妻として、母として 第2章

人妻熟女体験小説スレより


前スレ:妻として、母として 第1章

1: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/09 01:23:28

七月下旬、幸子が事務所を辞めて約一ヶ月が経った。
相変わらず、周りには幸子の美貌を付け狙う野蛮な淫獣達で溢れていた。
やはり何処へ行っても、幸子の悩みは解消されないらしい。
しかし、唯一変わった事があった。
それは幸子にとって生き甲斐とも言えるべき、家族との生活だった。
家族の元へ戻ってきてからは毎日が楽しかった。
毎日顔を合わせ会話をする、こんな幸せな事は無い。
幸子にはそれだけで十分だった。
以前までは一人暮らしで寂しい思いをしてきたのだ。
いくら気丈な幸子でも、淫獣を一人で相手にするのでは身体がもたなかった。
それが家族が傍にいる、たったそれだけで幸子の心身が崩れる事はないのだろう。
そんな幸子は今日、遂に個人事務所開業の日を迎えた。
とはいえ、決して全てが順調にいった訳ではない。
幸子を悩ませる出来事が起こりながらも、何とかこの日まで来た。

幸子は戻ってきてからの約半月、主婦の生活を送っていた。
何故なら、事務所の経営に関する手続きがまだ終わっていなかったからだ。
前の事務所にいた時から話を進めてはいたが、予定よりも遅れる事になった。
だが、幸子にとってそれも悪くなかった。
もちろん事務所を開業しても家族との時間を潰すつもりはなかったが、
今までの懺悔も含めて数日間でも家族だけに尽くす時間が出来たのは好都合だった。
手続きが完了するまでの間、幸子は主婦として二人を支えた。
朝に二人を見送り、夕方には出迎える。
その間、掃除や洗濯を済ませる。
毎日そんな日々の繰り返しだが、幸子には新鮮で幸せだった。
もちろん、夫婦の営みも忘れていない。
今まで離ればなれで、なかなか愛を確かめあう事が出来なかったのだから当然だろう。
というより、由英の方が積極的だった。
夫から見ても、幸子の美貌は興奮に耐えられるものではない。
正直、幸子が一人暮らしを始めた時は不安で仕方なかった。
夫の自分がこれだけ興奮するのだ、他の男達もどう視ているか心配だった。
その幸子が毎日一緒にいるのだから抑制できるはずがない。
由英は、何度も妻の極上の身体に愛液を注いだ。
どちらかといえば消極的な幸子も、しばらくは由英の愛を拒む事をしなかった。
そんな事がありながら半月程経ち、ようやく手続きが完了したという連絡が入った。


2: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/09 01:35:54

待ちに待った事務所経営の許可が下りた。
後は開業の日を迎えるだけ、というわけにはいかなかった。
幸子には事務所を開業する前に、まだやらなければいけない事があった。
それは、スタッフを雇う事だった。
スタッフといっても秘書、受付を兼任出来る人物を一人だけだ。
本来ならもう一人位、有能な弁護士を雇いたい所だがそれは無理だった。
事務所を開業すると決断したものの、やはりこの田舎町で成功するかは未知数だったからだ。
もしかすると全く仕事が無い可能性だってある。
家族と暮らせるのは幸せな事だが浮かれてばかりもいられなかった。
前の事務所でいくら実績があっても、ここではゼロからのスタートになるのだ。
その為、幸子に他の弁護士を雇う余裕は無かった。
かといって幸子一人で事務所の全てを切り盛りするには負担がかかりすぎる。
それで、幸子は秘書と受付を任せられる人物を一人だけ雇う事にしたのだった。
しかし、それには幸子のある想いもあった。
弁護士を志す者と一緒に働きたいという事だ。
弁護士である自分の元で働き、少しでも何かを感じてほしい。
弁護士を目指す者の役に立てればというのが幸子の中にはあったのだ。
他には二十五才から三十五才までという年齢制限も用いて、求人広告の条件にはそれらを付け加えた。
それから数日が経ち、面接日になった。
面接会場は幸子の事務所だった。
この日の幸子は濃紺のスーツだ。
中には白のシャツ、下は濃紺のスカートで中にはベージュのストッキング、靴は黒のハイヒール。
久しぶりに弁護士、牧元幸子の姿になった。
時間が迫ってくると続々と希望者が集まってきた。
結局、十人の面接希望者が集まり面接が開始された。
面接者達はフロアに待機させ、会議室で面接を行なった。
その後、二時間程で全ての面接が終わった。
幸子の目に止まったのは、三人目の女だった。
岡山弥生(おかやまやよい)、二十八才。
弁護士を志す、有望な人材だと思った。
外見は幸子に遠く及ばない。
体型は、ふくよかで幸子の男を狂わせる極上の肉付きとは違い弥生の身体はただの肥満体だ。
だが、履歴書を見れば他の者達との差は歴然だった。
簿記検定一級や英語検定準一級など様々で、幸子でも取得していない資格もあった。
何より人柄の良さが滲み出ていて、幸子の理想とする人物だった。


