるも何も、Kさんはマジで鬼ヤバなド畜生で有名ですよ」
ワイ「ド畜生ってどのくらいなの?」
Wくん「俺はビビって行った事なかったですけど、ケムリとかやってるバーにいつも居て
で、なんかチャラいやつら見かけたら急にキレてケツにナイフ刺したりとか
店の裏で待ち伏せしてテッパ(鉄パイプ)でボコったりとか
そんなイカれた人です」
ワイ「随分イカれとるなー」
Wくん「でも喧嘩がチョー強いらしくて、俺が元いたグループでも「Kさん知ってる」ってだけで
かなりランク上がってるみたいな感じでしたねー」
ワイ「お、元いたグループって、どした?悪いの辞めたん?」
Wくん「あ、はい!おかげさまで、すっぱり縁切って、いま柔道の友達の方が多いッス」
ワイ「やるやんけー!」
ワイはKのイカレ具合なんかより、Wくんがちゃんと更生してくれた方が嬉しくてたまらなかった。
Wくん「ガッコーじゃ、ちょっと浮く感じになりましたけど、それでもいいって感じッス。
友達つっても中学の子とかばっかですけど(笑)」
ワイ「ええやんけええやんけー!ナイフ振り回してた悪がきがちゃんと更生しとるやんけー」
Wくん「それは忘れてくださいwww」
その後、Wくんは道場でちょっと気になる女の子がいるけど、相手中学生だからなーとか
ロリポップ満開の話をして、楽しそうにしていた。
ワイも嬉しくて、今度柔道やろっか!と約束して電話を切った。
電話を切った後も、「Wくんやったな!」と独りで叫んだ。
こう書いていて久しぶりにWくんが気になったので、さっき電話してみた。
以下Wくんとの会話。
ワイ「Wくんおひさー!大学院入った?んだっけ?」
Wくん「兄さん久しぶりッス!電話ありがとうございます!院入りましたよ!」
ワイ「ええなー、Wくんかしこやったんやなー」
Wくん「偶然ッスwいま兄さんはなにやってはるんですか?」
ワイ「ん?小さいバイク屋やりながら嫁に食わせてもらっとるよ」
Wくん「バイク屋ッスか!熱いッスね!いま自分もバイク乗ってるッスよ!」
ワイ「お!何乗っとんの!?」
Wくん「バーグマンッス!」
ワイ「コアやなwwwでもSUZUKI乗りは応援するで。ワイも400やけどKATANAや」
Wくん「SUZUKIラブ!」
ワイ「SUZUKIラブ!」
と、まぁ後はスズキラブの話をして終わった。
スズキ乗りの人間は全てを超越した至高の存在だ。
まぁ、バイクはみんなええもんやけどな。
ただしハーレー、てめぇはダメだ。
あと小休止にクソどうでもいい情報。
嫁は将棋がめちゃくそ強い。
アマ四段を持っている。
ワイの右四間飛車はいつもいつも、めちゃくちゃにやられる。
あ、せっかくコテハン(?)つけたのに数レス忘れてたwww
どうも性に合わんなぁー。
これもクソどうでもいい情報なんやけど、嫁と結婚したときワイは嫁の姓を名乗ることにした。
単に嫁が「姓変わるのめんどい」と言ったからなんやけどな。
たぶん「○○組」とか「○○商会」とかの名前が変わったらアカンのかなぁ、という感じじゃ。
それじゃ続き書きます。
Wくんから聞いた情報から、とにかくKはいくら尻にと雖も「刺す」ことができる人間
であることにワイは驚いていた。
数レス前に、ナイフを持つ者も加害者・殺人者にはなりたくないから斬るか脅すためにナイフを使う
と書いたが、躊躇なく「刺す」ことができる人間はなかなかいない。
ホントにイカレポンチなんやなー、と思った。
あとテッパで顔面フルスイングって、闇金ウシジマくんかよ。
出会った所で負ける気もしなかったが、勝ったって嬉しくない相手だなぁと思った。
その3日後あたりに嫁から電話が着た。
嫁「緊急会議をします」
ワイ「嫌です」
嫁「お母様からもらったお金での緊急会議です」
ワイ「行きます」
今度はちょっとおしゃれなバーに行った。
ワイはここのお酒が大好きなんやけど、学生身分にしては少し高いので月に数度行けるぐらいであった。
ワイ「何飲みます?」
嫁「ビール!」
ワイ「やっぱり・・・」
嫁「ビールはあかんゆうことですか!?」
ワイ「せやのうて、嫁さん、ビールも美味しいけど、ここはバーですからカクテルの一つくらい飲んでもバチはあたりませんよ」
嫁「じゃあそのカクテルゆうの一つ」
ワイ「ここはプロのバーテンダーさんですから、自分の好みのを伝えたら作ってくれますよ」
嫁「じゃあ、強くて甘くてさっぱりして、ワインかブランデーで造られたカクテルがいいです!」
出てきたものはサイドカーだった。
嫁「おいし☆内木さんは何を飲みはるんですか?」
ワイ「あぁ、ワイはいつもノブ・クリークって酒に決めてるんです。バーボンです」
嫁「へぇ、じゃあ私も後でそれ飲もうかな?」
ワイ「やめた方がいいと思いますけど・・・。」
で、あんのじょうサイドカー(度数40度前後)をすっと飲んで
ノブ・クリーク(度数50度前後)をすっと飲んで
最後にマンハッタン(度数40度前後)をすっと飲んで
すっと嫁が立つとトイレに直行して、すごい笑顔で帰ってきた。
嫁「よくきいれくらさい、Kがなんかいなくなったみたいらねす」
ワイ「え?なんて?嫁さん?え?」
嫁「だからぁうふっふうふふう!フォー!!!Kがにげららいさた」
ワイ「Kがなんかあったんですか?」
嫁「さっきからいってるのらー!Kがにげていまわかるらるないので」
ドスンと嫁は座り、寝息が聞こえた。
やっぱりワイは嫁を背負って家まで送り届けた。
もう緊急会議止めろよwwとか思ったけど、結構前の話なんだよなコレ……
また、待ってるぞ
同じく待ってるよー!
>>143
>>144
ありがとう、そしてありがとう。
もう10年前の話だなぁー。
実話を記憶した限りそのまま書いているので、フェイクとかも一切ありません。
ただ記憶が曖昧な部分があって都合が合わない部分もあるので、その辺は受け流してくださいね☆
続きです
緊急会議の後は必ず嫁を背負って帰るので、すっかり嫁のご母堂(今の義母)とも仲良くなってしまった。
義母「いつもいつも、すみません、家の娘が粗相ばかりで」
ワイ「いえいえお母さん、気にせんといてください。鍛練になりますから」
義母「あら、そんなに娘は重いかしら?」
ワイ「い、いえそういう意味では無くて、こう背負い投げの要領を体感するというか」
義母「投げるんですか!?娘を!?」
ワイ「喩えです!喩えですから!」
まぁこんな感じでいつもチグハグであった。
家に帰って逆立ちをする。
ワイの逆立ち記録は両手で5分、片手で12秒だ。
この五分間の間にワイは様々な考えを巡らせた。
さっきの要領の得ない嫁からの話から「Kが上手に監視の目をかいくぐって逃げた」と
そういうことだから、今夜にもワイの家に乗り込んでくるかもしれない。
今日はちょっと眠らないでおいてみよう。
台所の包丁や机のカッターナイフは本棚の後ろに隠して、万が一にも奪われないように
ワイはワイで枕元に木刀(素振り用のぶっといやつ)を置いて備えた。
ベッドの上で坐禅を組む。
どんな些細な音も聞き逃さない。もしレンガがぶち込まれれば、そのまま飛び降りて
木刀で頭をフル☆スイングしてやろう。
待っておれ、K!
までは覚えていたのだが、普通に快眠したし何事も起きなかった。
2日、3日くらい経っても、レンガが投げ込まれることもなければ
夜遅くに部活帰りの人気のない道で尾行される、ということも無かった。
ただただ、何も無く日常を過ごした。
この頃、友人に彼女ができた。
友人はたまにバンドを組んで歌うエセロッカーだったのだが、そのコアなファンの女性と
恋に落ちたという。
友人「なぁ内木ー。セクロスってどういう雰囲気で持っていけばいいのよー」
友人、なんだか急に上から目線で会話を始めてくる。
ワイ「いや、ワイかて高校生の時に一回だけだし、あの時は勢いっていうかなぁ」
友人「勢いwwwでさー、俺、セクロスが上手になる本って買ったんだけどさー」
童貞、治にいて乱を忘れず、である。
友人「勢いじゃダメなんだよ。ちゃんとムード、音楽かけたりしなきゃならないんだぞ」
まさしくエロ孔明である。
ワイ「じゃあムードって何よ?ってかそもそも彼女とデートどこ行ってんの?」
友人「そ、そりゃあUSJよ。デートつったらUSJだよな」
ワイ「USJで何すんの」
友人「いや、ほら、パレード見たりとか、凱旋パレード見たりとか」
ワイ「パレード見て仲が深まるの?」
友人「パレードやぞ!パレード!おぅ?パレード」
ワイ「それただの友達ゆうn」
友人「内木、言うな・・・。野暮になる」
ワイ「わかったよ、エロ孔明」
ただの女友達だったそうです。
ほんで1週間くらいかなぁー記憶が曖昧だけど。
突然夜中に友人からメールが着たのじゃ。
件名:なし
内容:ヤベェwww玄関ののぞき穴から見たらサングラスしてる男立ってるwww
マジヤベェwwwどれくらいヤベェかっていうとマジヤベェwww
チャイム連打しとるwwwマジヤベェwww
ワイは友人はその変な人を楽しんでいるようだし、まぁ友人も男だから大丈夫だろ
と、メールを無視して眠気に任せてまた寝た。
が、ハッと目が覚めると嫌な予感しかしない。
時刻は午前四時過ぎ。さっきメールが着たのは午前一時。
それ以来、友人からメールが着ていない。
え、もしかしてそのサングラスの男って・・・Kじゃない、のか?
ワイは自転車で走った。
普段は15分くらいかかる友人のアパートまで5分くらいで着いたと思う。
201号室・・・。
ドアが開いている。途端に鳥肌が立ち、総毛立った。
ワイ「おい!友人!大丈夫か!」
玄関に入ると、見事に鼻が陥没し流血夥しい友人が仰向けで倒れていた。
ワイ「おい!おい友人!しっかりせぇ!今救急車呼んだるからな!」
友人「オ、オデヂャンド、デェーンジデダノニ」
ワイ「ええから、喋るな!頭打ってないか?」
友人「オデノガオヒドイ?」
ワイ「あーあー、見事にハンサムに磨きがかかっとるよ」
救急車が到着して友人は乗せられていった。ワイも関係者として乗せられた。
緊急隊員さんのそれは、見事だった。
もうね、機械かと思うほど処置を的確にしていく。
ワイは隊員さんから何度か話しかけられたが、初めての救急車内でビビっており
なんかよくわかなくなって「はい、はい」としか言えなかった。
友人は緊急病院に搬送され、鼻の手術をするということだった。
ワイは「事件性の疑いが強いから、後で警察が質問に来る」と言われ
またあの頭の流離ったクサレハゲが来るのかと、胸がトキめいた。
緊急病棟のロビー室で待っていると、ウスラハゲではないしっかりした刑事さんが来た
すごく丁寧な言葉で、ウスラハゲとは違い、刑事さんとさん付けしたくなるくらいだった。
刑事さん「えっと内木さん?あなたは友人さんが倒れていたのを第一に発見しましたね」
ワイ「(第一発見者って言うんやなぁ)ハイ、友人からメールが送られてきて」
刑事さん2「メール?何時ぐらい?」
ワイ「午前1時ちょっと過ぎくらいです。あ、何なら携帯見せましょか?」
刑事さん2「お願いします」
パカッと開いて(この頃はまだスマフォ出て無かったんだよなぁ)見せる。
刑事さん1「ふむー・・・。このwが3つあるのは何かの暗号ですか?」
刑事さん2「自分の危機を知らせる、wornnigの略とか?」
ワイ「違います違います、単に笑いの略でwなんです」
刑事さん1「じゃあ友人さんはサングラスをかけた男を見て笑っていた、と?」
ワイ「友人の性格だと、たぶん変質者が来てからかっているつもりだったんでしょう」
刑事さん2「それで鍵を開けた・・・?」
ワイ「えー、でも友人ってかなりビビりで鍵にさらにチェーンロックかけるんですよね」
刑事さん1「その時偶然かけていなかったとか?」
ワイ「いや、本当に小心者なんで、僕が遊びに行った時もチェーンロックかけます」
刑事さん2「じゃあ、チェーンをかけているのにも係らず変質者が入ってきた」
刑事さん1「もしくは気を許してチェーンをハズした・・・」
刑事さん1「まさかとは思いますが内木さん、じゃないでしょうね?」
ワイ「ちゃ、ちゃいますちゃいます!疑われるのはわかりますが、そんなアホなことしません」
その時、ワイは友人の呻き声にも似た声を思い出した
友人(オ、オデヂャンド、デェーンジデダノニ)
ワイ「友人は『俺、ちゃんとチェーンしてたのに』って言ってました」
友人1&2「決まりだな。友人さん宅、案内してもらっていいですか?」
ワイ「もちろんです」
てっきりパトカーを期待していたのだが、覆面の方だった。
それでもクラウンだったのでかなり快適。
その中でも色々とワイの事を聴かれた。
友人との交友関係や、ワイが大学生で柔道をやっていること、
最近、何か不審者が現れなかったか、など。
ワイ「不審者、ってほどでもないんですけどワイの家にレンガが投げ込まれまして」
刑事1「充分不審者ですって!警察に行ったんですか?」
ワイ「いやあの交番のウスラハゲ太郎さんが担当したので有耶無耶に」
刑事2「あー、だからかぁ」
刑事1「それで、その不審者に心当たりは?」
ワイ「なんや知人の話ではKゆう未成年だって話ですけど」
刑事1&2「K-!!!??」
刑事1「そ、それどこで聞いたんですか?」
ワイ「あー、〇〇さんって人から聞いたんですけど」
刑事1&2「〇〇ー!!!??」
刑事1「失礼ですが内木さん!かなり危ない橋渡ってますよ!」
と、刑事1さんが話し終える途中で友人宅に着いた。
刑事さん1「まぁ、その話はあとでしましょう、とにかく実証見聞です」
そう言って刑事さん1と2が友人宅の玄関をサッと見回すと
刑事さん2「あー、やっぱり」
刑事さん1「ですね」
と言った。
ワイ「どないですか?」
刑事さん2「見てください、チェーンが切れてますさかい。無理やり入ったんでしょう」
刑事さん1が溜息をもらして
「先ずは、犯人の指紋とか色々の鑑識は明日やるとして、内木さん、貴方の今おかれている状況を警察としては見過ごせません」
ワイ「なにかワイにトラブルでもあるんでしょうか?」
刑事さん2「トラブルも何も、ここら仕切ってる暴力団と知り合っていて、尚且つKに目をつけられるなんて、これ保護モノですよ」
刑事さん1「内木さん、今日は遅いからもうええですけど。明日の昼ごろご自宅までお迎えします。それでこれまでの経緯を話してもらいますからね。」
ワイ「は、はいわかりました。」
ワイはここではじめて「あれ、これって大変な状況に置かれてるの?キラッ☆」と思った。
「キラッ☆」じゃねえだろww
刑事さん1・2は良い人なの?
>>158
うるせぇランカちゃんぶつけんぞ!
良い人っていうより、まともな大人って感じだったなぁ。
交番でのウスラハゲ太郎がクソ過ぎて警察に不信感があったけど、
この刑事さん1・2で大分改善された。
大分バイクの売り上げが落ち着いたのじゃ。更新なのじゃ。
しかし・・・なぜSUZUKIのバイクは売れないの?
ウチ、グース250も扱ってるんだよ?乗ろうよ、ねぇねぇグースに乗ろうよ!
