大好きな子が喰われたスレより
前回:厳密に言うと、まだ喰われたかどうかはわからないんだが。
いや、まだ何とか生きてる。
でも、今現在進行形でいろいろなことが起きてるんだ。
もうちょっとまとまってからと思ったけど、今の段階での出来事を書いてみる。
便宜上、主な登場人物に名前を付けさせてもらう。
・雪絵→おれの好きな子。24歳。
・哲也→おれの後輩。雪絵の彼氏。27歳。
・K→おれ。32歳。
この日は夜7時に、哲也のアパートの部屋に集まることになってた。
集まるのは、おれ・哲也・その他3人の男(太一・A・B)。
簡単に人間関係を言うと、
みんな同じ会社だが、
おれと雪絵だけが別フロアで、哲也と3人は同じフロア。
したがって、おれ以外はみんなすごく仲がいい。
おれはというと、太一とはけっこう仲がいいが、哲也とAとBのことはあまり好きじゃない。
なんか、チャラい感じだし、仕事も真面目にやってるようには見えないから。
ちゃんと仕事をしないやつは嫌いだ。
おれは哲也のアパートに7時ちょっと前に着いたんだが、部屋の中に入るのが恐ろしかった。
雪絵のハメ撮り…。
そんなものがある訳がないとは思っていたが、おれへのレスや女友達の話を聞き、「もしかしたら…」という気持ちがないでもなかったからだ。
あと、哲也が雪絵とどんなセックスをしたのか、なんて話を聞くのも嫌だった。
それでも、おれが哲也のアパートに行ったのは、哲也にそんな話をするのを止めさせるため?
ハメ撮りがしてあった場合、それをみんなに見せるのを止めるため?
それとも、雪絵がどんなセックスをするのか聞きたかったから?
みんなでハメ撮りを見て、あわよくばコピーさせて欲しかったから?
今となってはよく思い出せない。
でも、とにかく行かなきゃ、と思ってたんだ。
悩んでてもしょうがないので、おれは思い切って哲也の部屋に入った。
すると、まだ5分前にもかかわらず全員集合していた。
もうすでに、ちょっと異様な感じの盛り上がりっぷり。
「遅いっすよ」
「全員そろわなきゃ話が始まらないんですから」
などと責められながら、とにかく俺は座った。
そして、哲也の話が始まった。
「おれは雪絵と金曜日から旅行に行ってきた。で、ついに… おれは雪絵とやれた!」
おおー、とどよめく一同。
やっぱりそうか。まあ、そうだよな。当然のことだ。
でも、頭では理解してても、気持ちはそんなに簡単にコントロールできるもんじゃない。
おれは動揺しまくっていた。
そんなおれの気持ちも知らず、「詳しく話せよー」と囃し立てるやつもいる。
ちょっと聞きたいという気持ちはあったのは事実だが、雪絵がこんな奴らのエロネタに使われるのは、このときのおれにはとても我慢できなかったし、何より雪絵がかわいそうだ。
すぐに話をやめさせようと思った。
そのとき哲也が言った。
すまんw ちょっと寝てしまってた。
リアルタイムで見てくれてて、ありがとう。
あとちょっとだけ書いてみるわ。
「すまんな。今日はその話をするために集まってもらったんだが、やっぱり話すことはできん」
は?なんでだ?
「雪絵と2泊して、初めてわかった。おれは雪絵のことが本気で好きになったみたいだ。あの子やべえわ。マジでかわいすぎるw Kさんが前から彼女のことを褒めてたのがよくわかった。あんな子と付き合えて、おれはほんとにラッキーだと思ってる」
一同ブーイング。
でもみんなから、そんなに怒りみたいなものは感じなかったな。
幸せになった友達への冷やかしみたいな、そんな感じだった。
「そんなわけだから、ハメ撮りとかも当然無しな。もし撮っても、みんなにゃ見せないよ」
「なんだそりゃ」と言いながらも、みんな笑ってる。
そして哲也が突然おれに話しかける。
「ねえ、Kさん。Kさんは早くからあの子がどんな子か知ってたんでしょ?彼女のこと好きにならなかったんですか?」
な、なにー?なんで今そんなことを聞く?