3: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/09 01:49:35

他の面接者を残し、弥生でほぼ決まりだったがとりあえず面接を全て終わらせなければ
いけなかった。
そして、幸子の予想通り残りの面接者には弥生を上回る人物は現れなかった。
しかしある意味、幸子に一番強い印象をあたえたのは弥生では無く、他にいた。
その人物は最後の十人目。
大橋典夫(おおはしのりお)、三十五才。
部屋に入ってきた瞬間から他の男とは違うと感じた。
それは幸子だけが感じる危険な香りのする男、淫獣のものだった。
大橋以外に面接を受けにきた男もいて、卑猥な視線は幸子を襲っていた。
だが、この男だけは特別だった。
例えるなら、長きに渡って幸子を苦しめた男、小倉と同種の香りだった。
(・・・嫌な感じだわ)
早く終わらせるに限る、そう思い幸子は短めにしようと考えた。
「うちを選んだ動機は?」
履歴書を見ながら話しかけた幸子だが、大橋からの返答は無かった。
異変を感じ、幸子は大橋を見た。
すると、大橋は幸子をまじまじと見つめているではないか。
「なに!?」
幸子は苛立ち、大橋を睨んだ。
「あっ、いえ別に・・・」
ようやく幸子から視線が外れた。
(何なの、気持ち悪い)
幸子は益々この男を嫌悪し、より一層早く済ませようとした。
結局、大橋との面接は五分程で終わらせた。
特に資格がある訳でも無く平凡、それでいて今回の面接者の中で一番やる気が感じられ
ないのだから当然だ。
せっかく弥生という素晴らしい人材を見つけた矢先に、こんな男と出会ってしまうとは。
幸子は気分が沈みそうになったが、どうせ今日限りなのだからと切り換える事にした。
合否は後日、連絡する事にして面接者達はとりあえず帰らせた。
といっても、やはり弥生以外に考えられなかった。
(彼女なら任せられるわね)
スタッフも決まり、これで本当に事務所を開業する事が出来る。
不安もたくさんあるが、幸子は内心ワクワクしていた。
その後、面接者達が帰ってから幸子はしばらく資料の整理をした。
時刻は外の夕陽が沈む頃になっていた。
(そろそろ帰って夕飯作らなきゃ)
少々、時間をかけ過ぎてしまった幸子は急いで帰る事にした。
鍵を閉じ、階段を下りるハイヒールの足音がカツカツと響いている。
そして、一階の駐車場に停めてある紺の軽自動車に幸子が乗り込もうとした。
その時、幸子は後ろからある人物に声を掛けられた。


4: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/09 01:57:48

「あなたが弁護士の牧元幸子さんですな?」
いきなり声を掛けられた幸子は驚き、後ろを振り返った。
沈みそうな夕陽がバックにあり、すぐに誰なのかは確認する事が出来なかった。
しかし、目が慣れると大体の姿が見えてきた。
容姿から、その人物は恐らく初老ぐらいの男だと認識した。
(誰かしら・・・)
警戒しながらも、幸子はその男の言葉に返答した。
「あなたは?」
「あぁそうでした。こちらから押し掛けたのだから先に名乗らないといけませんな。
 申し遅れました、わたくしこういう者です」
男は名刺を取り出すと、幸子に手渡した。
「・・・えっ!」
名刺を見た幸子は驚いた。
何故なら、その男を知っていたからだ。
名刺には、こう書かれていた。
大橋物産社長、大橋清蔵(おおはしせいぞう)。
主に加工食品の製造、販売を行なっている会社だ。
何故幸子がその人物を知っているのか、理由は簡単だった。
この会社は幸子が住む町の隣町、つまり幸子が事務所を建てたこの町に本社があるのだから
知っていて当然なのだ。
それだけではない。
この会社は中小企業の割りに各地に加工工場があり、近年経営を拡大させていた。
そこに問題があり、幸子が前の事務所にいた時からある噂が流れていたのだ。
その経営を拡大させた裏で、少々強引な手法を用いていたのではないかという事だった。
しかし実際にそんな証拠が出てきたわけでもなく、あくまで噂話に過ぎなかった。
だが、それ以外にもこの男には黒い噂があり弁護士界の中でも要注意人物に含まれる程の
胡散臭い男で有名だったのだ。
そんな男でも、この町では地位が上だった。
この田舎町を大きく悩ませる雇用問題、それが大橋物産のおかげでかなり救われているのだ。
町民の多くは大橋物産で働き、雇用問題に悩む町に一役買っている事が評価されていた。
町長ですら逆らう事が出来ないとも聞き、影響力が大きい人物だという事が分かる。
「あなたが・・・」
「おや、もしや知っておいででしたかな?いや~嬉しいなぁ、あなたの様に綺麗な方が
 私の事を知っていてくれてたなんて」
まさか、要注意人物で有名だと言うわけにもいかず幸子は苦笑いした。
とにかく、こんな黒い噂のある男といつまでも一緒にいるわけにはいかない。
幸子は少し、厳しめの対応をした。