まぁ2stも扱ってるからそっちに乗りたいって気持ちはわかる。
バイクは平等だからな。
ただしハーレー、てめぇはダメだ。
次の日、ちょうど12時に刑事さん1・2が迎えに来た。
刑事1「内木さん、そういえば詐欺に遭った時に指紋取りにいらっしゃいましたよね?」
ワイ「はい、そうですそうです。忘れてました」
刑事1「忘れないでwww大事なことだからwww今日も取調室だけどいいですか?」
ワイ「事件解決のためならどこでも構いませんよ」
刑事2「ところで内木さん、昼食摂りました?」
ワイ「食べてないですけど、え、もしかして取調室でカツ丼いただけるんですか!?」
刑事2「ドラマの見過ぎですwwwあれって実費なんですよ、奢りじゃないんです」
刑事1「もし空腹なら出前取りますけど、食べます?実費ですけど」
ワイ「取調室でカツ丼食べてみたいッス!」
刑事1・2「やっぱりwww」
指紋を取りに行った時と同じように、取調室に案内される。
どうも苦手だ。
閉所恐怖症って訳じゃないんだけど、狭苦しい感じが前に住んでた四畳半アパートに似ている。
刑事1「カツ丼あとで来ますから、先にお話ししましょう」
ワイ「はい」
刑事1「ちなみに、刑事2は内木さんの言ったことを文章にまとめますから、
ここからは私一人で内木さんとお話します、よろしいですね?」
ワイ「えぇ、もちろん」
刑事1「では先ず、先日あなたは夜2時から3時ごろ、どこで何をしていましたか?」
と、まぁ要するに刑事1さんは一応の確認の為にワイにアリバイがあるかとか
ワイの身分とか身の上とか、病気があるかとか、そういったことを話した。
刑事1「はい、わかりました。ありがとうございます。あ、ちょうどカツ丼着たみたいですね。
私たちも食べますんで、一緒に食べましょう」
ワイ「カツ丼!」
ワイは一度やってみたかった、カツ丼を出され「刑事さんすまねぇ、すまねぇ!」と
泣きながら自供するという一人遊びをしたかったのだが、刑事さんとプロレスの話で盛り上がって
刑事1「いやデスマッチはプロレスじゃないだろう」
ワイ「デスマッチこそプロの仕事でしょう」
と、普通に言い合いになってカツ丼を平らげた。
で、話は移る。
刑事1「ところで〇〇さんとの繋がりはどうやって?」
ワイ「○○さんところの娘さんの犬が通りかかったひとを噛んだって
それで通りかかった人とモメているところを仲裁に入ったんです。
明らかに噛んでいなかったのに、ゆすりたかりの類ですね、あれ」
刑事1「あーあー、よりにもよって○○さんとこの娘さんですか」
ワイ「それでその後に、噛まれたと言い張る人がKを雇ったとか、差し向けたとか」
刑事1「あー、なるほどなるほど。同じ穴の貉だったんですね、理解しました」
ワイ「ところで友人は大丈夫だったんでしょうか?」
すっかり友人の事を忘れていたのじゃ、ごめん友人。
刑事1「鼻の骨が折れて手術だそうですけど、頭はその他は大丈夫みたいですよ」
ワイ「殴られた、ってことなんでしょうかね?」
刑事1「うーん、それはちょっと医師の所見次第なんですが、私の推測だとたぶん
金属バットとかバールみたいなもので一撃、でしょうね」
ワイ「大体わかるんですか?」
刑事1「まぁ職業柄、ね。あとこれも鑑識待ちですけど、チェーンもワイヤーカッターか
なにか、まぁ強力なペンチみたいなもので切ったと推測できます」
ワイ「じゃあ、犯人はチェーンをかけて安心していた友人の前でチェーンを切って
すかさずぶん殴られた、と」
刑事1「そこは友人さんの回復を待って尋ねようと思います」
刑事1「で、大方の見当として、K、だということは内木さんも薄々わかりますよね?」
ワイ「はい・・・この前もレンガが投げ込まれましたし」
刑事1「二回も!?」
ワイ「あのウスラハゲ太郎は事件扱いしないですよねー」
刑事1「頭ん中まで薄いのかあいt・・・っと失礼、失言でした忘れてください。」
刑事1「実はですね、そのKは未成年で現在保護観察処分を受けてるんですが」
ワイ「保護観察処分っていうのはなんですか?」
刑事1「まぁ簡単に言えば、悪い事したらまた鑑別所に戻るから、監視してるよー
という状態なんですけれども、Kはずるがしこいというか何というか
被害があってもはっきりKだと言い切れないことばかり起こすんです」
ワイ「はぁ、ホンマにアンジェロみたいですねぇ」
刑事1「クレイジーなダイヤモンドですよ、えぇ」
普通にジョジョネタに乗ってきた刑事1さんに驚いた。
その後、簡単な雑談をし終わって
刑事1「ところで内木さん、はっきりとまだKだと決まった訳では無いですし
警察の方としても○○さんと繋がりがあるというのも気になりますけど・・・
今の所、警察が動けるとすればパトロールの強化くらいなんです」
ワイ「えぇ、そんなめんどうをおかけするのは」
刑事1「いえいえ、ホンマはKを検挙したいくらいなんですけどね、少年法がありますから
それにこれが我々の仕事ですから、一日でもワイさんに安心してもらいたいな、と」
ワイ「はぁ、そういうことでしたら、ぜひ」
刑事1「それでは今日は終わりです。あ、カツ丼550円ですね、よろしくお願いします」
キッチリ実費で取られましたが、まぁ普通に旨いカツ丼でした。
たぶん雰囲気のせいだと思う。いや、絶対に雰囲気のせいだ。
帰りは歩いて帰ることにしたので、そのまま嫁に電話をかけた。
ワイ「かくかくしかじかで、ワイの友人がたぶんKにやられたんですわ」
それを聞いて嫁はすごく不機嫌になった
嫁「内木さん、それ、悔しくないんですか?仮にも友人さんですよね?」
ワイ「いやぁ、まだKだと決まった訳じゃないし、友人も自業自得的なところありますから」
嫁「そんな内木さん嫌い!」
ガチャ切りされた。
うーん、女性の心はたまにわからなくなる。
なんか嫌われちゃったなぁー、と初めて妹に「お兄ちゃんのパンツと一緒に洗濯しないで!」と
言われたことを思いだした。あれはたしか妹が中学生の時。
別に嫁のことを恋愛感情としてスキとか嫌いとかは無かったのだが、
異性に嫌われるというのはなかなか応えるものだ。
ワイは夜、なけなしの金でバーに行って浴びるほど飲んでやろうと決めた。
家に帰ると手紙が一通入っている。
特に差出人名は書いておらず、ワイの本当の本名と住所だけが書いてあった。
なんやろ、また詐欺の手口やろか。
そう思って手でビリビリやぶいて中を確認すると
ワードで印刷された文字に
「キヨウ ゴゴニジ 〇〇コウエン コイ」とだけ書いたA4の紙が入っていた。
― Kが来た
ワイは直感的にそう思った。
直感的にっていうか普通に考えてそうだろwwかっこつけんなwww
なんかこのままだと嫁が嫁になりそうにないな。事件解決して終わりそう
そこも含めてのんびり待ってるよ
>>170
直感的に!思ったの!思ったんだからいいの!文章力無いの察して!
今日もポチポチ更新なのじゃ。
それにしてもよく思い返したら結構長い間かかったなぁー。
50レス以内位で終るのかと思ったんだけど、いや、結構長いね。
読んでくれている人はありがとう。
文章はヘタクソだけど、思い返しながらポチポチ書いていきます。
― Kが来た・・・。
直感的にワイは思った。これはあれだ、ホント、いうなれば直感だな・・・。
マジ直観力ハンパないからな、ワイ。
この直観力ハンパないってのもワイの直感だからな。
もう直感の二重螺旋構造だな。DNAってたぶん直観力の略だと思う。
で、ワイはその手紙を見て単身武器も持たずに公園に乗り込んだらカッコいいのだろうが
普通に「これめんどくせぇ」と思って刑事1&2さんに連絡を入れた。
刑事1「わかりましたー、それじゃあその時間に公園パトロールしますねぇー」
と、なんだか嫌にあっさり?淡白な?感じで電話を切った。
ワイとしては「え、パトロール?一応これって脅迫みたいなもんじゃないの?え?」
と、少し戸惑ったんだけども、まぁ刑事さんも忙しいんだろうからいっか、と思い
そのまま寝ることにした。
いや、ごめん嘘。
そのまま寝ないでクランチやったわ。腹筋鍛えるのに一番いい方法な。
古代日本の屈葬のような形で行われる腹筋の鍛練、クランチ。
まさに死と隣り合わせのこの修行でワイの腹筋は今でもバリバリ現役なのじゃ。
皆もクランチをやろう。死と隣り合わせの感覚を身に着け、精神を研ぎ澄ませるのじゃ。
午後2時過ぎ・・・ても、特に刑事さんから連絡はこなかった。
ワイは「ま、どーせ警察に連絡入れたと思ってこなかったんだろ」と思い
クランチも疲れたし、特にやることも無かったので
当時はまだ稼働中だったモンスタファームオンラインをやって、
「あ、友人の見舞いに行ってないわ、めんどくせ、メール送ったろ」と
友人に「よくわかんないけど、元気出せよ!」とメールを送っておいた。
この励ましにより友人は快方に向かう事になる。
忘れもしない、あの日。
ワイは友人も励ましたことだし、明日も部活だし、とグースカ寝ておった。
玄関のチャイムで目が覚めた。
「んあ?こんな時間になんだよ」と、携帯電話で時刻を確認すると午前2時23分。
チャイムは連打され「ピンポピンポーnピンピンポーン!」と繰り返される。
・・・もしかして?
ワイはすっごく眠たくてめんどうだったが、電気をつけずに覗き窓を見た。
サングラスをかけた痩身の男が手にでっかいワイヤニッパー(って言うの?)を持って
玄関の前に立っていた。
ふざけんなwww午後2時と午前2時間違えとるやんけwww
ワイは大爆笑した。
まぁ大爆笑っても心の中だけどな。
んでふと、友人の事が思い出された。
こいつ、このでっかいニッパーでチェーン切って、友人殴ったんやろなぁ、と。
そう思うと、急に殺意が湧いてきた。
自分で言うのもなんだが、ワイは沸点がものすごく高い。
それは前レスでも書いたように「どうせ(素人なら)すぐにぶっ殺せるからいいや」
という、武道家というか格闘家というか、そういう思想の下にあるので
貶されても、酔っ払いに殴られても平気でヘラヘラできる。
一度見ず知らずの酔っ払いに急にぶん殴られたことがあったのだが、
そいつの肩を抱いて「元気ええな!何か良いことあったんか?一緒に飲もうや!」と
そのまま飲み友達になってしまったこともある。
だが本当の怒りというのは自分にやられたことじゃなくて、親しい者にやられたことから
やってくる。
嫁が言っていた「友人さんがやられてるのに」ということが、その時になって思い知った。
冷静になればその時に刑事さん1&2か110番に連絡すればいいのに
ワイは怒りに任せて「よっしゃ、コイツはヤッたろ!」と思った。
チャイムの連打はまだ止まらない。ピンポピンポ言ってる。
ワイは鍵をそっと開け、ドアノブを捻った状態でそのまま前蹴りをした。
ドン!とその男に当たって、転んだような音が聞こえた。
すかさず外に出て行って確認すると、男は尻もちをついてニッパーを落としていた。
このニッパーを振りかざされたらたまったものじゃない。
ワイはそれを直ぐに奪って部屋の中に放り込んだ。
男は「チッ!」と言ってすぐに立った。
男は
「てめぇ調子こいてあがlkdがfかあ!」と何かよくわからない感じで罵倒してきた。
この威圧調子で罵倒するっていうのは、素人相手には結構通用する。
別に喧嘩の講釈をする訳じゃあないけれど、
例えば夜、独りで道を歩いていてすれ違った人から急に胸倉を掴まれ
「てめぇあfkぁじゃfdじゃ!」と威圧されたら、普通は「え?え?」と思考が回らなくなり
大振りのパンチをされても避けたり、反撃することができない。
男はそれをよく知っている、というか、慣れていた感じで
とにかく「ぶっこらえあfrlふぁjlfか!!」と凄んで来た。
だがその威圧は時として逆効果になる場合がある。
それは威圧する相手の怒りのボルテージが最初からMAXだった場合だ。
例えば、ものすごくムシャクシャしている時にそんなことされたら、
威圧されたら威圧し返すし、もしかしたら先に手を出すだろう。
ワイはそれをちゃんとわかっていたので「あぁ、コイツは弱い相手や不意打ちしかやってこなかったんだな」
と、静かなる殺意の下で冷静に分析した。
男は、っていうかもうKだな、Kは腰に手を当てた。
ワイは「お?ナイフか?」と思ったが、出てきたのは特殊警棒だった。
あの三段式にガシャガシャ!って伸びる鉄?でできた警棒。
きっとこれで友人を殴ったんだろう、とまた怒りのボルテージが上がってきた。
Kは「袋だかんなwww」と笑いながら警棒を振りかざしてきた。
いわゆる上段から袈裟切りするような、そういった素人丸出しの振り方だった。
こういう時にどうすれば良いかと言うと(また喧嘩の講釈っぽくなるな)
怖がらないで前に出る事。
ちょうど一昨日あたりに喧嘩商売読んでて、「その通り!」と思ったんだが
棒やナイフを上から振り下ろす時、危ないのはその棒やナイフなんだから、
振り下ろされる前に、その持っている手を止めてしまえば必然的に当たらない。
これもワイは(合気道も昔やっていたので)知っていたので、
Kが警棒を振り上げると同時に前に出て、Kの右手を握った。
Kはすごく意外そうな顔をして「あ?」と頓狂な声を上げた。
ワイは、柔道もへったくれもないのだが、そのまま膝でKの股間を蹴りあげた。
コンマ何秒か経って、Kは左手で股間を抑えながら思い切り嘔吐した。
嘔吐物がベシャベシャとワイにかかる。
そのままKはうずくまった。立ち上がれそうにもない。
ワイは右手は握ったまま、そのまま十秒くらい放置した。
なぜなら、ここで追撃(蹴ったり極めたりすると)すればその痛みが分散されるからだ。
金的の痛みを思い知れ、クソ野郎!
と、ワイは苦しんでる様子を楽しんで見届けた。
Kは口をパクパクして、たぶん「ぶっ殺す!」とか言いたいんだろうけど
とにかく呼吸ができずに苦しんでいた。
そうかそうか、呼吸がしたいか。じゃあ。もっと苦しめてやろう。
ワイは右手を持ったまま座り、右脚をKの首の後ろに回し、左足で右脚を組み
前三角締めをした。
それも、ゆっくり、ゆーっくりジワジワと絞めて行った。
ついでに右肘も極めながら、ミリミリと靭帯が悲鳴をあげていくように
すぐに失神しないよう、壊れないように、ゆっくりとやってあげた。
Kはほどなく失神した。
ワイは失神したKを張り手で気付けした。
Kは虚ろな目を空けて「あぐ・・・あぐ・・・」みたいなことを言っていた。
前三角はやったので、次は送り襟締め。
またKを失神させた。
また張り手で気付けした。
次はギロチンチョーク。
また張り手で気付けして、次はクロスチョーク。
何度かローテーションを組み、Kは失禁して(臭いからして)脱糞もした。
最後に気付けして、「まだやるかい?」と花山っぽく聞いた。
Kは泣くこともできずに「やりません・・・」と小声で言ってうずくまった。
ワイは柔道を辞める決心をして、警察に電話をかけた。
ワイ「自分、人を傷つけました。住所は~」
ほどなくしてパトカーのサイレンが聞こえてきた。
刑事2さんが来た。
刑事2「あぁー・・・、やっちゃったようですね・・・。これ骨とかやってます?」
刑事2さんは結構淡白な感じでそう尋ねてきた。
ワイ「骨は折ってません。靭帯は伸びてるかも。何度も落としました」
Kはうずくまった状態で何も言えなかった。
刑事2「・・・稽古、つけたんだよね?」
ワイ「・・・はい?」
刑事2「稽古つけたんだろ!はいと言いなさい!」
ワイ「は、はい!」
刑事2「なら事件性はないですね。後は任せてください」
Kは刑事2さんに「ほら!立て!」と言われながらも、やっぱり立てずに
刑事2さんの肩に担がれながら、そのまま刑事2さんと去って行った。
ワイは呆然とした。
Kがそんなに強くなかったのか、主が強かったのか……
>>185
その時は呆然としたけど、後になってものすごく刑事2さんに感謝した。
これで柔道辞めなくて済んだからね。
ワイは別に強くもなんともない。そりゃ何も格闘技をやってない人からすれば違うだろうけど。
Kは、不意打ちとか素人相手しかしてなかったっぽいから、それで簡単に倒せたんだと思う。
変に喧嘩慣れしてるやつは滅多打ちの攻撃しかしてこないから(それで素人は倒せる)、防御がカスカス。
漫画みたいな「こ、こいつ喧嘩慣れしてやがる!俺の攻撃を受け止めるなんて!」なんて奴はいない。
刑事さんたち何歳くらい?
>>186
30代半ばくらいだったように記憶しているよ。
結局この後はほとんど会わなかったから、今頃どうしているやら・・・。
ホント、「ザ・大人」という方々だったなぁ、と今更ながら思う。
10年ぶりに会いに行ってみてよw
無理だろw
で、嫁はいつ嫁になるの?(ワクワク)
>>190
この出来事から大体3年後くらいに再び出会うのじゃ。
もうちょっと続くんのじゃ。
おー。ワクワクが止まらないな!
その頃には嫁もちゃんと成人してるのか?酒飲める?
いや、もう飲んでるんだけど……
>>193
三年後なのでちょうど22歳くらいだった希ガス。
何分、ちょっと記憶のみを頼りにしてるから時系列もちょっと間違っているかも知れない。
変な部分は気にせず読み飛ばしてねー。
変にみんなに見られて書き込まれるよりは良いんじゃないか?
自演とか気持ち良いもんでもないし、俺はこの位の方が居心地良くて好きだ
なんか友人逞しいなw
続き待ってる
>>209
友人逞しいよ!
こいつはこの後パチプロになったりラーメン屋作ったり倒産したり、
まぁ何というか両津勘吉みたいな商才がある。
読んでくれてありがとうね!
>>189
いまワイは道民やからなー、さすがに無理なのじゃ。
台風大丈夫だった?