そんなの答えられるわけないだろ?
それに…
「もしおれが雪絵のことを好きだと言ったらどうすんの?彼女のことをあきらめて、おれにチャンスをくれるの?」
「いや、そんなつもりはありません。」
「だろ?だったらおれの気持ちなんてどうでもいいことじゃんか」
「まあ、そう言われればそうなんですが。でも、自分が好きな子がエロ話のネタになってたんで、きっと不愉快だっただろうなって思って。本当にすみませんでした」
珍しく、真剣に頭を下げる哲也。
何だよお前、いい奴じゃんか。
「いや、いいんだ。これからは彼女のことを大切にするんだろ?それだったら、おれからはもう言うことはないよ。2人で楽しく過ごせばいいんじゃない?」
だって、しょうがないだろ?
誰がどう見ても、お似合いのカップルだ。
おれが先に告白してれば、おれが彼氏になれてたかも…なんて幻想を持ったこともあったけど、それはやっぱり幻想だ。
雪絵とおれは年齢的にも見た目も、あまりにも釣り合いが取れてないよ。
万が一、彼女がおれのことを好意的に思ってくれたとしても、もし付き合えることになったら、明らかに彼女の方が格上。
おれの数少ない過去の恋愛経験から考えると、格上の女と付き合うと、楽しいことよりつらいことの方が多いんだ。
いらんことばかり考えちゃうんだよね。
「あの子、おれの知らないところで誰かに口説かれてるんじゃないか?」とか
「彼女に捨てられないためにはどうしたらいいんだ?」とか
「絶対に彼女はおれなんかを選んで後悔してるよな」みたいな。
卑屈になっちゃうんだよね。
まあ、おれの性格だからしょうがない。
その点、雪絵と哲也はお似合いだと思う。
少なくともルックス的には。
それに、おれは哲也のことをちょっと誤解してたみたいだったし。
雪絵は哲也と付き合って、きっと幸せになれる。
それでいいじゃん、と思わなきゃ。
ただ、「彼女のことが本気で好きなりました宣言」をするだけだったら、わざわざみんなを集めなくてもいいだろに…
と思わないでもなかったが、きっと自慢したかったんだろうな。
とにかく、この日の会合は終わった。
終わったんだけど、そのまま帰っても大人しく寝れるとは思わない。
久しぶりにヘルスへ行った。
そしたら、雪絵にちょこーーーとだけ似てる子がいたので、迷わず選んだ。
コースは、いきなりの120分。
風俗行ったことがあるやつならわかると思うが、どんな嬢なのかも全くわからないのに、大枚はたいて120分とか、正気の沙汰ではない。
でも、これが結果的には大正解。
うじうじとおれの失恋話をしたところ、やさしい彼女は、おれに疑似恋愛ごっこを提案してくれて、プレイ中は嬢のことを雪絵と呼ぶことになった。
雪絵の名前を呼びながら、いろんなところを吸ったり揉んだりした。
そうすると嬢が、
「ダメだよKさん、恥ずかしい…」とか言うんだよな。
そんなこと言われたら本気になるじゃんか。
それで、いろんなところに夢中でむしゃぶりつく俺きめぇ。
でも、心が弱ってるときってこんなもんだろ?
罪悪感から、彼女をオナネタにすることさえ拒んでいたおれはどこかに消え去っていた。
で、嬢から規定外のサービスの申し出。
「えっ、いいの?」
「うん。だってわたしたち恋人だよね?」
というわけで、この嬢にはすっかりお世話になった。
次に風俗行くことになったら、絶対指名する。
全く関係ない話でスマン。
あまりにも良い嬢だったんで。つい。
その後は、酒を買い込んで、例の女友達のアパートへ。
彼女に雪絵や哲也のとこなんかを全部話した。
「あんた、ほんとにバカだよね。」
と言いながらも、おれのグチに付き合ってくれた。
ただ、
「私もいちおう女なんで、
ヘルス行って本番してきたなんて話はするんじゃない!」
と言って殴られた。
そんな感じで、明け方近くまで彼女と一緒にいたんだ。
ヤバい。こんな時間だ。もう寝る。