5: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/09 02:08:51

「社長さんが私に何のご用ですか?」
「いやいや、そんな警戒なさらずに。いくらあなたがお美しいからといって何もお付き合い
 してくれとお願いしに来たわけではありませんよ」
大橋の言葉に反吐が出そうだった。
この男から一刻も早く立ち去りたい。
そう思っている幸子には、他にも理由があった。
黒い噂がある人物とは弁護士として関わりたくない、それ以外の理由。
やはり幸子だけに感じる危険な香り、淫獣の雰囲気が漂っていたのだ。
自分を見つめる瞳がどうにも淫らに思えてしまう。
ましてや評判の悪い人物なら尚更だ。
大橋は続けた。
「牧元さん。いや、牧元先生。実は、今回こちらに伺ったのにはある事情がありましてな。
 あなたを優秀な弁護士と見込んで、折り入って相談があるのですよ」
一体、どんな相談なのだろう。
幸子は嫌な予感がしてならなかったが、とりあえず聞く事にした。
「相談?何でしょうか」
「ん~、何と仰ったらいいのか。・・・そうですなぁ、単刀直入に言いましょう。
 今日、面接をされましたな?」
「え?、えぇ」
「その中に大橋典夫という者がいたと思うのですが」
「大橋?・・・えぇ確かに今日の面接に来ていましたけどそれが何か?」
「実は、それ・・・うちのせがれでしてな」
「えっ!?」
驚かないわけがない。
名字が同じだと思ってはいたが、まさかあの男と親子だったとは。
典夫はどちらかといえば細身、清蔵は中年太りの体型で髪も薄くいかにも社長らしい
雰囲気だが何となく面影はある。
一瞬では、体型が違うので分からないだろうがじっくり見てみると似ている。
それに、清蔵は確か六十才位だったはずなので年齢的にも理解できる。
そして、何より同じなのは淫獣の香りだ。
幸子に送る卑猥な視線は、どちらも淫らで警戒せずにはいられない。
そんな驚く幸子の様子には構わず、大橋は更に続けた。
「驚かせてしまいましたかな。
 まぁいきなり、その父親が現れたらそうでしょうな。
 ・・・牧元先生、相談というのはそのせがれの事なんですが」
「えっ?・・・息子さんが、どうかされたんですか?」
「・・・おたくの事務所で雇っていただけませんか」
「はぁ!?」
幸子は呆れてしまった。
どんな相談かと思えば、息子を雇ってほしいとは。
(これだから金持ちの考える事は・・・)
こんな話を承ける訳にはいかなかった。


6: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/09 02:14:57

「大橋さん、そういうお話であればお引き受けする事はできませんわ。
 あなたがどれだけ権力をお持ちか存じませんが、そんな事を認めてしまえば他の面接者
 に申し訳が立ちません」
幸子はムッとした表情を見せ、清蔵はすぐ弁解した。
「いや~さすが噂で聞いた通り、ご立派な方だ。
 ・・・先生、私もね、あなたがこんな一方的なふざけた話に耳を貸すなんて思っちゃいませんよ。
 世の中、不正が罷り通るわけがない。それは重々承知していますよ。
 ですからね、一つどうでしょう。交換条件というのは」
「交換条件?」
「えぇ、うちの顧問弁護士になっていただく、という」
「えっ、顧問弁護士!?」
幸子は思わず、敏感に反応してしまった。
正直、弁護士として顧問弁護士の仕事はおいし過ぎる話だからだ。
弁護士といえど、誰もが与えられるものではない。
それも、黒い噂を除けば中小企業の中でも実績十分な会社だ。
幸子がこの田舎町で事務所を経営していく上での唯一の不安は、一気に吹っ飛んでしまう。
幸子は、自分の心が揺らいでいる事に気付いていた。
事務所を経営していくなら願ってもない話だ。
しかし、やはり了承するには腑に落ちない部分が多すぎる。
この大橋という男は本当に信用できるのか。
弁護士達の間でも知られている程の人物と手を組むのは、幸子の弁護士としてのプライドが許さない。
そして、何といっても幸子がもう一歩踏み出せない一番の理由は女としての危機感だ。
息子の典夫と父親の清蔵、共に淫獣の香りを存分に放ち、これ以上関わりたくないと思うのは当然だ。
決めあぐねている幸子を見て、清蔵はたたみかけた。
「先生、これは私の独り言と受け取ってください。
 ・・・お恥ずかしい話なのですが、実は典夫がまだ小さい頃に妻とは別れましてな。
 男手一つで育ててきたのですが、どうも甘やかしすぎたようで。
 ・・・それがどうしたのか、数年前にいきなり弁護士を目指したいと言ってきたのですよ。
 驚きましたが親としては応援してあげたいと思いまして。
 先生にもお子さんがいらっしゃるでしょう?
 親としての気持ち、お分かりになりませんか」

そんな情には流されまいと耳を傾けようとはしなかったが、やはり幸子には耐えられなかった。
幸子の頭の中に晶の顔が浮かび、清蔵の言葉を無視する事が出来なかった。


8: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/09 11:10:05

「分かりました。では、こうしませんか?
 とりあえず一年契約というのは。
 一年、典夫の働きぶりを見ていただいて良ければその後も継続、不満ならそこで終わり。
 もちろん、それで顧問弁護士を辞めていただくという事はありません。
 何なら契約書を作ってサインしたっていい。・・・先生、お願いします。
 私は只、息子の夢を叶えてあげたいだけなんですよ。
 あなたの元で働けば多くの事を学べるはずだ」
頭を下げ、懇願する清蔵を見て幸子は決断した。
「大橋さん、頭を上げてください。
 ・・・負けました。息子さんはここで働いてもらう事にします」
「えっ、本当ですか!?ありがとうございます!」
どうしても引っかかったのは、子供を想う親の気持ちだった。
幸子は随分、家族に迷惑をかけた。
何度、晶に寂しい思いをさせたのだろう。
そんな今の幸子に、断る事など出来るはずがなかった。
それに、顧問弁護士になれば全ての不安要素が解消されるのだ。
二人を雇っても、御釣りが十分返ってくる程の利益があるはず。
典夫の存在も、弥生がいればさほど気にする事でもない。
何より、事務所経営が上手くいく事で家族との生活は約束されるのだ。
それが全てだった幸子に、最早迷う必要は無かった。
そして交渉が成立すると清蔵は幸子に挨拶をし、自分の車に乗り込み去っていった。
とにかくこれで全ての準備が整い、事務所開業まで残り数日となった。
それから数日経ち、開業日が翌日に迫った幸子は事務所にいた。
全てチェックを終えて、後は翌日を待つだけだったが忘れていた事が一つあった。
それは、ご近所周りの挨拶だった。
事務所の準備に追われて今まで後回しにしていたので、本日済ませる事にしていた。
第一印象が大事な弁護士にとって、ご近所周りの挨拶は重要だ。
道路沿いに建てられた事務所の周りはこうだ。
後ろには事務所が崖下にある為、コンクリートの擁壁が並んでいる。
高さは、十数メートルはあるだろうか。
道路を挟んだ向かいには五階建てのビルがあり、数年前まで建築会社が入っていたらしいが
今は空きビルになっている。
そして、事務所正面から見た右隣は空き地だった。
元々は事務所の土地も空き地だったが、幸子はこちらの土地を選んだらしい。
建物が建ち並ぶ街中であっても、事務所に隣接する建物は少なかった。
だが、左隣には一軒家が建っていた。