>>194
ワイの生まれ自体は北海道なんや。
高校から柔道で奈良に行ったから、出戻った感がハンパ無いな。
台風は報道されている部分だけがヤバいかなぁ。
元々北海道JR問題がヤバいのに、更に加速してしまっているwww
自分もだよ、出身は違うけど
続き楽しみだよー
>>195
道東のしがない小さなバイク屋ですぜ。
サラリーマンやけどな。
嫁もサラリーマンやけど、嫁の方が稼いでいる。頭があがらない。
もうそろそろ繁忙期が過ぎてバイク乗れなくなっちゃうよー。
SUZUKIのグース250買わない?
>>196
>>197
>>198
あ、コテハン忘れてた。これ全部ワイのコメやからね。
しかしこの手のスレにありがちな自演くんは出てこないなぁー。
自演くんにすら見向きもされていないというのかッ・・・!
続き。
Kとの一戦(?)後、ワイは刑事さん2が「後は任せて」と言ったので
そのまま寝た。
特に怪我もしてなかったし、ただ部屋の中に放り投げたワイヤニッパー(ワイヤカッターだったわ、今までごめんね)
だけが邪魔で、とりあえずトイレに置いておいた。
ちなみにこのワイヤカッターは現在でもワイの手元にある。
刑事さんに渡しそびれたままだったからだ。
今では稀に「バイクのワイヤー錠の鍵を失くした-」いうお客さんに貸し出している。
貸し出された方はそんな過去もしらずにワイヤーを切っておるのじゃ。
次の日になって、てっきり刑事さんから連絡が来るのかと思ったが
全く来なかった。
大学に行く気分にもならないし、今までのことを誰かに話してもおもしろくもないと思ったので
ちゃんと友人の見舞いに行くことにした。
もちろんワイは友人思いやからTENGAを持って行った。
友人は市内でも一番大きな病院に入院していて、もう2日くらいで退院するとのことだったので
ちょうどTENGAが間に合ってよかった。
友人の入院室に入ると、鼻に大きなガーゼをした友人が哲学者の顔をしていた。
「あ、コイツいつの間にかヌいたんやなー」
ワイの直観力は凄まじかった。
ワイ「今まで見まいにこんとすまんな、これ侘びの印のTENGAやで」
友人「いや・・・謝ることは無い・・・。それにTENGAなぞ無用・・・。・・・フッ」
完全に朝方抜いた感じの顔だった。
友人「それはそうと、今朝警察の人が来てな、俺の顔をぶん殴った奴の写真持って来たわ」
ワイ「あーなるほど」
友人「未成年だってな。俺に何の恨みがあったのかわからんけども・・・。許せないな」
ワイ「あ、そいつワイがシバいとったから許したって」
友人「は?」
ワイ「あ、そいつワイがシバいとったから許したって」
友人「いや、え、どういうこと?」
ワイは一から、要するに嫁とロッキーが変なおっさんに絡まれた所から話した。
友人「あー、そういうことやったんかぁ・・・。どうりで」
ワイ「ちゃんとワイが話とけばよかったんやけど、ある意味で友人が殴られたのワイのせいやし」
友人「いや、構へんよ。そういうことか、いや、もっと早く話してくれても良かったのに」
ワイ「すまんなぁ、変に心配かけたくなかったし、Kが友人のとこまで行くとは思いもせんかった」
友人「だから気にしてねぇよ、気にすんな。事故みたいなもんやろ」
ワイ「そう言ってくれると助かるわー」
友人「ところで、その嫁ちゃんとはどうなったの?なんかただのゲロ吐き娘にしか聞こえんかったけど」
ワイ「ゲwwwロwwww吐き娘wwww似合ってるwwww」
ワイ「ゲロ吐き娘、もとい嫁ちゃんとは特に何もないで。なんか嫌われてもうたし」
友人「なんで?」
ワイ「友人さんが被害に遭ってるのに、何もないんですかー!いうて」
友人「あー、お前昔からそういうとこあるからなぁ。変に沸点高いていうか、達観してるゆうか」
ワイ「でもなー、今回のことでつくづく思い知ったわ。自分になにされてもええけど、友人に手を出されると
さすがに怒りってのが湧いてくるんやなー、ってな」
友人「なにそれカッコイイ(///)」
ワイ「だからKも必要以上に痛めつけちゃったし、最後あれたぶん脱糞してるし」
友人「それはええやんwww俺からしたら爽快やぞwwwもっと話してくれやwww」
ワイ「まぁまぁ、ワイとしてはあんまり気分のええものやないからなぁ」
友人はワイがどうやってKをシバいたのか、聞いていて楽しそうだった。
全く変態は困る。
友人「まぁでも、こうやってKに仕返しっていうか意趣返し?っていうのか、それができたから
嫁ちゃんと連絡とってみいや。ちゃんと友人の仇は取りましたー、言うてさ」
ワイ「それなんやけど、嫁ちゃんとはもう連絡つけんようにしたろう思うてな」
友人「なんや、なんぞあったんかいな?」
ワイ「いやぁ、嫁ちゃんの実家ヤの着く職業でめちゃめちゃデカいってのも、多少はあるんやけどな
なんか妹みたいに思えてしもて、なんかこう、あーってなるんやな」
友人「あー、ユキちゃんやっけ?内木が大学入る頃に亡くなってもうた」
ワイ「せやねん。心が痛むいうか、自分が苦しいんやな」
友人は「うーん」と言って、背伸びして、イテテと鼻を押さえてから、「そっか」とだけ言って横になった。
友人「内木がどう思うかは勝手やけど、連絡は入れといた方がええと思うけどな」
ワイ「せやろか」
友人「せっかく漫画みたいな出来事で嫁ちゃんと知りおうたんやぞ、縁、みたいなもんやがな」
ワイ「・・・そうかぁ」
友人「俺は寝るから、テキトーにして帰ってな。あ、TENGAありがとう。早速夜に使うわ」
ワイは病院を後にして、そのまま大学へ向かった。
それから学生広場でコーヒーすすりながら時間を待って、部活の顧問に顔を出した。
ワイ「柔道、辞めます」
顧問「なんぞあったんか?」
ワイ「人を傷つけました」
顧問「・・・そうか。」
ワイの決心が固いのを顧問は見透かした感じで、ホントにこの会話だけでワイは柔道部を辞めた。
青春をかけた柔道部を辞めた。
Wくんの時とは違って、単なる喧嘩で人を傷つけたという自責の念が強かった。
顧問は「たまには乱取に来い」とだけ言ってくれて、柔道自体を辞める事は(これから先もたぶん)
無かったが、柔道部をやりに大学に来たのに、ワイは、その意義が無くなってしまった。
その後、友人が退院して「内木!部活辞めたんだったら学生生活楽しもうぜ!」
と言ってくれたのだが、ワイには何かこう・・・楽しめそうにも無かった。
「なんで大学におるんやろう・・・」
嫁ちゃんは家業(ヤーさんな)を継ぐと言うから大学へ進学しなかった。
ワイは柔道部をやりに大学へ進学したのに、柔道部を辞めた。
なんにもする気が起きなかった。
柔道に関する月刊誌や教科書を捨てた。
帯も捨てた。ワイに黒帯をする資格は無いと思ったからだ。
ただ柔道着だけは捨てられなかった。青春が詰まっている。
何度も何度も畳に擦られ、洗濯機に掻きまわされてもピンとしている。
どうしてこれが捨てられようか。
テレビゲームも酒も、合コンも、ワイには無色透明になっていった。
その代り、ワイの拠り所になったのは読書だった。
ワイは新約聖書と旧約聖書を読み耽った。
(今でも)キリスト教でもなんでもないが、なんだかヨブ記を読んでいると救われる様な気がした。
ワイは読書を続けた。
それから、一年が経った。
>>208
や、やめてよ(///) 自演コメだと思われちゃうじゃない!
べ、別にそんなに褒められたって嬉しくとも何ともないんだからね!
みなさーん!ここにプロの作家かも知れないとツッコミされたスレ主がいまーす!
将来の村上春樹ゴロシと言われるスレ主がいまーす!
ただうんこしに行っていただけの時間がプロの作家ぽくみえるスレ主がいまーす!
好きな食べ物はぬか漬けでーす!
―1年後
ワイ「マジで受かってもうた・・・」
ワイは北海道の旧帝(ていうか北大しかないよな)の大学院に進学が決まった。
聖書を読む傍ら、アイヌ文化に深い興味を憶えて、神(カムイ)とアイヌについての論文を書いたのだ。
それが認められたし、大学院受験も無事にパスしたので、ワイは地方旧帝大学院生という
今まででは考えられない肩書を得ることになった。
ワイ「別に学歴とか気にしたこと無かったけど、なんか偉くなった気分やなぁ」
ワイは嬉しくなって親戚中に連絡したし、友人にも密かに自慢しまくった。
まぁ文系の大学院なんて変態しか集まんないんだけどね。
そこでふと、嫁のことが気がかりになった。
ワイは当初、高校から北海道を出て奈良に来て、ここで人生を終えると思っていた。
柔道部なら地方で就職先はたくさんあったし、北海道に帰るつもりも無かったからだ。
だからその内、もしかしたら、嫁と会って話でもできるんではないか、そう考えていた。
だけど来年の3月からワイは北海道に帰る。
柔道一辺倒だった人間が、文化史にハマり、そこで研究してフィールドワーカーになりたいとすら考えていた。
もう二度と、奈良には帰らないかも知れない、つまりは、もう二度と嫁と会うことがないかも知れない。
そう思って、嫁にメールをしてみた。
件名:お久しぶりです
内容:お久しぶりです。内木です。
来年から、僕は北海道の大学院へ進学することになりました。
嫁さんはどうされてますか?
これ以上の内容は思いつかなかった。
直ぐに返信は来なかった。
ワイは親戚に自慢するので忙しかったり、卒論自体はまだ書いてなかったので
そちらに係きりになったりと、まぁなんやかんやで1週間くらいメールを出したことすら
忘れていた。
大体1週間くらいしてから、返信が来た。
自分で送っておいて、自分でもびっくりした。
件名:お久しぶりです。嫁です。
内容:こちらこそお久しぶりです。
久しぶりに会って、話がしたいです。
私も20歳になりました。お酒が飲めます。
また緊急会議かよ・・・。
ワイは辟易したが、会って話をしてくれるというのは、何だかちょっと嬉しかった。
かなり嫌われていると思っていたから。
その後はメールのやりとりで、またあのお洒落なバーに行くことになった。
今度こそ泥酔しないと約束を取り決めて、その夜に呑みに行った。
久しぶりに会った嫁は少し痩せて、大人っぽくなったように見えた。
ワイも柔道を辞めてから急激に食欲がなくなって、痩せてしまい、若い頃の三国連太郎みたいになっていたので、
お互いに「痩せましたね」が最初の挨拶だった。
嫁「今の体型の方がお似合いですよ」
ワイ「嫁さんも、随分と大人っぽくなられましたね」
嫁とワイは席に座って二人で「サイドカー」を頼んだ。
嫁「北海道の、どこの大学院へ行かれるんですか?」
ワイ「北大です、そのままですわ」
嫁「スポーツか何かの推薦で?」
ワイ「いえ、ちょっと、アイヌ文化史の方で・・・」
嫁「いいですね、アイヌ文化。私も大学に行ってみようかな」
ワイ「いいじゃないですか、確か歴史好きでらっしゃいましたね」
嫁「よく覚えていましたね。そうです、歴史勉強したいな」
ワイ「いいですよ、嫁さんなら簡単に大学へ入れるでしょう」
嫁「勉強し直さなきゃなりませんね」
その後は、特に会話らしい会話もなく
Kのその後は、ちょっとここでは書けない様なことになった、ことを聞いたのと、
色々な顛末は刑事さんから菊田さんを経由して聞いているということを嫁が言った。
嫁「あの時のこと怒ってます?」
ワイ「あぁ、あの友人が被害に遭ったのにー、っていうことですか」
嫁「そうです。私、あの後後悔して、内木さんは人を傷つけるために柔道をやっているのじゃないのに
どうして仕返しとかしないんだろうって、変に腹を立てちゃって・・・それで」
ワイ「気にせんといてください。もう済んだ事ですし、それに、ワイも身に沁みました。
自分のことはいいけど、親しいものを傷つけられて黙ってたら、そらアカンてことです」
嫁「内木さん・・・ありがとうございました」
ワイ「どれに?」
嫁「おっさんに絡まれよった所を助けていただいて」
ワイ「いまさらwww」
嫁「そう、いまさらwww」
二人で笑って、店を後にした。
そういや嫁と再会するの3年後って言ってたけど、ここで一度会ってるんだったな。
ごめんごめん。
1年後一度会って、3年後に再開してケコーンって形だったわ。
それから嫁を家まで送って、
ワイ「ほな、さいなら」
嫁「それじゃあ、また」
と言って、ワイは帰った。
ワイはその後、卒論を書いたり大学院へ入学したり、修論が書けなかったり
まぁ色々とたくさんの経験をしたが・・・
それから嫁と再会するのは3年後の秋になる。
ワイは大学院へ進学して、2年で修了できなかった。
大学院は修士課程(もしくは博士前期課程)、博士(後期)課程とあるが、
ワイが進学したのは修士課程で、普通なら2年で修了するはずだった。
だけど論文が書けない。
毎日徹夜をして、アルバイトをして、せっかく奈良の気候に慣れた身体が
札幌の雪深い冬で身体を壊したりして、日に日に痩せて行った。
環境がガラりと変わったことと、やはりFラン大学から地方旧帝に入ったと言うので
まるで学力のレベルが追いついていなかった。
他の大学院生はスラスラと英語やドイツ語の論文を読むのに、ワイは辞書に首ったけ。
レポートを1枚書くにしても、1日以上かかったりと、劣等感しかなかった。
ところで北大は旧帝時代の「七帝柔道」の一つであって、かなりの強豪校でもある。
ワイはそこの練習に参加したかったが、院生と言うのはやっぱり身分が狭くて
柔道もしたいけど、勉強の方がおろそかになっちゃ困ると、なんとかやっていた。
でも、2年で修了できなかった。
修了できないことが確定した日(修士論文の締切日)
ワイは目が覚めてから起き上がれず、体が動かなくなった。
正しく言うと動かないというよりは、動かす気力がでない、といった程度だ。
「クソ、たかが修了できなかったからって、意気地なしの身体め!」
と、ワイは最近トレーニングを怠っていたことを思いだし、腕立て伏せを始めた。
ところが、始めようと思うのだが、一向に身体は始めようとしない。
言葉で表すのはとても難しいのだが、頭で考えていることが、身体に追いつかない感覚。
頭の中の時間が、身体の時間を追い抜かしてしまって、何もできない。
変な感覚に、ワイはとにかく「???」と首をかしげるしかなかった。
「ブゥーーーーーーン」
頭の中で酷く低音が鳴り響く。
「ブゥーーーーーーン」
頭が痛い様な、重たい様な、低音が鳴り響く。
「ブゥーーーーーーン」
電子音なのかノイズなのか、低音が鳴り響く。
ワイは頭がおかしくなったのだと思った。
先ずは親に電話をかけた。
でも言葉が出てこない。
「あう・・・」とか「その・・・」とは言えるのだけれど、頭で考えたことが口に出ない。
親は心配して何かを話しているが、何を話しているかよくわからない。
ワイは怖くなって電話を切った。
急に涙が溢れてくる。
特に悲しいとか痛いとか、そんなことはないのだが
ただただ涙が溢れてくる。
ワイは畏れ慄いた。
夜が来て朝が来て夜が来て朝が来て
ワイはトイレで一度小便だけを苦し紛れにしたが、他には何もできず
ただ布団に横になっていた。
親からの電話も一切出られなかった。
大学からも電話が着たがもちろん出られなかった。
ただただ、身体が動かず、天井を見ては自分の孤独に悲観した。
何日経っただろうか。
何日も経っていなかったのだろうか。
とにかくこの頃は覚えていない。
突然に親が着たことだけは覚えている。
ワイはあまり上手に歩くことができず、母に肩を貸してもらい、病院へ行くことになった。
母はケアマネージャーをしていたので、ピン、と着たようだった。
連れて行かれた病院は、精神科だった。
― うつ病の可能性が高いですね。
医者はワイを見るなりそう言った。そう言ったことは覚えている。
後は何か心理テストみたいな質問をされて、母と医者が何か相談している。
ワイはただ茫然と椅子に座って、看護師が何やら話しかけてくるのが難しくて
体重計に乗ったり、身長を量ったり、血を取られたり、簡単なことが酷く難しく思えた。
「今日はここで休んでいってくださいねー」
看護師が何かワイに言う。
ワイは、精神科病棟に入院することになった。
気づいたお母さん凄いな。
>>210
主のこういうノリ大好きよww
>>228
うん、さすが母だと思ったよ。
自分の息子のことなんてすぐわかるのよ、と言っていた。
主は基本的に根明人間なんだけど、うつ病になるという特異体質。
うつ病は明るい人でも普通になるよ
>>229
うんこ長すぎだろwww
いや今日はホント、長めに書いたから疲れちゃって。
いま道民還元用ワイン飲んで、睡眠薬と一緒にキメて眠る所だよ。
確かにうんこ長いw何時間かかってんだよww
おやすみー。ってもう朝だけど
>>232
>>234
おもしろい、って言ってくれるのが一番助かるのじゃ。
ここから先、嫁と再会するまでは地獄の季節じゃった。
あんまり思い出したくない記憶なので書くのに時間がかかるかも知れないけど
気長に「うつ病って、精神科病棟ってこんな感じなんやなー」と知ってもらいたい。>>232
続きを書くのじゃ。
↑レスでも書いた通り、この辺りの記憶はあまり思い出したくなくて
ちょっと更新が滞るかも知れないけれど気長に待ってほしいのじゃ。
でも、メンヘラ板じゃないけど、ワイがうつ病になって精神科病棟に入院して
普通に暮らしていたら絶対に体験できないことをたくさん思い知って
精神障害とか障害者差別とか、まぁ色々と考えたことも書くのじゃ。
ぜひとも、「うつ病wwwウケるんだけどwww」くらいの気持ちで読んで欲しいのじゃ。
みんな、スクワットやろうぜ!