9: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/09 11:16:22

二階建ての一軒家、事務所から十メートル程しか離れていない。
とりあえず菓子折りを持ち、事務所近辺には挨拶を済ませた。
最後に隣の一軒家に向かうと、表札には「西尾」と書かれていた。
「ごめんください」
玄関を開けると、幸子の声が家中に響いた。
しかし、応答は無かった。
「ごめんください。どなたかいらっしゃいませんか?」
再び声をかけたが、やはり反応は無かった。
鍵がかかっていなかったので、誰かしら居るだろうと思っていたがどうやら留守のようだ。
(不用心ね)
後日、また伺えばいいかと幸子は玄関を出ようとした。
すると玄関正面にある階段から軋む音が聴こえ、何者かが下りてきた。
二階から下りてきたのは男だった。
第一印象はあまり良いものではなかった。
体型は明らかな肥満体、百キロはあるだろう。
髪は薄く、顎には無精髭を生やしたその風貌から恐らく年上だろうと幸子は思った。
顔は無表情で何を考えているか分からないのも不気味だ。
しかも、平日のこの時間帯に家にいるという事も疑問だった。
まさか無職なのではないか、この男なら納得もできた。
今日の幸子の服装は、グレーのスーツとパンツ。
スーツの中は白いシャツ、パンツの中にはベージュのストッキング、靴は黒いハイヒールを
履いている。
身体のラインが分かりやすい色合いで胸の盛り上がり、尻の突き出し具合は絶品だ。
「突然すいません。明日からお隣で個人事務所を開業させていただく弁護士の牧元といいます」
幸子はスーツの内ポケットに手を入れた。
丁度、豊かな膨らみを魅せる胸に密着していたスーツの内ポケットから名刺入れを取り出し、
「牧元幸子法律事務所 代表牧元幸子」
と書かれた名刺を男に手渡した。
「では、失礼します」
幸子は挨拶を終えて、家を出た。
だが、ある事に気付いた。
(あっ、菓子折り渡すの忘れてた!)
幸子は方向転換し、再び玄関の扉を開けた。
「すいません、これ渡すの忘れて・・・えっ!?」
幸子は、目に飛び込んできた光景に驚かずにはいられなかった。
男は、まだ玄関に立っていたのだ。
しかし、驚いたのはそこではない。
何と、その男は幸子が渡した名刺を鼻に押し付けて嗅いでいるではないか。
男も、幸子の存在に気付くと驚いた様子だった。


10: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/09 11:27:20

異常な行動である事に間違いない。
そして、その視線は幸子が最も恐れる淫獣の目であった。
「・・・これ、置いていきます」
幸子は菓子折りを玄関に置くと、足早に家を出た。
またか、と幸子は呆れていた。
どうしてこんな男達ばかりなのだろう、何度経験していても慣れるものではない。
それでも、やはり普通の女とは違い気丈な幸子だった。
翌日には事務所開業だ、幸子にはその事の方が大きかった。
幸子は今の出来事を忘れる事にした。
時刻はあっという間に夜、幸子は翌日の事を考えると寝付けないでいた。
だが、由英はそんな幸子の心情を察していた。
「幸子、何があっても俺達がいるんだからお前は心配せずにやりたい様にやればいい」
「・・・えぇありがとう、あなた」
隣にいる由英の声を聞くだけで、安心できた。
その声を子守唄代わりに、幸子はいつの間にか就寝していた。

そんな事がありながらこの日、ようやく事務所開業の日を迎えたのだった。
朝食の家族団欒の時間を楽しんだ後、早く家を出る由英と晶を見送った。
そして、幸子は着替え始めた。
寝室にあるクローゼットを開けると、買い揃えたスーツが並んでいた。
その中から選んだのはもちろん、思い入れの強い濃紺のスーツだった。
幸子は、光沢のある銀色のシルク素材のパジャマを脱いだ。
豊満な秘部を包み隠すシルクの白いブラジャー、パンティの下着姿は相変わらず生唾物だ。
ブラジャーは豊かな乳房に弾かれそうで、ボリュームのある尻を包むパンティもキツそうだ。
その極上の身体の上にベージュのストッキング、白のシャツを着ていく。
更に、その上に濃紺のスーツとスカートを着込むと完成だ。
しかし、どれだけ着込んでも幸子の扇情的な身体は男達を悩殺するに違いない。
そして、最後に化粧を加えると幸子は鏡を見た。
どこにも隙が見当たらない完璧な姿になったのを確認し、幸子は家を出た。
車を一時間弱、走らせると事務所に着いた。
幸子は車から降り、二階に向かおうとした。
だがその時、隣の家の玄関が開いた事に気付いた。
家から出てきた人物は、幸子と目が合った。
幸子が会釈すると、その人物も返して頭を下げた。
昨日の男ではない。
女に間違いなく、髪は白髪混じりなので年配だろうか。
その女は幸子に近付くと声をかけてきた。


11: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/09 11:40:03

「もしかして、こちらの弁護士さん?」
「え?、えぇそうですけど」
「昨日はわざわざありがとうございました。あんな高級そうなお菓子をいただいちゃって」
どうやら、この家の人物に間違いないようだ。
「すいませんねぇ、いつもあの時間は夜まで仕事なもので家にいないんですよ。
 息子が失礼な事しませんでした?」
「えっ、息子?」
「えぇ、私の息子です。佳彦(よしひこ)っていうんですけどね。
 あれでも三十三になるんですよ。見えないでしょ?」
幸子は苦笑いで誤魔化した。
しかし、まさか自分より年下だったとは驚いた。
確かにこの女の旦那にしては若いし、顔も似ているかもしれない。
幸子はそこから、何故かこの女の愚痴を聞く羽目になってしまった。
「うちの息子、働かないでいつもあぁして家にいるんですよ。
 前に勤めていた職場に馴染めなかったみたいで。
 ちょっと先生、説教でもしてもらえません?」
やはり幸子の予想通り、無職だった。
「まぁ私にも責任があるんですけどねぇ。
 随分前に主人が他界して、それから仕事にかまけてたもんだから息子と向き合う時間が
 無かったんですよ。・・・あっすいませんね、こんな話聞かせちゃって。
 弁護士だと思うと何でも話しちゃうわ」

親の心、子知らずとはこの事だ。
(全く、見た目通りの男ね)
幸子は怒っていた。
同じ親として、気持ちが分かる幸子にとっては許せなかった。
もちろん、自分も仕事を優先して晶には迷惑をかけたのだが・・・。
「あっもうこんな時間!仕事に遅れちゃうわ。
 それじゃあ先生、今後ともよろしくお願いします」
軽く挨拶を交わすと二人は別れた。

朝から気分の悪い話を聞いてしまったが、幸子は二階に上がり扉を開けるとその気分は
一掃した。
真新しい事務所の雰囲気は、幸子の意欲を駆り立てるのに十分だった。
事務所内の見取り図はまず、入口のすぐ横には受付台がある。
入口から見て正面奥に幸子のデスク、その後ろには大きな窓が一面に並びブラインドが
掛けてある。
そこが事務所のフロアというわけだ。
また入口から見て右は手前がトイレ、その奥が会議室。
左は奥にある幸子のデスクの横にソファーとテーブル、その手前には給湯室と本棚が
あった。
トイレは一応、扉が二つあり男女別々だ。
ここが、これから末永くお世話になるであろう幸子の事務所だ。
出勤時間が迫ってくると弥生、典夫がやってきた。


12: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/09 12:52:20

幸子は、開業の前に自己紹介を兼ねた挨拶をする事にした。
始めに弥生と典夫が挨拶を終え、最後に幸子の自己紹介となった。
「え~、牧元幸子です。
 今まで約十年弁護士をやってきましたが正直、事務所を開業する事は不安でした。
 しかし、あなた達となら上手くやっていけるはずです。
 一緒に頑張っていきましょう。
 それから、あなた達には将来立派な弁護士になってもらいたいと思っています。
 ここでたくさんの知識を盗んでいってください。
 もちろん、いくらでも相談に乗るので気軽に声をかけてください。
 以上です」
幸子の挨拶で事務所内の雰囲気が引き締まり、「牧元幸子法律事務所」開業となった。
典夫と弥生は基本的に、受付で待機する事になっていた。
受付の仕事は電話、客の来訪時の対応。
秘書としては事務所の経理管理、仕事のスケジュール調整などが主だ。
それ以外は自由時間とした。
幸子は早速デスクに座り、書類に目を通していた。
顧客が出来るには、まだ時間がかかるだろう。
しかし典夫の父、清蔵の会社の顧問弁護士になった事で開業早々から幸子は時間に
追われていた。
だが、実は楽しくもあった。
幸子は久しぶりの弁護士としての仕事に内心、遣り甲斐を感じていたのだ。
主婦としての半月間も悪くなかったが、やはり幸子は働く方が向いているらしい。
そんな幸子を見つめ、熱い眼差しを送る者がいた。
それは淫らで卑猥な視線、間違いなく淫獣のものだった。
その視線を送る人物は、典夫だった。
やはり幸子の予想通り、この男は淫獣だったのだ。
目が血走る程、典夫は興奮して幸子を視ていた。
(まさか、こんな日がくるとはな。あの牧元幸子が目の前に・・・)
実は、典夫は以前から幸子の事を知っていたのだ。
それは幸子がマスコミに出ていた頃、偶然雑誌を読んだ時だった。
写真付きでインタビューに答える幸子が載っていた。
(・・・何ていい女だ。この気の強そうな顔もたまらんが身体はそれ以上だな。
こんなに興奮する女は初めてだ。・・・ん、結婚して子供もいるのか。
まぁそれもそうか、男ならこんないい女をほっとくわけがないな。
だが、そんな事は俺には関係ない事だ。この女、何としても俺の者に・・・)
これが、典夫が弁護士を目指したきっかけだった。