看護師「今日はここで休んでいってくださいね」
ワイはよくわからんけど家に帰る気力も無かったし、早く横になりたかったので
この申し出はとても楽だった。
入院着に着替えるのがとても億劫だったけど、何とか無理やり身体を動かして
着て、病室にあんないされた。
そこは個室だった。
その病院は(後ほど母から聞いたが、精神科では最先端の病院だったらしい)
患者が社会生活に復帰しやすい様に、コストはかかるが鍵をかけられる個室が
通常の入院室になっていた。
要するに、自分の持ち物などを自分で管理できるように、という病院側の配慮だった。
でもワイは鍵をかける気力も無く、ただベッドにうつ伏せになった。
布団も被らなかった。
ワイは目を閉じて、やがて考えるのを止めた。
看護師「内木さーん、ご飯ですよー」
看護師がワイを起こした。
でもワイは食欲が無かった。
ワイ「無理です」
看護師「無理でも食べてくださいねー」
ワイ「・・・無理です」
少し問答を続けたが、看護師が無理やり配膳してきた。
ワイは机の上に置かれた(確か魚の煮つけとかだったように覚えている)ものに
困り果ててしまった。
どうしよう、これを食べなければならないのに、食べたいと思えない。
でも、食べないと迷惑じゃないだろうか・・・。
うつ病は精神病、つまりは病気なので、風邪と同じようにもちろん個人差がある。
ワイの場合、先ずは気力(食欲・性欲)が無くなったこと
全ての感情(特に楽しい・嬉しい)が欠落したこと
著しい趣味への失望(活字が一切読めなくなっていた)こと
そして何より、「人に迷惑をかけることに対して酷い罪悪感を覚える」ことが挙げられた。
だから、せっかく配膳されてくれたものを食べなければ「看護師さんに迷惑だろう」と。
その考えに囚われ、しかし食べられる気力も無く、ワイは困り果ててしまった。
困って、困って、本当にどうしようか困った。
困ったり悩んだりした時は泣ければいいのだが、泣くこともできない。
もちろん「ワイは食欲なんてないんじゃボケェ!」なんて文句は言えない。
だけどこの配膳された食事をなんとかしなくちゃならない。
でも食べられない。
そっか、ワイが死ねば解決やんけ!
うつ病というのは本当に厄介な病気で、困り果てると「せや!死ねば解決やんけ!」
と、本気で思ってしまうところにこの病気の怖さがある。
よく「死にたい」とか「居なくなってしまいたい」などと、自称うつ病(笑)さんが言うが
そもそも本物の重篤なうつ病患者は口にすら出さない。
困った→「死にたい・・・」→(マジうつなんだけど・・・)→リスカ 自称うつ病
困った→死のう! マジモンのうつ病
思考が超短絡的なのだ。
超短絡的、というよりはそれ以外考えがまとまらない、と言った方が正しいかも知れない。
とにかくワイは食事の問題が解決できないので、死ぬことにした。
じゃあ死ぬかぁ、と考えては見たものの・・・。
どうやって死ねばいいかわからない。
精神科病棟では自殺・自傷・他傷を避けるために、ハサミや刃物類は禁止だし、
首を吊るためのヒモ類も禁止されている。(入院着はマジックテープ)
舌を噛み切って死ぬ、ことはワイにはできなかった。
なぜならワイは柔道で全部前歯が折れており、差し歯だったからだ。
その差し歯も、入院する時に「危険だから」という理由で外されていた。
あ、差し歯じゃないわ、部分入れ歯って言えばいいのか、ごめんごめん。
入れ歯も外されていた。金具の部分を削ってナイフにできるから、なんだって。
(後で聞いた話なんだけど)
じゃあ、どうしようか。
うーん、じゃあ餓死しよう。
ワイは食事の問題と死ぬ問題が一度に解決されたので満足した。
食事を摂らない、水を飲まない、そうすれば入院食を作る人の手間が省けるし
水道代も浮く。
よしよし、じゃあ餓死するか。
でも目の間の食事は出された以上、食べなくては迷惑がかかる。
ワイは無理やり、箸も使わず、手で食べた。
ところが直ぐに戻した。
看護師「大分、調子が悪そうですね。食欲ありませんか?」
ワイ「ないです。あと、ワイ餓死するから食事いりません」
看護師「え?」
ワイ「餓死するんで」
看護師「・・・はいはい」
看護師さんはそういうのに結構慣れていた感じで、完全に受け流された。
天井を見つめていたと思ったら、また食事の時間になった。
さっきのが昼食だったらしいので、今度は夕食だと言う。
また看護師が配膳しに来た。
ワイは困った。
ワイは餓死するから食事はいりません、と言ったのに看護師は持ってきたのだ。
持ってきてくれた以上、食べなければ迷惑だが、自分は食べる事ができない。
死ぬ事ができない。
死ぬことが一番楽な方法なのに、ここではそうさせてくれない。
ワイが目を覚ますと、別の部屋に居た。
記憶が無い。
夕食の配膳をされて、困った、困ったと思って居たのだが
いつの間にか寝ていて、目が覚めると別の部屋に居た。
別の部屋というがわかった理由が、先ず窓が無い。
そしてベッドと、ボットン式の便所がある。
前に居た部屋はテレビもあったし、トイレもちゃんと綺麗なやつだった。
ワイは頭がぼーっとする中、とりあえず立ち上がってみた。
足元がフラフラする。
ちょうどハンパ無く酔っぱらった時の感じで、でも酔っていないので意識はある。
あれ、ここどこやろう・・・。
窓が無いのは別にいいのだが、周囲をぐるりと見回すと、ドアもない。
ワイはどうしたのだろう。
壁紙は薄い緑色で、ベットと便所があるだけの密室に、ワイは戸惑った。
まぁ、別にいいか。
ワイはとりあえずベッドに横になった。
すると壁だと思って居た部分が急に開き、外から男性の看護師2名と医者らしき人がきた。
医者「内木さん、覚えてますか?」
ワイ「何を、ですか?」
医者「内木さんは、先ほど錯乱して暴れたんですよ」
ワイ「記憶にありません」
医者「内木さん、何かスポーツやってました?男性スタッフ5人がかりでやっと抑えたんですよ」
ワイ「あの、何があったんですか?」
医者「覚えていないんですね?」
医者の話ではこういう事だった。
看護師がワイに夕食を配膳すると、しばらくワイは動かなくなって
急に勢いよく立ったかと思うと「斧をくれ!斧で俺の首を斬ってくれ!さぁ早く!」と
看護師に詰め寄った。
看護師はワイが錯乱したと思って男性看護師を呼び、まだ「斧だ!刀でもいいぞ!」と
叫びまくっているワイを取り押さえようとしたが、ワイがものすごく暴れて手が付けられない。
そこで病棟の男性看護師全員がさすまたを装備してワイを取り囲んだけど、
さすまたの下を掻い潜って男性スタッフを数人投げ飛ばした。
それでも人海戦術でなんとかワイを追い詰め、5人がかりで羽交い絞めにして
鎮静剤をぶち込んだ、と。
医者「ということなので、内木さんにはしばらくここで過ごして頂きます」
医者が言うには、ここは保護室というもので
(後で知ったが入院患者には独房とかガッチャン部屋とか呼ばれていた)
自殺・自傷・他傷の危険性がある患者を保護するために最低限のものしか置かれていない部屋だという。
ワイの自殺願望(希死念慮ともいう)が治まるまで、ここで生活をしてもらうとのことだった。
ワイは(じゃあ餓死するの楽生やんけ!)と、内心では少し救われたような気がした。
しかし直後に(暴れて何人も投げ飛ばしたりなんて迷惑をかけてしまったんだ)と気持ちが沈み込み
救われたような気がしたのが一変、やはりここは地獄なのだと思った。
看護師と医者が部屋から出ていき、本当に「ガッチャン!」と鍵がかかる音がした。
ワイは人に迷惑をかけてしまい、いよいよ死のうと思ったが、餓死は時間がかかる。
しかし直ぐに死ねるようなことも思い浮かばなかった。
ワイは暗く湿った小さな穴にいるように思えた。
ベッドに横になり、身体を丸めた。
思い出すのが苦しくて嫌なら書かなくてもいいからな
>>251
うん、ありがとう。
でもね、何かこの時の記憶こそ書かなきゃ、って思うんだ。
最初はちょっと普通じゃない経緯で嫁と結婚した話www的におもしろおかしくやるつもりだったんだけど
色々とね、精神障碍者差別とか受けたりさ、メンヘラ板見てたら、「ちゃんとした精神病の記録」(?)ってのを
健常者の皆に見てもらいたいなぁ、って。
これみて「精神病とか死ねばいいwww」って思うのも個人の自由なんだけど、ここはマジメに書いてるから
ちゃんと「実態」ってのを皆に知ってもらいたいなぁ、って。
かなりワイのワガママでレスを汚している。
ワイは何か小さくて暗く湿った小箱の中に入って、
大きな大きな穴の底の、それをさらに掘った中に埋められて
そこでずうっと、何も見えず何も聞こえず何も感じない、そういう感覚に囚われた。
本物の孤独だった。
死にたい、という欲求すら皆無になった。
本当に考えることを止めていた。
ひたすらベッドに横になり、しかし人間とは不思議なもので、そういう時でも
ちゃんとトイレに小便やうんこはしないと何か大きなものを失うような感じがして、
便所だけはしっかりと使って、それ以外は常に横になって、ひたすら小箱の中に居た。
窓も無いし時計も無い。
だから今が何時なのか、それどころか朝なのか夜なのか、何日経つのか。
全く分からなかった。
食事は、拘束衣(ハンニバルが着せられてたあれなwww)を着させられ、
腕から栄養剤を点滴されて摂った。その間は看護師が付っきりなんだけど、
何も話しかけてこないし、ワイからも何も話すことは無かった。
プラスチック製のコップに水が少し入っており、その横に錠剤が10錠くらいあるトレー
を運ぶ看護師が来て、その薬を飲む。
飲むと眠たくなるので、この薬を飲む時間帯だけは「夜なのだ」と感じる事ができた。
ワイは目が覚めてからトイレに行き、横になり、栄養剤を注射され、薬を飲んで寝る。
そのルーティーンをひたすら、何日経ったのか覚えていないが、ずっと繰り返し繰り返し
髭が伸び、髪も伸び、垢染みた頃になるまで、ずうっと繰り返す日々を過ごした。
死にたいという欲求はとうに失せていた。
ただただ繰り返される毎日を怠惰に任せて過ごしていた。
何か月経ったのか、あるいは何年経ったのかわからない。
ある日、ワイは入院してから初めて泣いた。
泣いてから暫くして、医者がまた看護師数人と共にやってきた。
医者「内木さん、お疲れ様でした。今日から一般の入院に戻りましょう」
ワイ「ど・・うじで、でずが?」
何年も言葉を使ってなかったかのように、ワイはなんとか「どうして?」と尋ねた。
医者「監視カメラで観ていましたが、内木さんは泣けましたね」
ワイ「は、い。何か、さびさびし、くなたようで、泣きました」
医者「泣けると言う事は、感情が呼び覚まされている証拠です」
ワイ「は、い」
医者「もう死にたいとは思いませんか?」
ワイ「じぶ、んから、しのうとはおもも、おもいまぜん」
医者「それなら大丈夫ですね」
ワイは壁のようなドアから外へ出た。
窓を見ると青葉が茂っていた。
ワイが入院したのは修士論文の提出締切日付近だったから、雪が積もっていた。
もう春か、夏なのか。
カレンダーを確認すると2ヶ月近く保護室にいたことがわかった。
辛かったら飛ばしてもいいから、無理だけはしないでくれ。頼む。
>>236
先生……スクワットが全然続かないです……
>>256
ホントはこの部分ザックリ削除して「嫁とおもしろい結婚話www」にしようと思ったんだけど
急に「やっぱりこの部分は読んでくれている人のために書きたい」と思った。
うつ病の偏見はまだある。
それに、うつ病がどうやって社会復帰するのか、どのような入院生活をするのか
知りもしないのに、ただ甘えだと抜かす人がいる。
思想は個人の自由だけど、実態を知らないで語るのは愚か者の事だと思う。
だからワイは実体験を書く。
スクワットは続かなくていいのじゃ。
先ずは質が大事じゃぞ。最初は椅子に座る→立つを繰り返すと良いのじゃ。
それが自然とできる内になると、椅子が無くなってもできるようになるのじゃ。
もっと努力すると、バーベルを担ぎながらできるようになって、ムキムキマッスルになるのじゃ。
女性にモテモテなのじゃ。
スクワットやろうぜ!
一般病棟の個人部屋は何日も居なかったのにも係らず、懐かしい感じがした。
テレビがある。窓がある。トイレも清潔だ。
ワイは何か「まともになった」という感じが沸々と湧いてきた。
看護師「内木さん、ご飯は食べられますか?」
ワイ「は、い・・・」
ワイは2か月ぶりに固形食を食べた。
美味しかった。でも、嬉しい、という感情はまだ芽生えなかった。
一般病棟に移ってから1週間、2週間経ち、ワイの制約もそろそろ解放されてきた。
先ずはノートと鉛筆を与えられた。
看護師「毎日、日記でもつけてみたらどう?」
ワイは修士論文が書けなかったと言う自責の念から、文章を書くのはもうこりごりだったが
看護師の提案を否定するのも悪いと思ってしまい、毎日日記を書くことにした。
この日記は今でも自部屋の本棚にある。
この頃の日記を少し紹介する。
平成2〇年〇月〇日
タイトル「イギリスへ行きたい」
ノコギリで頸を切ってくれ
のこぎりで首を切ってくれ
鋸で頚を切ってくれ
今すぐノコギリで首を狩れ
ゴリゴリゴリゴリ(以下、ノートの半分以上がゴリゴリ)
動脈はゴム質だよブチリブチ
ノコギリで首を斬ってくれ
泡立つ気泡の首を斬れ
ゴミは処分しようね、僕のだからハロー!!!!!!!!!
ノコギリで死ねばいいんだ
いっぱいいっぱい切ればいい
看護師さんはワイの日記を見て「フフッ!」と笑った。
字があまりにもミミズのようで下手だったのだ。
久しぶりに書く字は難しかった。
けれど鋸や頸なんて難しい感じが書けたのが、自分でも驚いた。
これ以降、ワイは毎日日記を書き溜めた。
大抵は今日は何を食べて、認知症のばぁさんがトイレットペーパーでボーリングしていたとか、喫煙室で煙草を何時に吸ったとか言う日記
でも時折、おもしろいのもあって、たぶん段々と意識がハッキリしてきた頃だと思う。
タイトル「もしも歴史上の人物が精神・人格障害だったら」
1.マリー・アントワネット
「パンがなければ死ぬしかないのに」(うつ病)
「パンがなくても働けるじゃない!」(躁病)
「パンがないならフィットチーネ食べればいいのに・・・」(ミサワ風人格障害)
2.ナポレオン・ボナパルト
「私の辞書から不可能と言う文字を探す気力も無い」(うつ病)
「私に辞書はいらない!」(躁病)
「私の辞書の326ページ目の第21項目に不可能と言う文字があったので丁寧に塗りつぶしたけれど本当に消えたか気になって仕方がないから出先だけどもう一冊そこの書店で辞書を買って丹念に塗りつぶしたけど?」(強迫性障害)
3.あいだみつを
「人間でした」(うつ病)
「人間こえた」(躁病)
「人間こわい」(回避性障害)
4.キング牧師
「I can’t have a dream…」(うつ病)
「I am the dream ! 」(躁病)
「I destroy your dream !」(反社会性障害)
5.板垣退助
「板垣死ぬ」(うつ病)
「板垣死なねぇ!!!(ドン)」(躁病)
「板垣死んでも、ここ(胸トントン)生きてっか(ミサワ風人格障害)
笑ったww
回復してきたみたいで安心した!