13: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/09 12:58:46

幸子に近付くには弁護士になるしかなかった。
しかし、そんな不純な理由で弁護士になどなれる訳がなかった。
それから数年経ち、さすがに諦めかけた矢先の事だった。
典夫は、地元に新しい弁護士が来て事務所を立ち上げるという噂を耳にした。
それが長年追い続けてきた、まさかの牧元幸子だった。
しかもスタッフの募集まで始めたと知り、すぐに動いたわけだ。
(親父に頼んで正解だったな。この女なら俺みたいな男は警戒して選ばなかったはずだ)
もちろん、清蔵に真実を話してはいない。
だが典夫の狙い通り幸子は顧問弁護士の話を承け、スタッフとして雇われる事になったのだった。
(どんな理由でこんな田舎に事務所を建てたのか知らないが有り難い事だ。
どうやら運は俺に味方したようだな。・・・しかし、本当にいい女だ)
典夫は改めて、幸子の美貌に舌を巻いた。
(あの生意気な顔、舐め回して涎だらけにしてやればどれだけの屈辱を味わわせてやれるん
だろうなぁ。
胸も尻もたまんねぇ。あぁ幸子~早くメチャクチャにしてぇ!
・・・まぁ焦るな。この女は一筋縄にはいかない。動くのはじっくり計画を練ってからだ。
失敗すれば全てが水の泡になるんだからな。
なぁに、これからは常に俺の目の前にいるんだ。楽しんでいこうじゃないか、なぁ幸子?)

受付台のおかげで隠れているが、典夫の股間に棲む剛棒は不気味なまでに硬直していた。
典夫が、そこまでおぞましい事を考えているなど幸子は思いもしなかった。
そんな典夫とは対照的に、幸子は仕事に打ち込む楽しさを思い出していた。
その幸子の弾む心に呼応するかの様に外では青空を見せ、窓から太陽の光が射し込んでいた。
(いい天気ね)
幸子は、窓に掛けてあるブラインドを上げた。
すると、太陽の光は更に事務所内を照らした。
(太陽も祝福してるんだわ)
幸子はクスッと笑うと、思わずストレッチのように両腕を上に伸ばした。
だが、爽快な気分だった幸子はある場所に目が止まった。
それは事務所の窓の向かい側、隣にある一軒家の二階の窓だった。
日中で、しかもこんな晴天な日にカーテンが閉め切っていたのだ。


14: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/09 13:06:35

朝、仕事に追われている者ならよくある事だ。
しかし幸子は今朝、隣に住む女性との会話を思い出していた。
息子は無職で家にいる、それならカーテンを開ける位できるはずだと幸子は思った。
(せっかくこんないい空なのに勿体無いわね)
だが、それ以上気には止めなかった。
隣の男など気にする暇はないのだ。
幸子は仕事に戻る前にもう一度、空を見上げ気合いを入れる事にした。
幸子は気付かなかった。
今、自分の視野の中に典夫以外の卑猥で怪しげな視線の存在を。
正面のカーテンで隠された部屋の中、陽が入らず暗さが目立つが夜とは違い身動きはとれる。
その部屋の中では、何かが響いていた。
静まり返った深夜であれば、幸子の耳にも届くのだろう。
「・・・ハァハァハァ!」
それは、明らかに淫欲の塊そのものだった。
幸子からはカーテンが閉め切っているように見えるが、実はわずかに隙間があった。
ほんの数センチ、しかも室内が暗いのだから幸子が気付くはずもない。
そのわずかな隙間から、幸子に卑猥な視線が送られていた。
「ハァハァハァ・・・牧元幸子!」
肥満体と呼ぶに相応しいその人物は、下半身を脱いでいる。
股間には、幸子の方向を目掛けて剛棒がいきり立っていた。
その剛棒を力強く握り、扱く様子からかなりの興奮状態である事が分かる。
隣の住人、西尾佳彦に間違いなかった。
この男も幸子の美貌に狂わされた一人、淫獣だったのだ。
西尾は片方の手で剛棒を扱き、もう一方の手は鼻に押し付けていた。
その手に持っていたのは昨日、幸子から手渡された名刺だ。
幸子の豊満な乳房に密着していたというだけで西尾には御馳走だった。
上品な香りもまだ残っており、更に西尾の剛棒を膨らませた。
何年もの間、引き込もっていた西尾にとって幸子の出現はこれ以上ない刺激的なものなのだ。
その西尾は限界を悟った。
「幸子っ!・・・幸子!」
名前を叫んだ瞬間、剛棒からおびただしい量の精液が吐き出された。
「ハァハァ・・・」
西尾は、呼吸を乱しながらも快感に酔いしれていた。
幸子という女はこんなにも理性を失わせる程、狂わす魅力があるのかと恐ろしくさえ感じた。


15: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/09 13:09:27

(牧元幸子、まさかこんな女が現れるとは。人生捨てたものじゃないって訳か。
あのスケベな身体、どんな味がするんだろう。・・・あぁ駄目だ、また興奮してきた!)
西尾の剛棒はあっという間に復活し、再び握りしめると勢いよく扱きはじめた。
(これから毎日お前のいやらしい姿を視ながら扱いてやるぞ幸子!
そして必ず、その身体を・・・)
目の前に見える幸子を妄想で凌辱し、いつの日か本物の幸子を犯してやると意気込んだ
西尾の剛棒の先端から濃厚な精液が飛び散るのに時間はかからなかった。
夢だった事務所開業をまさか典夫、西尾という淫獣に囲まれながら迎えた事に、幸子は
気付くはずもなかった。


19: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/25 21:12:11

事務所開業から数日が経った。
まだ通常の仕事の依頼は無いが、顧問弁護士としての仕事は山積みだった。
最初が肝心なだけに、しばらくは忙しそうだ。
その幸子を、卑しい視線で狙う典夫と西尾は存分に堪能していた。
特に典夫は、幸子を間近で視る機会が多かった。
容姿は当然だが、声や仕草までも典夫にとって興奮材料になっていたのだ。
(今日も相変わらずいやらしい身体だなぁ。
あぁ幸子!こんなに大きくしやがって、どうしてくれるんだ!)
今日の幸子は黒いスーツとパンツ、中には白のシャツとベージュのストッキング。
そして、黒のハイヒールと身体のラインが確認しにくい服装だ。
だが幸子の熟れた肉付きはそんな事などお構い無しに誘惑し、典夫の剛棒をいきり立たせ
ていた。
そんな事情もあり、典夫は仕事そっちのけで幸子を視姦していた。
最初から警戒していた幸子も、全く気付かないわけではなかった。
さすがに、最終目的が自分を陥れようと計画しているとまでは予測していなかったが・・・。
それよりも、幸子の悩みの種は典夫の仕事に対する姿勢だった。
幸子の見込み通り、弥生はよく気が利き要領もよかった。
しかし、典夫は電話の対応や資料の整理など仕事のほとんどを弥生に任せていたのだ。
とはいえ、幸子も清蔵の会社の顧問弁護士だという弱味があり典夫に強く言う事が出来
なかった。
(全く、どうしようもない男だわ。彼女が積極的にやってくれてるっていうのもあるけど。
・・・まぁ一年経てば辞めさせても問題ないんだからもう少しの辛抱ね)
幸子は、そう自分に言い聞かせた。
それも、典夫の計算の内だとは気付かずに。
気を取り直し、幸子は仕事を続けた。
数時間後、真剣な眼差しで仕事をする幸子に弥生が一息つくようにとコーヒーを持ってきた。
いつもの事だった。
弥生は少しでも手が空くと給湯室でコーヒーを入れ、幸子に持っていくのが日課になって
いたのだ。
こういった所も弥生を評価する部分なのだろう。
「先生、一息どうですか?」
「ありがとう弥生ちゃん」
白いコーヒーカップから、注いだばかりの湯気が立っている。
幸子は書類に目を通しながらカップの縁に唇を添え、一口飲んだ。
温かいコーヒーが喉を通り、心地よい気分になる。
それからしばらく経ち昼食の時間も迫ってきた時、幸子が立ち上がった。
典夫は、それを見逃さなかった。


20: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/25 21:21:28

『16』
「弥生ちゃん、ちょっと出てくるから留守お願いね」
「はい、分かりました」
幸子は、何度か外出をしている。
いくら経験豊富な弁護士でも、個人事務所経営者としては新人なので挨拶廻りなど色々
あるのかもしれない。
こんな時でも典夫ではなく、弥生を頼りにする幸子だった。
だが、典夫はそんな事を気にしてはいなかった。
むしろ、この機会を待っていたのだ。
幸子が事務所を出ると、すぐに弥生は立ち上がり幸子のデスクへ向かった。
幸子の飲み終えたコーヒーを片付けるつもりだ。
それも、弥生にとってはいつもの事だった。
しかし、今回はそれに待ったをかける人物がいた。
「あっ岡山くん、僕が片付けておくから大丈夫だよ」
典夫だった。
典夫の意外な言葉に、弥生は驚いた。
今まで弥生の方が年下なので、典夫に文句を言うなど出来なかった。
弥生にしてみれば、弁護士の仕事内容を知る事は法的知識の向上にも繋がるので好都合
ではあったが。
その、ほとんど何もしなかった典夫がいきなり率先してやると言ってきたのだから驚いて
当然だ。
だが、次の典夫の言葉に弥生は納得する事になる。
「その代わりといっちゃなんだけど・・・実は僕、今日弁当忘れたんだよね。
 ちょっと近所のスーパーで買ってきてくれないかな?」
「えっ?」
つまり年上という事を利用し、弥生をパシリ扱いしているわけだ。
幸子が居れば、こんな事出来るはずがない。
幸子が居なくなったのを見計らい、頼むつもりだったのだろう。
それも、弥生の断りきれない性格を分かった上でに違いない。
典夫のずる賢さが垣間見える一面だ。
しかし、典夫が大橋物産の社長の息子だと知っている者からすれば敵には回したくない。
弥生は引き受けた。
「分かりました。行ってきます」
「悪いね、弁当は何でもいいから」
弥生は典夫から千円札を受け取ると事務所を出た。
こんな事が日常的になるなら流石に幸子に報告しなければと弥生は思い、車を出した。
誰も居ないシーンとした事務所の中、受付に座り込む典夫の心臓の音が聴こえてきそうだ。
典夫は何とか気持ちを落ち着かせると念の為に鍵を閉め、幸子のデスクへ向かった。
デスクの上には、資料や法律に関する本などが綺麗に並んでいる。
そこに、幸子が先程飲み干したコーヒーカップが置いてあった。
当然、典夫の狙いはこれだった。