みつをしっかりしろ
>>266
ありがとうwwwこれ入院生活の中では傑作なんだwww
こうやって遊ぶこともできるようになった。
時間はかかったけど、長い文章もかけるようになった。
そうすると、他の入院患者たちとも打ち解けるようになった。
現在、入院施設では喫煙が許されていない。
しかし唯一認められている入院機関が精神科病棟だ。
要するに、身体じゃなくて精神が問題なんだから、煙草吸って落ち着くなら煙草吸ってもいいよ
という、お上のお達しなのじゃ。
もちろん喫煙室があって、そこにいつもいるおっさんやワイと似たような境遇の兄ちゃんと
煙草を通じて仲良くなった。
無味乾燥だった入院生活に、少しだけ色味がついてきた。
ワイは自分こそが最悪で、最低で、最も傷ついた人間だと驕っていたけれど
もっともっとひどい人はたくさんいた。
ある人は電波が見える、といい常にしゃがんで歩いていた。
アメリカから送信される毒電波に当てられると天皇陛下に申し訳が立たないから
低く身構えて毒電波を避けているそうだ。
でも話してみるとすごく聡明で、毒電波の部分さえ除けば、かなりイケメンで
全くフツーの人に思えた。
ある人は毎日壁に向かって日本国憲法を唱えていた。
一度興味本位で隣に立っていると
「憂国の士よ、貴公はこの国の憂いをなんと考える」と言う。
ワイは「わかりません」と答えると
「ワハッハッハッハ!小生もわからん!こりゃ愉快!ワッハッハッハ!」と豪快に笑った。
精神科病棟に嫌な人間や嫌悪感を抱かせる人間はいなかった。
唯一許せなかったのは、独りだけ、看護師のクズ男だった。
その男は、仮にUとするが、全く持って看護師どころか人とし問題があるやつだった。
認知症の爺さん婆さんに面と向かって「ボケてんだから黙ってろwww」とか
知的障害の男の子に向かって「バカなんだから大人しくしとけ!」と小突いたり
手で食べなければ不安になってしまう精神病患者に「汚ねぇな!このクズ!」と頭を叩いたり
本当に酷い奴だった。
他の看護師さん達はとても良い人ばかりだったけれど、そいつだけが異常だった。
なぜこの看護師は辞めさせられないのだろうか。
それは退院した後に風の便りで聞いたことだが、その看護師はその病院に多額の寄付をしている
資産家の娘の旦那であり、院長クラスでなければ文句も言えなかったのだそうだ。
ワイは怒りに震えたが、ここでそいつを投げ飛ばせばまた「独房」に逆戻りになる。
それは嫌だった。
せっかく仲良くなった人たちと煙草を吸い、身の上話を話せるくらいになったのに・・・。
もう孤独は嫌だ。孤独や嫌だ・・・。
でもある日、プッツーンと着たことがあった。
マジで仗助並みにプッツンと着た。
喫煙室には(タバコに火をつけて吸えるというだけ)知的・人格的にはまともな人が集まるが
たまに重度の統合失調症や知的障害者の方も来る。
こういう時は椅子を譲って、ゆっくり吸わせてあげるのが、入院患者のマナーだった。
ところが、その統合失調症の患者さんはニコチン中毒(依存症じゃない)であって、
一日に1カートン吸ってしまうほどニコチン中毒が酷く、煙草を吸ってはいけない人だった。
我々(他のマトモな患者さん達)はそれを知らず、煙草を恵んだりしていた。
喫煙室のドアがバン!と急に開けられた。あのUだ。
U「加藤さん(仮名)!煙草ダメだって言ったでしょ!」
加藤さんの煙草が取り上げられる。そこまでは良かったのだが、加藤さんは抵抗してしまった。
するとあろうことはUは!煙草の火を加藤さんの手の平に押し当てたのだ!
加藤さん「あぐううぅうう!」と声にならない悲鳴を挙げる。
そしてUは「ざまぁみろ!障害者が!」と吐き棄てるように言った。
プッツーン
ワイはUを体落としで投げ飛ばし、マウントポジションで殺すつもりで殴り続けた。
見る見る顔に血が混じっていく
他の看護師たちはワイの目がイッていたのを見て、かなり躊躇したそうだ(後で聞いた話)
でも数分経って、Uの前歯を全部折り、Uが白目を向いた頃に取り押さえられた。
今考えれば他の看護師たちもUには並々ならない感情があったのかも知れない。
わざと遅れて助け船を出した、という感じがあった。
ワイは「あぁ、また独房に逆戻りか・・・孤独は嫌だ・・・」と鳴きそうになった。
その日の午後、院長に呼び出された。
院長は「今日限りでUには辞めてもらう事、内木さんには特におとがめがないこと」を
伝えてくれた。
院長も数々のUの狼藉を聞いてはいたが、実際に目にしたことは無かったので躊躇していたが
監視カメラでタバコの火を押し付けているのを見たし、ワイが正義感に駆られて手を出してしまったのも仕方ない
と言ってくれた。
なんだか誇らしい気持ちになった。
でもまた人を傷つけてしまった。
正義感の行動と言えど、ワイは人を傷つけてしまったのは許せなかった。
だからその時に読んでいた(活字が読めるようになっていた!)
ライ麦畑でつかまえて、から筆で詞を書いた。
ちなみに↑の作品は精神障がい者芸術展にて最優秀賞を取った。ただの自慢www
作業療法(プラモデルを作ったり絵を描いたり)にも参加できるようになったり
金銭を自分で管理できるようになったり
ワイは、順調にうつ病から回復するようになった。
そして入院してから―1年が経った、その日、嫁と再会する。
嫁との再会は次に書くねー。
今日はおやすみなさい。
ゆっくり休んでくれおやすみ
>>275
どうにも、Kの一件以来暴力で解決しちゃってる自分がいて
それが恥ずかしい。だからかっこいいとは思わないで欲しいなー。
本当なら暴力で解決したって何にもならないのにね。
ワイン飲みすぎて二日酔いなのじゃwww
そういう人には本当に嫌悪しか感じない。主と院長のおかげでちょっとスッキリしたよ。ありがとう
最優秀おめでとう!
いよいよ嫁と再会かー。楽しみに待ってる
>>276
最優秀賞に輝いてももらったのは図書カード1000円分だったのじゃ。
仕方ないからLOを買ったのじゃ。
ワ、ワイはロロロロ、ロリコンじゃないのじゃ!
あ、うん。
>>281
わかってもらって嬉しいよ
ここで書いたことで主の中でまたひとつ小さな何かが終わったなら、それでいい
続き待ってるよ
>>277
うーん、何かこう、書くことで自分の中で折半がついたというか
そんな感じはしている。
続きを待ってもらってありがとう。
ここからはハッピーハッピーな話になります。
更新再開なのじゃ。
この頃は寒くてバイクのリターンライダーが多くてのぉ。
内心では(いや、ちょっと貴方の体系では無理じゃ・・・)ってスポーツバイクを買う
お客様が多くて多くて、んで事故起こすからしょーもないのじゃ。
皆も身の丈に合ったバイクに乗って欲しいのじゃ。
グース250あたりがいいんじゃないかな?
もうグース250は2ちゃんねらーが乗るために作られたようなバイクだから
皆もグース250に乗るのじゃ。っていうか乗れ。
1年間、精神科病棟に居たが、半年くらいから外出がOKになった。
半年ぶりに外界へ出ると、情報量が多くてクラクラした。
あれほど地下鉄に乗っていたのに、乗換なんてもう汗ダクダクになって考えなくちゃ
ならないほど、頭がパンクしそうになる。
ただ実家に帰って、実家は白と黒の2匹の猫を飼っているんだけど、
その2匹ともちゃんとワイを憶えていてくれたのは嬉しかった。
ハンニバルとスキピオって名前なんだけど、元ネタはちゃんとわかるよね?
そう、ポエニ戦争だね!
1年経って、外泊もするようになり、もうそろそろ退院の時期が迫っていた。
フツーは、3ヶ月くらいを目途に退院するそうなのだけれど、
ワイの場合はうつ病の中でも重篤だったそうなので、延びに延びて1年間になった。
で、そろそろ、あと1ヶ月以内には退院できるね、と医者と話していた所
医者が「ちょっとお願いがある」と言う。
なんでも近くの大学の心理学を学んでいる学生たちが病院見学を行うので、
その時に患者として学生たちと話して欲しい、と。
ワイは知的や情緒に問題がある訳じゃなかったので、ワイが適任だと言う。
めんどうだったけど、若い子たちとお話できるのは楽しそうだったので
快く了承した。
で、次の日。
作業療法室(絵とか文章とか書いて社会復帰をケアする部屋ね)で
その学生たちと交流があるってんで、ワイは朝から土器がムネムネした。
長らくフツーの人と話していない。
いや、入院患者さん達もフツーに話せばフツーなんだけど、やっぱり
「一般的な社会で暮らしている」人間と話すのは母親以外いなかった。
(親類のみ面会許可されている。友達デースでは面会できない)
1班から5班の机に分けられて、ワイは4班の患者代表になった。
「何を質問されるんだろう」というよりは、「気持ち悪く見えるのではないか」ということで
心配だった。
心理学を学んでいると言うからには、精神障碍者に偏見はなさそうだけれど、それでも
彼らは知識でしか知らないワイらを目の当たりにして、気味が悪いとか思ってしまうんじゃないか
そればかりが心配だった。
医者に快く返事したのを後悔した。
更新デース。
グース250売れないよぉ、スンスン。
学生さん達が入ってきていよいよ胸がドキドキした。
何を質問されるだろう、気味悪がられるのではないか、軽蔑されるのではないか
要らない心配ばかりして、時間を取り繕っていたように思う。
心なしか女性が多い様な気がした。
7:3で女性:男性みたいな感じ。
半年以上若い女性に会っていない(看護師は壮年ばかりだった)から余計に心臓がバクバクする。
4班は全員女性だった。
ふと、何か見覚えのある顔があった。
すると向こうもワイと目を会わせて、本当に瞼がバチバチバチバチ、と痙攣するかのように瞬いた。
「内木、さん・・・?」
「嫁ちゃん・・・?」
再会は、精神病棟だった。
そこで再会か!すげー
マジで漫画みたいだなww
>>288
もうね、固まったね、身体が。
更新なのデース。
今日は祝日だからライダーがたくさん店に来てるけど、
もう北海道は寒いからバイク売れまセーン。悲しいデース。
おっちゃんのバイク薀蓄をリップサービスで聴くのは厳しいデース。
「内木さん・・・?」
「嫁ちゃん・・・?」
時間にすれば数秒だろうけど、ワイにとっては数十分にも感じた。
嫁はとても大人びた感じになっていた。
ワイはと言えば、栄養剤ばかりの生活だったので筋骨隆々だった身体が
ガラガラに痩せて別人の様に見えただろうに、嫁はすぐに気付いてくれた。
でもこれはあくまで学生たちの病院見学。
私的な話はできない。
医者がすぐに「それでは、患者の皆さんとお話してください」
と、言った。
「どうして北海道に?」「なぜ心理学を?」「ロッキーは?」「大人びたね」
なんて、ワイからは言えなかった。
嫁じゃない大学生たちが次々に話しかけてきた。
その内容は、興味津々といった感じで「うつ病ってどのような気持ちになるんですか?」
とか、そんなものばかりだったけど、ワイは完全に上の空で
「えっと、その・・・」と、あまり答えられずにいた。
その時に嫁がノートの切れ端に何か書いて机の下から、こっそりワイの手に握らせた。
チラっと見ると、嫁の新しい電話番号のようだった。
少女漫画みたいだなwww読んだことないけどwww
羨ましい
>>296
その時心臓バックバクでな。
振えて辛うじて数字の羅列が電話番号だって、やっとわかった程度。
もう他の学生さん達の質問何て聞いてらんなくなっちゃって、
「うんとはい」しか言って無かった気がする。
当時の学生さん、ごめんねぇ。
よかったな
>>294
売れてないんだな、これが。
今は北海道にツーリングしにくるお客さんばっかで、整備点検(は専門のスタッフ)と
お客さんの「あそこに行ったここにも行った」を褒めちぎって聞く(ワイ)という仕事になっている。
北海道はせいぜい10月までしか乗れないから、もう千秋楽って感じでお客さん自体はゾクゾクいらっしゃる。
バイク売れないから、パーツで稼いでるって感じかな。
冬になったらバイク預かりサービスで利益を得るんだ。
>>301
やっぱり自分が好きだから、お客さんが笑顔になってくれるのはイイネー。
でもここ最近更新してなかったのは、お客さんがバイク事故で亡くなったからなんだ。
それは悲しい、というよりも寂しい、に近いかな。
バイクほど楽しい乗り物はないと思って居るけど、バイクほど危険な乗り物もないからね。
今は喪に服すー。
おっさん去ってすぐに本名バラしたの?
創作でもないのに細かくてスマン。
>>289
携帯電話の赤外線通信(古いねw)で、メアド交換した時に本名教えたよー。
そっか。さんきゅ
面倒くさい性格でごめんな
>>295
いやいや、滅相もありませぬ。
こっちも記憶の限りでダラダラと書いてきたから、辻褄が合わない所や
設定が?となるところが多かれ少なかれあるんだ。
だから「そこ違うんジャネーノ?」というツッコミがあったらいつでも言ってくれ。
可能な限り思い出して訂正します。
案外あっさり返されたりしたの?
あ、覚えてたらで良いんだけど
>>300
関西では珍しい苗字だったのと、ワイの下の名前は当時としてはDQNネームだったから
結構驚かれた、と記憶している。
見た目とのギャップが激しい。
いい話をありがとつ
>>304
いい話?かなwww
個人的には精神科病棟の実態を知ってもらえたら嬉しいなぁ、と。
更新なのじゃ。
お客さんが好きだったワインを飲みながらの更新なのじゃ。
誤字脱字は見逃して欲しいのじゃ。
電話番号?らしきものが書かれた紙片を渡され、その後は学生さん達とちぐはぐに話した。
向こうに全く悪気はないのだろうけれど「うつ病ってどんな気分になるんですか?」という質問には
ものすごく困った。
どんな気分、と言われても、健康だった頃の気分が思い出せなくて答えようが無かった。
ワイは困って困って、脂汗がダラダラと流れ、「テキスト・・・とか見た方がいいですよ・・・」と答えてしまった。
質問した学生さんは「ハッ!」とした顔をして「ごめんなさい」と謝った。
ワイもなんだか申し訳ない気がしてお互いに謝って、謝り合って、結局はなあなあで病院見学は終わった。
嫁とは最後まで話さなかった。
ワイも話しようが無かったし、向こうもかなり気を使ったのだろうと思った。
学生さん達との交流が終わって、その日は酷く疲れ一日中寝た(と思う)。
次の日、渡された電話番号を頼りに電話をかけてみることにした。
当然のことながら携帯電話は禁止で、どうしても外部に連絡を取りたい場合は
病棟にある公衆電話を使用しなくてはならない。
この公衆電話も、話せるのは1日100円まで(入院費からさっぴかれる)で、
公衆電話から携帯電話にかけるのは料金が高いから、すぐに終わってしまう。
ワイはとにかく今、自分が置かれている現状をノートに箇条書きして、伝えようと思った。
・修士論文が書けなくてうつ病になったこと
・1年間は入院していた事
・どうして嫁ちゃんは北海道の大学に?
この3つだけを話せるようにノートに書いた。
学生だから昼間は忙しいだろうと思い、夕方に電話をかけた。
コールがしばらく続いたが嫁は出てくれた。
ワイ「内木です、あの・・・」
嫁「内木さん・・・あの、私、その・・・」
しばらく言葉に出なかった。時間が瞬く間に過ぎていく。
100円は直ぐに無くなった。
これもおかしな話だが、向こうから電話をかけて来ることは出来ないようになっている。
たぶんイタズラ防止の為だろうけど、それがもどかしかった。
ワイは明日にまた電話をかけることにしたが、それでもいても経っても居られず
汗だくになるまでスクワットと腕立て伏せを繰り返した。
もうそうしないとどうにかなりそうで、もう何とも言えなかった。
次の日、朝一番(9時くらいだったと思う)に電話をかけた。
今度は直ぐに出てくれた。
ワイ「内木です、実はえっと、論文に迷ってうつ病になってそれで」
嫁「はい・・・はい・・・」
ワイ「えっと、それであの、どうして嫁ちゃんは北海道に?」
嫁「はい、あの内木さんが北海道の大学(つーか北大)に行くって聞いてそれで」
ワイ「でも歴史が好きなんじゃプツッ ツー ツー ツー」
100円は直ぐに無くなる。
仕方ないので病棟にある漫画を読んで一日を過ごす。
ここら辺は読み飛ばしてもらっても構わないよ。ワイの病棟での一日を書いてみる。
朝六時起床。
なぜこんなに早いかと言うと、朝六時に喫煙室が開くから。
みんな煙草吸いたいから早起き。
九時に朝食だからそれまで喫煙室の皆で談笑。
主な話題は「眠れたか」「どんな悪夢を見たか」
基本的に煙草を吸えるだけの人は生活に不便が無い(=うつ病か軽い統合失調症)なので
睡眠薬を飲んで寝る。だから眠れたかどうか、悪夢をみたかどうかってのは話題になる。
九時に朝ご飯。
この頃はかなりご飯を食べられるようになって、美味しいとも感じるようになった。
十時くらいから作業療法があれば参加する。
プラモデルを作ったり、カラオケ大会があったり、書道ができたりする。
一番人気は卓球大会。病棟だからみんなスリッパなのだが、かなり俊敏。
作業療法が無い日は本当に暇。
適当に喫煙室で時間を潰したり、トレーニングしたり、午前中の日記を書いたりする。
稀に認知症のじいさんばあさんの話し相手になって楽しんだりする。
読書ができるようになってからは母に「からくりサーカス」を全巻差し入れてもらって
それを繰り返し読んでいた。鳴海かっけぇよ、鳴海。
十二時から昼食。
大体は麺類か丼。不味くはないが適当感が否めない。
ただカツ丼の時は学生時代を思い出してマジで嬉しい気がした。
午後から作業療法があれば参加するけど、一番楽しみなのは木曜日。
精神病棟は外出が基本的に許可制なため(一般のロビーにすら出られない)
何か必要なものがあれば親類に頼むか、木曜日の出張売店で買うしかない。
煙草はおkだがさすがに酒はダメな精神病棟では、一番の人気がチョコレートとコーラ。
甘いものが本当に欲しくなる。
板チョコを3枚とコーラ7缶を買って、次の売店の日までちまちまと食べて飲む。
さすがにからくりサーカスを読みすぎて暇なときは病棟の漫画を読んで過ごす。
「夏子の酒」が一番おもしろいと思った。
ただアルコール依存症患者もいる病棟で酒の漫画は不謹慎じゃねぇかなぁ、とも思った。
夕方五時まで、また喫煙室の仲間で煙草を吸う。
Uの悪口や、病気になる前は何をしていたか、あと男性病棟だったから「俺喧嘩つえぇえ」自慢
もあったなぁ。50代にもなるおっさんが「俺が若い頃はやんちゃして~」とよく話していた。
まぁ男って何歳になってもガキだから、その辺は楽しみながら聞いていた。
ワイはそういう時は黙って聞いていたけど、Uをフルボッコにした次の日から「先生」と呼ばれるようになった。
喫煙室でたまに護身術を教えたりもした。
夕食はちょっとだけ豪華で、それを食べ終わると基本的におねむモード。
先ずは認知症のじいさんばあさんを寝かせつけるために睡眠薬を飲んでもらい、
看護師さん達がそれぞれの部屋へ運ぶ。
この時に何か問題(入院患者が暴れたり)しても、看護師さん達はそっちで忙しく
なかなか手が回らない。特に休日なんかは本当に大変そうで頭が下がる。
次にワイらのような患者に睡眠薬が渡される。
フツーの病院ならちゃんと飲んだか一人一人飲むまで確認されるが、
そこの病院は「患者の自主性を尊重して社会復帰を目指す」が理念だったので
好きな時間帯に飲むことができた。
喫煙室は午後九時に施錠されるので、喫煙組はそれ以降の時間帯で飲んでいた。
ワイは消灯されると部屋へ戻り、ちょうど電柱の街灯のすぐ傍の部屋だったので
その灯りを下にして日記を書いたりして、眠たくなるのを待っていた。
こんな感じの一日を一年過ごした。
みんなどう?