21: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/25 21:31:40

ここまでの数日間、ただ幸子を視姦していたわけではない。
いつ、幸子に隙が出来るか分からない。
その為、幸子の行動をしっかりと観察していたのだ。
そんな中、典夫が目を付けたのがコーヒーカップだった。
無駄に幸子の周りを歩き、目を付けたコーヒーカップの縁に幸子の使用している薄いピンク色
の口紅が付着しているのを確認したのだ。
程よい量感の唇の跡がしっかりと残っているのを見て、間違いなく幸子のものだと確信した。
それを見た典夫が、狙わないわけがなかった。
幸子は、コーヒーを飲んでから外に出る傾向があったので典夫の狙い目はそこだった。
弥生はどうにでもできたので後は幸子のスケジュールを確認し、今日行動に出る計画を立て
たのだ。
そして、全て上手くいった。
幸子が飲み干したコーヒーカップは、目の前だ。
やはり、コーヒーカップの縁には幸子の口紅の跡がしっかり残っている。
生唾を飲み込む典夫の股間は既に膨れ上がり、興奮を抑えきれなかった。
(落ち着け・・・落ち着くんだ)
典夫は取っ手を掴み、持ち上げると目の前で口紅の跡を凝視した。
唇の形やシワも、はっきりと残っている。
(これが幸子の唇・・・)
自然と、息が荒くなる。
典夫は、鼻に近付けて匂いを嗅いでみた。
だが、特別な匂いはなく、コーヒーの香りがするだけだった。
しかし、もう目の前にある獲物に食らい付かずにはいられない。
我慢できず、典夫は幸子の口紅の跡に自分の唇を重ねた。
間接とはいえ幸子の唇を奪った気分に浸り、典夫の剛棒は更に硬直した。
(あぁ幸子!幸子~!)
興奮が止まらず、今度は口紅の辺りを舐め回しはじめた。
こんな所を幸子に見つかれば、確実に辞めさせられるどころかそれ以上の行動に出るかも
しれない。
だが、今の典夫の頭にそんな事を考える余裕はなかった。
初めての獲物を手に入れた、それだけだった。
わずかに底に残っていたコーヒーも飲み干し、幸子の唾液も混ざっているかと思うと
たまらなく興奮した。
このままでは暴発してしまう、典夫はファスナーを開けると自身の剛棒を曝け出した。
コーヒーカップの中に射出してしまおうと考えた典夫だったが、他の物が目に入った。
デスクの上に置いてある写真立てだ。
そこには、幸子が家族と一緒に撮った写真が入っていた。
普段自分には見せない幸子の笑顔が、関係性を物語っている。


22: 投稿者:マイペース ◆e5QcYAlxuU 投稿日:2012/06/25 21:47:14

幸子がこの町に事務所を設立した理由は、幸子と弥生の会話を盗み聞きして分かった。
典夫には話さなかったが、弥生には家族の話を楽しそうにしていた。
恐らく家族の元へ戻ってから撮った写真と思われる、こんなに笑顔になるだけ家族との
生活が待ち遠しかったのだろうと幸子がここに事務所を設立したのも納得できた。
しかし、写真に写る笑顔の幸子とは反対に典夫は不快感を露わにしていた。
(俺の前でこんな顔した事ないのに。幸せそうな顔だ・・・これが旦那か。
こんな男に幸子を満足させる事が出来るのか?
・・・くそっ、俺の方が幸子に相応しいはずだ!)
いっそのこと、写真を破いてしまおうかと思ったが何とか我慢した。
だが幸子に対するこの卑猥で邪な感情は、いきり立った剛棒に表れているように抑えきれ
ないでいた。
そして何か無いかと辺りを見渡した典夫の目に止まったのは、幸子のイスだった。
典夫は本能のまま、そのイスに顔を埋めた。
黒い革製のイスにグリグリと顔を押し付け、ハァハァと息を切らしながら嗅いでいる光景
は異様だ。
しかし、これこそ典夫が幸子という女を長年狙い続けてきた歪んだ感情なのだ。
しかも、まだ温もりが残っているではないか。
革の匂い以外に香りはしなかったが、確かに幸子が数分前までここに座っていたという
温もりがあった。
(ここにあのいやらしい尻が!)
先程までボリューム感のある幸子の尻が密着していたであろう箇所を執拗に舐め回し、
典夫の剛棒は限界に近付いた。
これ以上耐える事は、典夫の現在の精神状態では不可能だった。
もしも今、幸子がこの場に現れたら後先考えずに襲いかかるに違いない。
典夫は剛棒の先端を温もりの残るイスに押し付け、腰を振りはじめた。
本物の幸子の尻肉に突いているような感覚に襲われるほど、典夫は陶酔していた。
数秒後、典夫は頂点に達した。
身体が硬直した瞬間、おびただしいほどの精液が放出された。
濃厚で大量の白濁液がぶちまけられ、幸子のイスは無惨にも精液にまみれた。
典夫は身体の力が抜け、その場に崩れ落ちた。
快感に酔いしれる典夫だったが、さすがに冷静になると自分の行動の異常さに驚いた。
実際に幸子を手に入れた時、一体どうなってしまうのだろう。
だが、幸子への淫猥な感情がより増した事は言うまでもなかった。
改めて、何としても自分の物にと心に誓う典夫だった。




引用元サイト:
官能小説の館|ナンネット
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