意外に精神病棟って明るいでしょ?
特に煙草吸える組はとても仲良くて、今でも連絡を取りあう人すらいる。
みんなも精神が病んだら迷わず入院してみよう!
思ったよりも快適だよ。
病まない事が1番だけどなww
うん。思ってたより明るかった。
暗いイメージはしてなかったけど明るいイメージも出来なかったから
>>316
人間いつボケるかわからんし、いつ病むかもわからん。
ということで、精神科病棟も悪くないよーっていう広報でした。
>>317
どうしたんだい?ショボーン君。
何か辛い事でもあったのかな?
辛い時は、そう筋トレだね!
スクワット、V字腹筋、腕立て伏せ!
この三つで器具が無くてもムキムキになれるよ!
ムキムキになったらショボーン君がシャキーン君になっちゃうよ!
可愛い
>>320
みんな見てくれ!これが筋トレの効果だ!
ショボーン君もシャキーン君になれる。
次は君の番だ!一日一回からだっていい!はじめてみよう、筋トレ!
続きを待ってます~
>>322
どうもどうも、生きるゴミ、略して生ゴミの内木です。
最初は「嫁とおもしろい経緯で結婚したったわwww」という感じで繰り広げようと思いましたが
メンヘラスレっぽくなってます。
でも、メンヘラ板じゃなくて一般の板で精神科病棟とか精神病について知ってもらいたいなぁ
とも思って、こんなスレになっています。
病気になってから文章を長く書くのが苦手になってしまい、ダラダラしたスレですが
どうぞゆっくりマターリと読んでください。
更新なのじゃ。
ワイは現在10錠くらい睡眠薬を飲んでいる。
そうしないと眠れないし、なにより悪夢を見る。
ホントは酒なんて飲んじゃいけないんだけど、お客さんに喪を服して飲んでいる。
この前は白ワインだったけど、今日はちょっと高めのブランデーを飲んでいます。
ホントは筋肉に良くないんだけどね、まぁ、今はデブのおっさんだからね、いいんです。
公衆電話の100円は直ぐに無くなる。
ホントに寂しかった。
嫁には(たぶん)今のワイの現状を伝えられたと思ったが、嫁がどうして北海道の大学に
来たのか、それもなぜ心理学をやっているのか、今ロッキーはどうしているのか。
気に病むのだった。
筋トレだけじゃ、解決しない問題も世の中にはあるのか、と絶望した。
次の日も電話をかけた。
だけど繋がらなかった。
地下鉄とかに乗っているのか、それとも大学の講義中なのか。
なかなか繋がらない日が続いた。
3、4日繋がらなかったが、ある晩に電話をかけると繋がった。
ワイ「内木です、嫁ちゃんどうして北海道の大学の心理学を?」
挨拶も抜きでやらなければ会話は続かない。
嫁「日本史好きだったんですけど、ホントに好きだったのは歴史の人物がどう考えたかが好きだったみたいで
それで文学や歴史学じゃなくて心理学にしたんです」
ワイ「そっかそっか、それで今は札幌に住んでるの?」
嫁「そうですよー、〇〇区のアパートで独り暮らs プツッ ツーツー」
こんな感じで、とりあえず嫁が心理学を専攻した理由はわかった。
次の日ももちろん電話をしようと思ったが、ワイの退院があと3日間になっていた。
100円分の会話よりも、退院して携帯電話で話して、もし可能なら会って話した方が
気分がもやもやしないで済むと思ったから、ワイは3日間電話を我慢した。
残りの3日間はヤキモキしたが、結構楽しかった。
喫煙組でお別れパーティーをやり、アルコール依存症でもう10回も入院しているおっさんが
「もう戻ってくるんじゃねぇぞwww」と説教を垂れたり、
「内木くん!今度僕も柔道をやってみるよ!寝技なら電波が当たらない!」と毒電波の方が言ったり
ホントに精神病なの?と言うほどマトモな方が、「俺の好きな煙草だ、持ってけ」と1カートンくれたり
(ちなみにche(チェ)という煙草。今も吸っている。なかなか売っていないが、喫煙者はぜひ)
看護師さんも「もう二度とこんな所に入院しちゃダメだよ!」と応援してくれたり
なんだかんだで、この1年間、無駄じゃなかったのかなぁ、なんて思ったりした。
>>328
ホント、人間的にいい人ばかりだったよ。
人間的に良い人だから、社会的には適合できないのかも知れないね。
そんな風に思った。
主演は西島秀俊でどうかな
>>329
ちょっとー(///) 自演みたいなコメントやめてよー(///)
主がいかにも才能あふれる文芸作家みたいじゃないのー!
もう、ホント褒めたって何もできないんだから、やめてよねー!
主演は妻夫木聡でお願いします。
ワロタ
>>346
もうユーモアの塊だからね、ワイは。
歩くユーモアなのかユーモアが歩いているのか、定かじゃないほどだからね。
もう人間として軸がブレれてるよね。
待ち遠しいな
うんうん、待ってます
>>330
>>331
>>333
待っててくれたの? ありがとう。
こんな与太話に付き合ってくれて本当にありがとうございます。
もう少しで終わるので、もうちょっとだけ付き合ってください。
読んでくれている皆さん。
遅くなってしまい申し訳ありません。
この文章は主の記憶のまま、ほとんどありのままを書いているため、
記憶を思い返しながら書いており、書き溜めなどの行為をしていなことから
更新が遅かったり、内容的に時系列が合っていない様なことが起きます。
それは単に主の記憶違いであるため、フェイクだとか創作だと言う訳ではありません。
指摘があったらどうぞお願いします。
それでは続きを書いていきたいと思います。
退院当日、何か物寂しくなり、看護師にお願いして預けていた携帯電話を出してもらい
病棟の写真を何枚か撮った。
寝る時にみる天井だったり、窓からの景色だったり
認知症の爺さんが毎回立ち小便しちゃう壁の一角だったり・・・
喫煙室の写真を何枚かとって、
それでやっと「ワイ、まともになったんやなぁ・・・」としみじみと思うようになった。
さすがに独房は撮らせてもらえなかったけども。
病院は札幌の郊外にあって、そこからバスに乗って地下鉄に乗らなければ
家に帰れなかったため、ワイは母にお願いして車で迎えに来てもらった。
季節は3月の中旬だったか、下旬だったか、思い返せないけど
札幌はまだ余裕で雪が降る。
思い切り雪山に飛び込みたい衝動に駆られたり、降ってる雪を口で舐めたりして
外の空気を思い切り感じ取った。
母がどこか寄ってから帰る?と聞いてくれたので、ワイは「酒飲めるところ!」と答えた。
めっちゃ真顔でビンタされた。
母「いくらなんでも退院一か月間は酒禁止!」と怒り、そのまま家に帰った。
家と言っても、札幌に間借りしている下宿のこと。
部屋は散らかり放題だった。
とにかくCiNiiで印刷しまくった論文の山々山々・・・
酒瓶が何本か転がっていたりと、まぁ、酷い感じだった。
ワイはとにかく嫁ちゃんに電話をしたかったのだが、母がいる手前恥ずかしくてできない。
母、はよ実家に帰れ、と思ったが数日この汚い部屋の掃除と身の回りの世話をするといって聞かない。
まぁ母は母なりに心配していたんだろうと思う。
うつ病って回復したと思ったら突然自殺しちゃったり、起伏が激しい。
それが心配だろうから傍にいると言う。
正直、嬉しくもあり、めんどくさくもあり、まぁやっぱりめんどくさかった。
一週間くらいかな、ホントに独りででかけようとしても母はついてくる。
ワイ「ちょっとコンビニ行って来る」
母「じゃあ私も」
ってな感じで全く自分の時間が持てない。
後で聞いた話だが、そのまま失踪して行方不明になるケースもあるらしく
母は本当に心配していたんだと思う。
さすがに一週間経ってからは大丈夫だと安心したのか
母は実家に帰ることになった。
ワイはとりあえず大学院を休学して、実家に帰るか、このまま院生を続けるか
もう少し考えさせてくれ、と母に頼み、了承してもらった。
さて、母が帰った。
ようやっと嫁ちゃんに連絡がつく。
母を見送って、直ぐに自室に戻り電話をかけた。
数コール後、嫁は出てくれた。
ワイ「退院しましてん。嫁ちゃん、どないしてるんやろと思って」
嫁「・・・おめでとうございます!はい!元気です!良かった!」
ワイ「そない、大げさですよwwwそれより嫁ちゃんは大学におるんですか?」
嫁「今は家(下宿)に居ますけど、どうします?内木さんさえ良ければ外で会います?」
ワイ「いいですね。1年、酒を飲んでないんで、軽く飲めるところがいいです」
嫁「病院はお酒飲めないですもんねwいいですよ、私がよくいくカフェバーなら」
ワイ「じゃあお願いします。南口で待ち合わせってことで」
嫁「わかりましたー、南口のあの変な輪っかの所で」
こうしてワイは、病気になってからやっとまともになって、嫁と再会する。
嫁と会うのかー。楽しみだな。続きゆっくり待ってる
>>345
響子と父さんって漫画知ってる?
あの時、母親が親父の頭を灰皿で殴ったのと全く同じ目をしていたwww
一日何回もチェックしてる
今夜あたり書いておくれw
急かさず気長に待とうよwww
>>1だって予定があるし忙しいんだろうから
待ち遠しい気持ちはわかるけどなw
>>347
>>348
実は嫁と小旅行に行っておったのじゃ。
車で高速をつかって4時間くらいかかったけど、摩周湖を見てきたのじゃ。
摩周湖ばかりが有名だけど、近くの屈斜路湖という湖の近くにあった
ホテルがまた最高だったのじゃ。食べ過ぎて胃腸炎気味なのじゃ。
待たせてしまって申し訳ないのじゃ。
今夜は更新を再開するのじゃ。
内木くんのよくわかる前回までのあらすじ。
1.内木、うつ病で入院する。
2.母にビンタされる。
3.嫁と再会する約束をする。
この3つじゃ。
嫁と再会を果たすのは札幌駅の南口にある、なんか変な輪っかみたいなオブジェだった。
なんて形容すればいいのか、ググってもらえばわかるのだけれど、
アメーバに穴が空いている様な感じ。オブジェだから触れちゃいけないのだろうけど
若者はみんなそこに座ったりするのじゃ。
ワイは紳士の塊みたいな男だからそんなことをしないで、ちゃんと立っていたのじゃ。
するとGパンにダウンジャケットを羽織った嫁が現れたのじゃ。
髪が少し伸びて、全体的に細身になり、大人っぽくなっていた。
ワイはというと、筋骨隆々だったのがガリガリになり、さらに病院に入って痩せたので
サッカー選手のロナウドみたいな顔つきになっていたのじゃ。
痩せた自分が酷く矮小に思えたものじゃった。
嫁「お久しぶりです、内木さん、痩せましたね・・・」
ワイ「嫁ちゃんは随分大人っぽくなって、きれいになりましたね」
嫁「まだ可愛いって言ってもらいたい年頃です」
ワイ「女性はきれいって言われればええと思っとりました」
嫁「まだまだですねwww」
ワイ「ワッハッハッハ、麦茶だコレ!」
嫁「ちゃんとお酒、自重できるようになったんですよ」
ワイ「そうですか、それは結構なことですね、じゃあ今日もビールを?」
嫁「ええ、紀伊国屋(書店)に近い所があって、良い所ですよ」
ワイ「ホントに泥酔しない?ワイ、背負えるだけ体力ないよ?」
嫁「今度は私が内木さんを背負う番ですかねwww」
ワイ「ワッハッハッハ、麦茶だコレ!」
札幌駅の南口は、まぁ東京とか大阪にくらべたらチンケなもんだけど、
それなりに栄えている。一応、北海道唯一の100万人都市だかんね。
南口の前には百貨店やホテルがズラっと並んでいて、その中でワイのお気に入りは
紀伊国屋書店だった。
ここで随分と専門書を立ち読み耽ったものだった。
その近くにJRインというホテルがあり(今でもあるのかな?)、その向かい側にバーがあった。
名前は・・・ググれば出てくるだろうけど、これはワイの記憶の限りで書いているので
思い出せない店名はそのままにしとこうと思う。なんかしゃれた名前だったような気がする。
いかにもアイリッシュパブという感じな店で、
その時間帯は午後と夕方の間くらいだったから客もまばらだった。
うつ病としてはありがたかった。
パニック発作まだにはいかないけれど、未だに人ごみは苦手。
発汗が酷くなり、心拍数がガクっと上がる。
落ち着いた雰囲気の店と、嫁の安心したような顔でワイはなんとか平気だった。
嫁「エーデルワイスって、ビール知ってます?」
ワイ「あぁ、ホワイトエールですね。飲みやすくて、ゴクゴク行けちゃう」
嫁「じゃあマスター、ギネス2分の1パイント二つとオニオンリングね」
マスター「はーい」
ワイ「ちょwwwなんでwww聞いといてギネスwww」
嫁「なんか悔しいじゃないですかwww内木さんが知ってたら」
ワイ「大人気なすびwww」
この時かなぁ、初めて嫁を異性としてかわいいなぁ、と思ったのは。
それまでその時まで、妹の影がチラチラと現れていたけれど、
このむくれたような、拗ねた様な、そんな嫁ははじめて可愛いと思った。
ギネスビール、冬にはちょうどいいよね。
濃いけど柔らかいから、1年ぶりに飲む酒としてはちょうど良かった。
それからオニオンリングを食べながら色々と話した、話した。
本当は会話形式にしてカキコしたいのだけど、内容はほとんど覚えていない
ただ、ワイがどうしてうつ病になってしまったのか、精神科病棟でどう過ごしたのか
嫁は北大に入るにはそれなりに努力して勉強したとか、かなりワイを探したとか、
そんなことを話したように覚えている。
嫁「ところで内木さんは、これからどうするですか?」
ちょっとキツい質問がきた。
ワイはこれに関してはまだ時間が欲しかった。
正直、修士論文はめちゃくちゃ書きたい。途中までは書いている。
だけど書き上げる自信が無かった。周囲がデキ過ぎる人ばかりで劣等感の塊だった。
少しだけ黙ってしまった。
嫁「んー、何て言うか・・・」
嫁は黙りこくってしまったワイを見て、結構キッツいことを言った。
嫁「内木さんってアホなんだからアホを貫いたらいいじゃないですか」
ワイ「ア、アホ・・・?」
ご存知かと思うが、関西圏ではバカではなくアホの方が柔らかい言い方だ。
だけど驚いた。
自分でいうのも何だが、精神にダメージを負った人間に面と向かって「アホ」と言う。
しかも「アホを貫け」という。
なんだこれ、これはなんだ。
ワイはアホなんか、そういやアホやなぁ・・・、なんでアホが悩むんやろ・・・。
あぁ、アホね。そう、アホだよ。貫けばいいじゃん。
その瞬間にどこをどう脳内物質が廻ったのかわからなかったけれど、
抗うつ剤を飲むよりも、スッパーン!!!と脳が醒めた気がした。
ワイ「しや!ワイはアホやってん!ばってん、アホが悩む必要なかとよ!」
なんか九州弁になった。
「ですよね!」と言って嫁は一気にギネスを飲み干した。
少し二人とも黙った。
でも悪い心地じゃなかった。
清々しい気分になった。
それから何か話したか、それとも黙ったままだったか、残念ながら覚えていない。
でも、ワイは1年ぶりの酒だったこともあり、1杯で充分に酔いが回ってしまい
直ぐに帰ることにした。
帰り道、札幌駅の地下鉄中央線の改札前で嫁が急に前へ出た。
嫁「内木さん、私、また会いたいです。何度も逢いたいです。」
ワイ「せやね、ワイもそう思ってましてん」
嫁「でも、内木さんが修士論文を書き上げるまで、絶対に会いません」
ワイ「・・・マジで?」
嫁「大学でも無視しますから!じゃ!」
嫁は颯爽と中央線の改札をくぐって行った。
いや、ワイもその改札なんだけど・・・と思いながら、ワイは電車を一本遅らせることにした。
「アホを貫け・・・ね」
漫画みたいに、帰りの電車で独り言を言っていた。
その時の嫁の真意は定かじゃない。
今更聞くことじゃないし、そもそも嫁は結構飲んでいたから、酒のせいもあると思う。
でも、なんていうか、帰りの電車の中では、うつ病だからとか精神病だからとか
そういう理由で腫れもの扱いしないで、昔のままでありのままに
ズカズカと心の中に侵入されて、偉そうなことを言われて
「あ、これ恋じゃん」
と思った。
―半年後
9月。
ワイは宗教学修士号を取得した。
あ、ごめん、授与された、の方が正しい言い方だわ。
嫁に「正式に、宗教学修士になりました」と電話した。
嫁は「お祝いしましょう!」と言った。
ワイは1年と半年ぶりに、嬉しい涙を流した。
が、
また、半年、ワイは入院することになる。
悪いことが二つ重なった。
1つは、心理学を学んでいる人にとっては常識なのだろうけれど
ストレスというものは直訳すると「刺激」という意味であって
良いストレスも悪いストレスも合わせてストレスという。
(日本でストレスというとネガティブな意味だけど)
なのである意味、修士号授与という栄誉がワイにとってストレスになった。
これで少し体調を悪くした。
二つ目は、これは思い出すだけでも腹立たしいのだが
大学院の友人の不正だった。
その友人は、少し傲慢な部分があったけれど基本的にはいいやつで
車を持っていないワイを気遣って、色々とドライブに誘ってくれた。
修士号授与の時、嫁よりも先に友人が「祝いのドライブ行こうぜwww」と誘ってくれたので
先約は先約として、友人の車に乗り込んだ。
だけど↑レスの通りに、ワイはちょっと体調が芳しくなく
「旭川まで日帰りで遊びに行こうぜ!」という友人のノリに体力的について行けなく
道中、助手席で居眠りをこいていた。
大学時代の気の置けない友人と区別して友人(悪)としよう。
友人(悪)「内木くん!起きて!起きて!」
ワイ「んな?あ、寝てたかスマン。もう着いたの?」
友人(悪)「ちょっと運転席に座って!」
ワイ「なんやなんや?」
友人(悪)「早く早く!」
ワイは寝ぼけていたし、なんか友人(悪)が焦っていたので、
急におしっこでもしたくなって立ちション便」でもしたいけど、路駐禁止だから
運転席に座って欲しいのかなぁ、と思い。言われるがままに運転席に座った。
友人(悪)の顔は少し青ざめている。下痢か?下痢はつらいもんなぁ。
早く野グソでもええからしたらええのに、と思って居ると・・・。
コンコン、と窓をノックする人がいた。
警察だった。
ワイは窓を開けると、白バイの警官がヘルメットごとずいっと車内に顔を入れてきて
警官「お兄さん、急いでた?ダメだよー、ちょっとお話聞きますからねー」
と、言われた。
ワイは「???」状態で、何が何だかわからなかった。
友人(悪)の方を見ると、俯いたままこちらに目を合わせない。
警官「ここは50km/h制限ですよー。時速30kmは越えてましたよー」
ワイ「え?え?なんで、え?」
警官「とりあえず、こっち、来てもらおうかな?」
警官はドアを開けてワイを誘導する。
友人(悪)は黙ったままだった。
後ろにはパトカーも居た。
初めてパトカーに乗り込む。
そして運転席と助手席にいる警官から質問攻めにあった。
警官「免許書は?」
ワイ「持ってません」
警官「免許不所持ー!?またやったねぇ、はぁ」
ワイ「いや、免許を持っていません」
警官「無免許なの!?それは、はぁ、それはそれは」
ワイ「それで、なんで僕はここに連れてこられたんですか?」
警官「そりゃ、速度オーバーですもの。90キロ近かったですよ?」
ワイ「覚えていません」
警官「覚えてないって、反省の色無いねー。自覚、あるんでしょ?」
ワイ「いや、寝てたんで」
警官「居眠り運転してたの!?なにそれ!ちょっと!ふざけんなよ!」
ワイ「いやいや、あの助手席で寝てたってことで、運転していたのは隣に座っていた」
警官「でも観に行った時に運転席に座っていたのはあなただよね?」
ワイ「まぁ、そうですけども」
押し問答を続けてかなり疲弊した。
ワイ「じゃあ、助手席乗っていた人も呼んで聞いてくださいよ」
警官「あなたは懲りないね!(怒)」
友人(悪)「僕が助手席で寝ている間に何があったんですか?」
警官「ほら、君が運転したいたんじゃないの?」
・・・プッツーン!
ワイ「ハンドルの指紋取れやボケカス!奈良県警にワイの指紋データあるんやぞ!」
それを聞いて友人(悪)はさっと血の気の色が退いたようだった。
警官「あー、もうダメだわ。とにかく、もう先ず連絡先二人とも教えて!」
警官「逃げられるとか思ったらダメだからね!ちゃんと捕まえるからね!」
警官たちはそう言って帰った。
友人(悪)「いや、なんか・・・俺、免停食らうとまずいからさ・・・」
ワイは無視して札幌と旭川を繋ぐ田舎道を歩いた。
金はあまり持ってなかったが、もう友人の車には乗りたくなかった。
途中でタクシー捕まえようか。カードで支払いできればいいな。
そう思いながらプッツンしたまま、歩いた。
しばらく歩いた。1時間くらい歩いただろうか。
コンビニが一件ある。助かった。
ワイはなけなしの金を遣い、ウィスキー瓶を一本買った。
そしてまた札幌に向かって歩きながらウィスキーを飲みながら、
イライラした気持ちを押さえながら、ガブガブ飲みながら
歩いて、歩いて、歩いて・・・ 道路の真ん中で倒れた。
酷い頭痛で目が覚めた。
ボヤけたピントが鮮明になってくる。
壁、壁、壁、壁。
一目でわかった。かつて見慣れた部屋。
独房だった。
悪夢かと思った。
>>376
後で書くけど、結局友人(悪)は警察にバレて、免停食らった上に
親がマトモな人だったんだが、親から勘当されて現在ではフリーターをしていると
風の便りで聴いた。
学術的には有能なやつだったから、将来有望株だったのに人間はわからんものですな。
>>377
一度ばったり街で出くわして向こうが「久しぶり!」と言ってきたので
ワイは「はぁ?どなたですか?」と返してローキックぶちこんだくらい。
気持ち的には刺殺したいレベル。
内木くんの良く分かる前回までのあらすじ。
1.内木くん半年かけて修士号を授与される。
2.やったー!
3.友人(悪)にダマされ、精神が荒廃して再入院。
よくわかるね!
北海道のくせに、「今日!バイクの免許取ったんスよ!」という
奇特な若者が店に来てくれた。
もちろんグース250をオススメしたが、スーフォアを買う様だ。
スーフォアに乗る人間は、教科書的な人間だと思って居る。まる。
それじゃ続きを更新するのじゃ。
目が覚めたワイは独房の中にいた。
(※補足:独房とは、刑務所の独房ではなく精神科病棟の保護室のこと)
しばらく、といってもたぶん2~3分くらい呆然とした。
すると監視カメラで見ていたのか、看護師2人と主治医が入ってきた。
医者「内木さん、覚えてますか?道路で倒れていたの」
ワイ「あぁ・・・はい・・・えっと・・・確かウィスキー飲んで・・・」
医者「道路で倒れていたのを警察が保護したんですよ」
ワイ「そうですか、ご迷惑をおかけしました」
医者「どうやら大丈夫そうですね。一応今日だけ保護室に入ってもらって
明日から一般病棟に戻りましょうか」
そういって壁がまたしまった。
ワイは(良かった・・・独房は一日だけで済むんか・・・)と安堵した反面
友人(悪)にただならぬ殺意が芽生えた。
が、その殺意は直ぐに治まり、グターっとした、うつ病特有の、どうしようもない虚無感に
身体を支配された。
その日は小便をするくらいで、食事も食べられず、ただただ寝た。
何も考えたくはなかった。
次の日、と言っても目が覚めてから体感的に数時間だけれど
(※補足:独房は窓も時計もないので時間がわからない)
壁が開けられて、一般病棟に移ることになった。
見慣れた面々、喫煙組だ、と半年ぶりに会った。
アル中10回入院のベテラン爺さんが「戻ってきたのか!バカ野郎www」
とちょっと嬉しそうな感じで言ってきた。
ワイは愛想笑いするしかなかった。
毒電波兄さんは相変わらず低くかがんで歩いて
「内木くん!戻ってきたんだね!今度匍匐前進教えてよ!」と嬉しそうに言った。
ワイはやっぱり愛想笑いするしかなかった。
と、まぁ、半年の間に退院した人も再入院した人も色々といて
喫煙組も少しメンバーが入れ替わったけれど、楽しそうではあった。
ここでの半年間はほぼ割愛する。
というのも、ワイのうつが酷いのが軽減されるまでが目的の入院であって
特別なことは何もなかったからだ。
詳しい精神科病棟入院生活は前レスでしているように、まぁ半年間の間は
卓球したりカラオケ大会で優勝したり、プラモ作ったり、色々とした。
ただそれだけの単調な毎日だったが、少しずつ、うつが軽減していき
また半年かかったが、ワイは大手を振って、退院することになった。
独房でビビったけど保護室かw
良かった……いや、よくはないんだけど……
>>386
入院患者の間では、保護室を独房とかガッチャン部屋って呼んでたんだよー。
ワイが裸締めするとマジで殺しかねないから極め技は場所を選んでるんだ。
最近、マクロスというアニメにハマった。
元々アニメは見ない方だったんだけど、これはいいものじゃ。
とくにマクロス7がいい。バサラかっこいいよバサラ。
突撃ラブハートを店内で流しながらバイクを眺める日々。
更新なのじゃ。
ここでの精神科病棟の件は割愛して、まぁ元喫煙組とも仲良くやって
さよならバイバイしたのじゃ。
ワイはやっぱりまた母上に迎えに来てもらって、また母上様の監視を1週間食らい
嫁ちゃんとは連絡が付かずじゃったのじゃ。
携帯電話にはめっちゃ不在着信が入っておったのじゃが、母上の前で電話かけたくないのじゃ。
母上がまた実家に帰った後、ふと気になったのじゃ。
それは嫁のことではなく
「あれ、ワイ、進路どうするね?」
ということじゃった。
大学院は修了して修士号をもらったが、ワイは就職活動を一切してなかった(できなかった)
入院費や生活費は母上様のお慈悲とワイがバイトで稼いでいた貯金でなんとかしていたが
あれ、マジで進路どうしよ、とワイは途方に暮れたのじゃった。
ま、とりあえず嫁ちゃんに連絡連絡ぅ!!!!!!!
ということで、久しぶりに嫁ちゃんに電話をかけた。
なかなか繋がらない。
あっれー、やばいなこれ、嫌われたのかな。
就職もできず、恋も実らず、ワイはオワターのかな、と思った。
しかし夜に電話がかかってきたのじゃった。
嫁ちゃんはなんと、卒業して働いておったのじゃった。
そうじゃ、季節はワイが修士号を取得した9月から半年が経っていた。
嫁ちゃんは3月にちゃんと卒業して、某大手企業のOLになっておったのじゃ。
だから朝や昼には電話がつながらなかった、という訳なのじゃ。
嫁「半年間何してたんですかー!」
と普通に怒られたのじゃった。
ワイは色々な経緯を話して、何とか了承してもらったのじゃった。
と言う訳でおなじみの緊急会議になったのじゃった。
議題はズバリ、「内木さん、この後どうするの?」ということじゃった。
また札幌駅の南口の変な輪っかに集まり、アイリッシュパブでビールを飲んだ。
嫁「内木さん、とりあえず修士号おめでとうございます。」
ワイ「ありがとさん」
嫁「で、どうするんですか、この後、就職とか」
ワイ「それなー」
ワイは検討が全くつかなかった。
というよりも、自分が会社に勤めて働ける自信が全くなかった。
ワイ「っていうかね、働けるのかなー、って」
嫁「まぁ回復したと言ってもうつ病に変わりはないですものね」
ワイ「そうなんよねー」
嫁「医者に相談したらどうですか?」
ワイ「・・・嫁ちゃん天才?」
と言う訳で、早速次の日に病院へ行って、医者に相談したのじゃ。
まぁ結論から言うと
医者「はぁ?働けると思ってんの?うつ病なめてんの?」
ということだった。
要するに、自分では治ったつもりでも、医者からすると社会復帰なんてまだ先で、
とりあえず今は働こうとか稼ごうとかしてはいけない、のだそうだった。
診断書にばっちり「就労能力なし」とかかれていた。
そんな訳で、恥ずかしながらも障害者手帳を取得し
(これは非常に申し訳なく思って居る。
というのも、税金の免除だったり公共施設の無料化だったりと、色々と恩恵があるのだが
それは皆さんの血税からなりたっている制度だから、ワイとしては取得するのは申し訳なかった
今も持っているが、できるだけ早く返納したいと思って居る)
ワイは突然、学生と言う立場から障がい者ニートという生ごみへ進化してしまった。
いや、退化か。
突然社会に放り投げられた感じがして、どうにもやるせなかった。
医者は軽く「働こうと思ってはいけない」とは言うが、
何もしない、というのもかなり毒だった。
よく会社勤めで忙しい人が「1年くらい何もしたくない」と口に出すけれど
逆に辛いよ。
たぶん最初の2ヶ月くらいは自由を謳歌できるけど、
残りの時間はずっと「ワイは何やってんやろ・・・」って、社会における自分の立場に惑う。
ワイもそういった感覚がしこりに残って、とにかく「何か」しなければまたおかしくなると思った。
母上様に
「これこれこういう訳で、医者が働いちゃいけないと言うので、どうしますか」と
相談したところ
母「じゃあなんか資格とか免許とか取れば?」
と仰って下さった。もちろんお金は出してくれる、という。本当にありがたかった。
しかし問題は何の資格か免許だろうということだった。
残念ながら、頭を使う様な資格を取る自信も気力もなかった。
なんていうか、「金を払えば自動的に取得できるような」そんな資格や免許がよかった。
ワイ「じゃ、自動車免許でも取るかー」
それでワイは自動車免許を取ることにした。
嫁ちゃんにもメールで相談したところ
嫁「それでいいんじゃないですか?」ということだったので、
ワイは自動車免許を取得することにした。
AT限定とMT論争は2ちゃんでも世間でもあるが、まぁワイは順当に普通免許を取ることにした。
別にスポーツカーをブイブイ運転したいと言う訳でもなく、単に暇つぶしで免許を取る感覚だった
ので、講習時間が多い普通免許を選んだだけだった。
暇つぶしのつもりが・・・
免許を取得するのはめちゃくちゃおもしろかった。
乗り物には縁が無いと思って居たワイだったが、クラッチ操作やシフト操作は
格闘技感覚に通じるモノがあると思った。
みっちり自動車学校に通いつめ、3週間くらいで免許を取ってしまった。
ワイはもっと何か運転したくなり、母に頼み込んでバイクの免許も取ることにした。
まぁ、ゴツい自転車みたいなもんやろ
そう思って居たワイは衝撃を受けた。
バイクすげー。
まじスゲー。
何でこんな難しい乗り物を教官は軽々と扱って、うわ、すご、なんであんな角度でコーナーを
と、ここでワイはバイクに目覚めることになる。
バイクの免許もすぐに取ってしまった。
もう面白くて仕方がない。
スピードを出したりキツいカーブを曲がったりするよりも、
ワイはいかに低速で安定してどっしりした運転ができるかという、技術面にこだわった。
バイトしていた頃の貯金を全額使って、ワイはスズキのST250というバイクを買った。
もう毎日乗りまくった。
最初は転んだり、エンストしたりと酷かったが、どんどん上達していき
やがてフルロックUターンすらできるようになって、たのしくてたのしくて
もうバイクを仕事にしたいと思った。
あれ・・・。
じゃあバイク仕事でいいじゃん。
後は勢いに任せて、ハロワに行き、バイク屋の求人に応募し、採用された。
乗っても眺めても触っても舐めまわしても最高のバイクを仕事にできた。
医者の忠告とかはまるで無視できた。
というのも、全く苦では無いのだ。
睡眠薬で朝は眠たく、抗うつ薬で身体はダルいが、バイクを目の前にすると
スッパーン!と脳みそが吹き飛ぶ。
身体が自由自在に動く。
食欲も増進する。
太る。
まぁ太った、デブのおっさんと前から言っているが
90kgの体脂肪15%だから、ただの動くタンパク質でいいよね。
んで、嫁ちゃんに色々と報告して、また緊急会議をすることになった。
というかこの頃にはもう緊急会議という名前が定着していた。
嫁「内木さん、就職おめでとうございます!」
ワイ「ありがとう、これも嫁ちゃんのアドバイスのお陰や」
嫁「で、籍はいつ入れます?」
ワイ「は?」
嫁「そうですねー、やっぱりジューンブライドだから6月がいいかなぁ」
ワイ「は?」
嫁「苗字は私変えたくないんですけど」
ワイ「だから、は?」
嫁「え、結婚しないんですか?」
ワイ「え、じゃあ、します」
誇張抜きでこんな感じで結婚することになった。
という感じで結婚しました。
結婚式は「「めんどうだから」」という双方の合意の下で行わず、
日本をたくさん旅行した。
まぁ、こんな感じでダラダラと長くなったけれど
あっさりと結婚しました。
今でも尻にひかれています。
あとは質問とかなんかあったらドゾースレにしますねー。
何?嫁も主の事好きだったの?ていうか主が嫁の事好きだったってバレてたの?
リア充になるの急すぎるわ……
>>409
それはあんまり嫁に聞いたこと無かったから今更聞いてみたんだけど(さっき)
「え?なんで?結婚したいなぁ、ってその時思っただけだけど」
と言われました。
>>410
嫁ちゃんの実家家業は嫁が時間をかけて取り潰すつもりらしい。
別にアコギすぎることをやっていた稼業じゃないらしいけども
カタギさんではないから嫌なんだって。
>>411
モニョモニョ?
それもめっちゃあっさりし過ぎてた。
夜に「え?しないの?」
みたいな感じだった。
艶めかしく詳細にッッッ!
>>416
それはスレチでしょうwww
フツーのモニョモニョだよ。
続き待ってるゾ
>>415
え、続き!? 嫁と結婚した終わりましたーじゃダメ?
うーん、ワイの現在の日常とか嫁との結婚生活とか続き書く?
あ、それ結構読みたい
最初の方から読んでたから終わっちゃってさみしいんだ
日常生活聞きたいー!
>>419
>>420
え、まじで?
じゃあうつ病の人間がどうやって社会的に生活してるのかと、
嫁との結婚ライフをダラダラ書くスレに移行します。
ただ今日はちょっとごかんべん。
こんばんは嫁とプロレス観戦に行くのだ!!
けしからん!
相手してやろうか?
>>422
よし、貴殿の尻を出せ。
>>423
2人で >>422 の尻の相手をしてやろうぜ。
いつかバイクで北海道ツーしたいからそん時はよろしくな
ベッドの上で
>>428
めちゃくちゃざっくり分けたら道東なんだけども、
東じゃないよね・・・寧ろ中央だよね・・・、と感じる位置に住んでいる。
ていうか札幌を道央と呼ぶな、道西だろうと。
そう思う道東民であった。
ベッドなんて言わないでバイクの上で尻を出せ!
今は幸せなのはわかってたんだけど
よかったね
でも無理はするなよ無理すれば病気は出てくる
一度罹ったってことは人よりも罹りやすいってことだから
ってガンからなんとか帰還した自分にもしょっちゅう言い聞かせてる
偶然だが来月北海道旅行に行くことにしたよー!!
札幌近郊だけしか回れないけどすごくたのしみだ
嫁ちゃん大切に自分も大切にな
>>424
読んで下さってありがとうごぜーます。
そうそう、一度なるとまたかかりやすいんだなぁ。
精神病の辛い所ね、これ。
ガンだったのね。ワイの叔父もついこの前にガンでアボンしたらから、身につまされる。
不摂生ばかりしてた叔父だったから因果応報なんだけど、
>>424 は治ってなによりだ。嬉しいよ。
北海道クルー?
札幌周辺回るのだったら、とりあえず時計台はガッカリスポットだからね!
あとそうだなぁ、札幌の駅前や千歳空港の中にある「佐藤商店」という
鮮魚店の鮭とイクラの和え漬けが絶品だから、お土産はそこにするといい。
すすきのは声かけてくるお兄ちゃんがスゲー多い(大体はぼったくり)
チャンネーの店に行きたいなら無料案内所に行くことをおすすめするぞよ。
後は・・・札幌駅南口の変な輪っかと、JRインというホテルの真向かいにある
アイリッシュパブでも探してビール飲んでくれ。
ワイと嫁の想い出の場所じゃ。
色々とありがとうね。
ワイはちゃんと社会人として働いている、と言ってもまだまだうつ病は治っていない。
そもそもうつ病というのは「治った」という概念はなくて
症状が「治まった(おさまった)」と表現するそうな。(専門用語で寛解(かんかい)という)
なので恐らく死ぬまで抗うつ薬を飲み続ける運命にあるのだろうけれども、
抗うつ薬というのは、昔に比べると随分とマシになったそうだけれど、相当に副作用がある。
その代表が口渇(こうかつ)で、読んで字の如く口の中が異常に渇く。
だから常に水をがぶ飲みする。
1日あたり(水のみで)5~7リットルくらい飲んでるんじゃないだろうか。
それ以上飲むと水中毒の危険があるので、自制している位だから。
もし周囲に、特に太っているとか多汗症な訳でもないのに水をがぶがぶ飲んでいる人が
いたら、そっと察してやって欲しいなぁ、と思います。
もちろん水を大量に飲むと、おしっこも大量に出る訳で・・・。
そうするとまた次の副作用「排尿障害」が起きてしまう。
もうね、おしっこする時に腹筋がバッキバキに割れるレベルで力を入れないと出ない。
おしっこ近い&おしっこ出にくい という営業で外回り何てできないんだなぁ、これが。
うつ病の症状の中にある「睡眠障害」にも悩まされている。
ワイは睡眠薬を飲まなければ眠れない、もしくは寝てもすぐに覚めてしまう。
そのなかにルネスタ、という薬があるのだけれどこれがまた効く代わりに酷い副作用。
なんと、唾液が苦くなる、という副作用があるのだ。
友だちの薬剤師が言うには、排出経路(役目が終わった薬の成分を体外から出す)部分が
唾液腺だそうで、そのルネスタ自身が苦いので、唾液が苦くなる。
唾液そのものが苦いので、苦味を抑え様と飴玉を舐めると逆に悲惨。
苦い唾液が続々と染み出てきて、もっと苦く感じる。
こういう時は、返って苦味の強いコーヒーなどを飲むと相対的に治まる。
しかしコーヒーを飲むとカフェインでおしっこが近くなる。
前レスの通り、水もガブガブ飲むので、もうおしっこが大変。
睡眠薬の副作用、キツイね…
もしかしたら参考になるかもしれないと思ったんだけど…
自分も今ある病状で通院してて、その症状の一つに眠れなさがあったりするんだけど
(鬱ではないのだけど、ホルモン生成する臓器が疲労して、色んな体内の回路に影響が出てしまってる、睡眠に必要なホルモンも作れてない)
処方で「メラトニン」っていうのを飲んでるんだよね
サプリメントなんだけど、合成した異物じゃなく、本来体内で作られるものをそのまま直接足してあげるような形っていうのかな…だから化学薬のような副作用も無いんだ
海外とか行って、時差ボケを調整するために飲む人もよく居る
体に残っても、強い光を浴びると体内で分解される
本当にコテンと眠れるし、負担を感じないよ
(よく「安眠するには寝る前にスマホの画面を見ないように」とか、「明かりを蛍光灯から白熱灯に落として…」とか聞くよね、あれと同じ)
iherbとかの個人輸入で安く買えるし、もし興味があったら調べてみて、そして担当医との相談なんかもして大丈夫そうなら、試してみるといいかも
長文ごめんね!もし役に立てば
しかし嫁ちゃんすごいねww
頭が良すぎて発想がぶっ飛んでるんだね…ww
一部変なまま送信しちゃった 汗
(よく「安眠するには寝る前にスマホの画面を見ないように」とか、「明かりを蛍光灯から白熱灯に落として…」とか聞くよね、あれと同じ)
↑色々文章を入れ替えたりして書いてるうちに
削除し忘れて前後の繋がりないまま書き込んじゃったから、ここはスルーしてね!
>>452
メラトニン!!!
良い情報をありがとう。
iharbはたまに海外産プロテインを飲むのに使ってるわ。
ちょっと探してみる!
ありがとう。
うん!
ちなみにずっと自前のメラトニンが分泌出来てないと、飲み始めや量を増やしたときに頭の中がクラクラするような目眩がしたりするのね
(飲んでから眠りに落ちるまでの少しの間だけ)
急にホルモンがやって来て回路がビックリ!みたいな状態
でも慣れると消えるから
合うの見つかるといいね!
>>460
now社のメラトニン買ったよー。
久しぶりにiharb見たけどプロテインも安くていいねー。
サプリンクスじゃメラトニン売ってなかったから助かるわ―。
ありがとう!
そして使用感合うみたいで良かったー!
うんうん、やっぱり同じ眠るにしても化学薬とは体感違うよね
自分も導入剤は飲んでたけど、眠いっていうのとは違うの分かる
これで副作用も一つでも減るといいな、本当に
そうなんだよ、サプリンクスも便利だけど売ってないものもあるよね
iherb、プロテインも色んな種類あるから楽しいよねw
こういう経緯があるものだから、ワイは外に出る時は常にトイレのことを考えている。
ハル〇ケアかwww老人かwwwと自分に突っ込みながらも、
30歳のいい年こいたおっさんが失禁ってマジで洒落にならんからな。
20代の美人女子大生が失禁するならまだいいけど、おっさんだからな。
北海道は都市部を除くとマジで道路しかない。
もし北海道に来ることがあったら、カナーナビ付のレンタカーを借りてみるといい。
「この先、道なりです」
とカーナビのねーちゃんが言ってから余裕で1時間何も言われなくなる。
もちろん100km/hくらいで走ってるんだぜ?
おしっこが近いワイは、やっとここ5年くらいでコンビニが多くできてきて嬉しい。
それまでは立ちションしかなかったからなぁ。女性は特に大変だったと思う。
20代の美人女子大生が漏らしたらシャレにならない
>>444
最高のシチュエーションだろうが!
俺の尿意を聞けぇぇぇぇええ!
おっと日常の話だったね。
基本的に家事はワイが担当することになっている。
というのは、嫁ちゃんは家事全般が「漫画か!」というほど酷いからだ。
例えばさ、カレーってさ、市販のカレールーを使えば不味くならないじゃない?
焦がすとか、量を間違える以外ではさ。
それがね、不味いの。嫁ちゃんの前で料理が不味いって一言も言ったことはないけど、
不味いの。
なんかカレーから生ごみの臭いとかするの。
どうやってそういう臭いの発生する物体を創れるのか不思議なくらい。
特に創作料理がハンパ無くヤバい。
ヨーグルトスイカカレーを食べた時はさすがに涙目になった。
一度、嫁ちゃんとモエレ沼公園にピクニックに行ったことがあるんだ。
その時に嫁ちゃんははりきって「私が弁当を作る!」と意気込んでいた。
で、当日。
なんかね、おにぎりを包んでいるラップを持つと「たぷん」ってするの。
ぷよん、って言ってもいいかも知れない。
明らかにおにぎりが固形じゃなくて水溶系なんだよね。
で、ラップをあけると「どろぉ!」と米が流れ出て、最後にコロンと梅干が出てきた。
嫁ちゃん曰く
「時間が経つとおかゆが固まると思って居た。遊ぶ金欲しさにやった。」
という。
うーん、発想はいいんだけど、何か違う。
嫁ちゃんは漫画が大好き。
ワイもそれなりに読むので家には漫画がたくさんある。
だけどそれぞれの好みが違うので、しょっちゅう口論になることがある。
まぁ口論と言っても、喧嘩じゃないんだけどね。
ワイが最近の4コマの中でおもしろいなぁ、と思った「ふうらい姉妹」は
嫁ちゃんから言わせると「意味がわからない」らしい。
まぁ笑いの感性って人によって違うじゃん?だからそれでいいと思ってたんだけど
「ふうらい姉妹のお姉さんに同感するから笑い処がない」っていうんだ。
つまりはね、嫁ちゃんはふうらい姉妹の姉のような人だと思ってほしい。
うふふ、ふ。
そんな嫁ちゃんだが、社会人としては立派中の立派。
絵に描いた様なキャリアウーマンで、部下をブンブン使って仕事を勝ち取ってくる。
嫁の手取りは20代後半ですでに30万円。ボーナス半年。
ワイは手取り15万円・・・。ボーナス2ヶ月・・・。
・・・。
ワイは家事全般をがんばっているからそれでいいと思って居る。
嫁ちゃん、漫画には詳しいがアニメには疎い。
まぁワイもアニメに詳しいと言う訳では無いけれども。
北海道を舞台にしたアニメってそれなりにあるけれど、一押しは「ノエイン」
北海道函館市を舞台にしたSFジュブナイル系のアニメ。
ワイはこれのDVDBOXを買ってきて、嫁ちゃんに見せたら
「波動関数が勉強したくなった」と言って、今は嫁ちゃん、工学に夢中。
文系人のワイには全く意味が分からない数式をトイレに貼っている。
ゴールドバッハ(?)予想とかいうのも好きらしい。
なんで変な娘に限って頭いいの?
あ、2chだからって本音でちゃった。変な娘って、おいおい嫁ちゃんには言えないな。
かなり前にどーでもいい感じで書いたが、嫁ちゃんは将棋が強い。
アマ四段を持っていて、地域の将棋大会を総なめにしている。
ワイは将棋が大好き(ハチワンダイバーの影響)だが、嫁ちゃんにはまるで歯が立たない。
あと空手も強い。
ワイは最近になって総合格闘技をやり始めて、家にサンドバックを置くことにしたのだけど
嫁ちゃんの方がサンドバッグを揺らすのが上手。
ワイはどうしても柔道のクセが抜けないから、打撃よりも寝技で勝ちたいのだけれど
打撃もそれなりにできなきゃ初期のギャビガルシアみたいになるから、練習している。
一度、ヘッドガードなどの防具をつけて嫁ちゃんと打撃のみを練習したことがある。
筋力的にワイは推し勝てるのだけど、嫁ちゃん、めっちゃサミングしてくる。
もうね、サミングするために空手やってんじゃねぇの、ってくらいサミングしてくる。
結局、ワイは左目を怪我して病院送りにされた。
嫁ちゃん曰く
「女性なんだから実戦を想定すればサミングが一番有効、だから卑怯じゃない」とのこと。
うーん、確かにそうかも知れない。
一度、「なんで空手やってたのにあのおっさんに絡まれた時やらなかったの?」
と聞いたことがある。
そうすると、本気で人を殴るには自分はボルテージってのがあって、
それが上がり切らないと殴れない、と言っていた。
それにいくら空手が強いと言っても、あくまで女性では、という括りであって
本気で男性に凄まれると、やっぱり萎縮してしまうものだそうだ。
吉田ニキも男性に凄まれると「キャー怖いーグチャボキ!」とかやるんだろうか・・・。
興味あるかどうかわからないけど、今日の一日を書いてみる。
今日はワイは公休だったので、一日家に居てゴロゴロしている。
マクロス7のDVDをレンタルしてきたのでそれを見ながら2chしている。
今日の一日を振り返ってみよう。
朝6:00
嫁起床、マキシマムザホルモンのぶっ生き返すを大音量でかけて起床する。うるさい。
朝7:00
ワイ起床、先ずはベランダで煙草を吸う。cheという煙草。喫煙者は吸ってみよう。
朝8:00ごろ
それぞれの身支度を終えて、ワイの作った朝食を食べる。
今朝のメニューはチーズ入りオムレツ、茹で卵、蒸し野菜、味噌汁、プロテイン、バナナ。
嫁もダイエットしているので、ワイの朝食に付き合う。
朝食を食べ終えたら嫁は車で出勤。ワイはまたベランダで煙草を吸う。
昼12:00
ワイ、二度寝から起床。
晴れているので釣りに行く。港についたらかなり風が強くて断念する。
帰りがけ、GEOによってマクロス7のDVDをレンタルする。
帰宅すると飼い猫が起きていたので一緒にゴロゴロする。
飼い猫の名前はタミフル。そう、インフルエンザの薬だね!
現在
突撃ラブハートを熱唱しながら2chを見ている。
どう?
結構普通な生活でしょ?
おれにもそういう嫁さん紹介してください
>>448
朝からヘドバンかます奥さん欲しいの?
欲しい。(真顔)
卵料理でダークマターとか現実にあるんだなwwwすげえwww
(料理の範疇で)焦げすぎたくらいの黒さ?それとも炭?
>>453
一度目玉焼きを作った上で、それを網目の上に乗せ
「10分間」強火でじっくりローストしたもの。
つまり炭化だね!
途中で異変に気づかなかったのかよwww危ないわwww
>>458
たぶんグリルだったから煙とか臭いとかが無かったんじゃないかな?
炭って卵からでも創れるんだなぁ、と思いました。
すごいwww
どうしてそんな発想になるんだwww
>>459
「ガスコンロの性能をフルに引き出したかった。」だそうです。
メタラーだから喜んで
>>457
メタラーの部分だけあげるわwww